＜Profile＞
朝倉祥子さん 豊中市立文化芸術センター総合館長。豊中市在住。桐朋学園大学卒業後、ロンドンに留学、1979年、ヴィエール・フィルハーモニック（現・関西フィルハーモニー管弦楽団）に入団。 32年間、首席オーボエ奏者を務めた後、事務局長に就任。定年退職後、2017年から現職。千里中央公園がお気に入りで、散歩するのが楽しみ
－ 豊中市立文化芸術センターについて教えてください
大・中・小ホールと展示室、多目的室、練習室、ミーティングルームなどを備えた、同市の文化芸術の発信拠点として、2017年1月にオープンしました。〝音楽のあふれるまち豊中”を実現するメイン施設として、多彩なプログラムを展開しています。
－ 開館3年目、多くの利用がありますね
利用率は87％と、全ホール好調ですが、中でも小ホールは、ピアノや歌のリサイタルなどに、大変人気があります。大ホールは、合唱やブラスバンドなどの公演にぴったりで、学生さんからご高齢の方々まで、幅広い層にご利用いただいています。市民グループの活動が盛んな豊中ならではですね。また、主催公演では、都心まで出ないと見られなかったような演目が、豊中市内で開催されるので、ご近所感覚で気軽に出かけられるのが、魅力ではないでしょうか。
－ 12月には「第2回豊中市民第九演奏会」の開催も
貸館事業が好調の一方で、力を入れているのは、自主事業です。注力しているのが、12月14日（土）同センターで開催する「第2回豊中市民第九演奏会」。ベートーベンの〝第九〟といえば、12月ならではのプログラム。“この名曲を地元で”と、市民からメンバーを募り、12歳～84歳の約120人が合唱団のメンバーに。市内に拠点を置く日本センチュリー交響楽団（服部緑地）、また、ソリストとして大阪音楽大学（庄内幸町）の教授陣が出演するなど“オール豊中”で協力、実現する公演です。合唱監督に世界的な活躍を続けている佐々木正利先生をお迎えし、日々見違えるように上達している市民合唱団の歌声と意気込み、そして日本センチュリー交響楽団の生演奏を聴きに、ぜひ、ホールにお越しください。
▲飯森範親さんが指揮を務める公演のポスター
－ 朝倉さんにとって芸術とは
美しいもの、心にしみるものを大切にすることだと思います。最近では演奏会で聴いた、木琴との出合いがそう。小さい頃に学校で演奏した木琴とはまったく違う、気持ちの良い豊かな音色にハッとさせられ、魅せられました。芸術というと難しく考えがちですが、意外と身近にあるものです。例えば、センターで映画を上映するのですが「楽しかった」「涙が止まらなかった」といったお客さまの声を聞き、感動している様子を目の当たりにすると、映画の持つパワーを感じます。映画、音楽、舞台など、さまざまなジャンルから、人や地域を元気にする上質な芸術を、地域の施設や大学、団体などと連携をとりながら、末永く提供することが、センターの役割です。
－ そのための取り組みについて教えてください
次世代に芸術の魅力を伝え、地域の未来につなぐことが課題です。そのひとつとして、2019年３月28日（土）には市立ローズ文化ホールで、29日（日）には豊中市立文化芸術センタで「こどもクラシックの日2020 CATCH THE SOUND!」を開催します。演奏体験やワークショップなどで体感してもらうことで、クラシックの魅力や楽しさを伝えられれば。これからも、ご利用者の声を聞きながら、使いやすいホールに改善することを、日々心掛けていきたいですね。
◆豊中市立文化芸術センター
住所：豊中市曽根東町3-7-2
TEL：06-6864-3901
http://www.toyonaka-hall.jp/
◆公演情報 「第2回豊中市民第九演奏会」
【開催日時】2019年12月14日（土）開演15:00（開場14:00）
【会場】豊中市立文化芸術センター大ホール
【料 金】S席5500円、A席4500円、B席3500円（全席指定）。※未就学児入場不可
【出演者】
指揮：飯森範親（日本センチュリー交響楽団 首席指揮者）
管弦楽：日本センチュリー交響楽団
合唱：豊中市民第九合唱団
ソプラノ：石橋栄実（大阪音楽大学教授）
アルト：林美智子（大阪音楽大学特任准教授）
テノール：小餅谷哲男（大阪音楽大学講師）
バリトン：田中勉（大阪音楽大学教授）
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