一年でもっとも「和」を身近に感じるお正月。
そこで流れてくる曲といったら…あのメロディを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
実は私、箏奏者として、戸張香取神社で、お正月の定番・宮城道雄の「春の海」を演奏をさせていただきます。
そこで、奉納演奏の告知とともに、この名曲についてご紹介いたしましょう。

香取神社の御祭神は経津主大神(ふつぬしのおおかみ)。武神として知られるので、勝運を高めたい方には特におススメです!
元々お正月の曲ではなかった!
「春の海」は、作曲者の宮城道雄(1894~1956)が幼少期に過ごした、穏やかな春の瀬戸内海の情景を描いた曲です。
宮城道雄は8歳で視力を失いましたが、だからこそ、目に見えるもの以上に音や肌で感じる空気感を大切に研ぎ澄ませ、作曲家・演奏家としての人生を歩みました。
戦後、テレビやラジオのお正月番組で繰り返し流されたことで「お正月の顔」となったこの曲。
水面に反射する光、耳に届く波の音、肌で感じた潮風など、宮城道雄が心の中に描いた美しい情景を、ぜひ生演奏の響きとともに思い浮かべてみてください。
↓↓「春の海」の演奏はこちらをご覧ください↓↓
URL: 宮城道雄作曲「春の海」(染谷家住宅)

新春の香取神社での奉納演奏は3回目。一年の初めに身の引き締まる思いがいたします。写真は昨年の演奏の様子。
尺八以外の楽器との演奏も!
「春の海」といったら箏と尺八の演奏がおなじみですが、実は洋楽器とも相性が良く、宮城道雄自身、フランスのバイオリニスト・ルネ・シュメーと演奏し、のちにアメリカのバイオリニスト・アイザック・スターンによって、この曲は世界的に知られるようになりました。
今回の香取神社での演奏も、昨年に引き続き、トランペット奏者の堀井美栄さんとコラボいたします。
「箏の音色を消さず、より優しく寄り添いたい」という想いから、堀井さんはトランペットの仲間である「フリューゲルホルン」という、柔らかい音が出る楽器を使用されます。
元旦1/1の10時~15時の間、10~15分おきに演奏いたしますので、ご参拝とともに、社殿から流れる生演奏の調べにぜひ耳を傾けてみてください。
新春の福を祈りながら、穏やかな時間をお楽しみいただけたら幸いです。

フリューゲルホルンの柔らかく温かい音色が社殿に響きわたります。堀井さんは向かって右側で演奏されていますので、ぜひその音の重なりに注目してみてください。

皆様の新しい一年が素晴らしいものになるよう、心を込めて演奏いたします。読者の皆さんは、演奏が終わったあとに、ぜひお気軽に「まちっと柏を見たよ!」と声をかけてくださいね!
戸張香取神社
- 【住所】千葉県柏市戸張1309-1
★この記事が気になったり、いいね!と思ったらハートマークやお気に入りのボタンを押してくださいね。
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけ、サービス利用の際はHP等で最新情報の確認をしてください
この記事を書いたのは…

「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子
柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」を立ち上げる(2022年市民公益活動団体登録)。2023年5月、補助金申請や情報発信、連携などをサポートする中間支援団体「ジセダイ歴史文化継承研究所」を設立、事務局長を務める。2024年8月柏に特化した観光会社「かしわグリーン観光社」を設立、代表を務める。














