こんにちは!手づくり本屋のこころあそびです。
先月出店した「茨木蚤の市」で、一人のおじいさんとの素敵な出会いがありました。その方はわたしが並べていたいろんな本を読んで、最初に出版した詩集『かくれんぼみち』を買ってくださったのです。
「ありがとうございます!」と嬉しさにほかほかしていると、「他のも買いたいけど、今手持ちがないから、家に取りに帰ってくる」とのこと。

嬉しさをかみしめながらその後も店番。
すると忘れていた頃に、本当にそのおじいさんはもう一度来てくれました。そして今度は、最近作った2冊の詩集を買ってくださったのです。
詩がお好きな方なのかな、と喜んでいたら、その方から「これあなたにあげる」と1冊の本が。それはおじいさんが作ったという絵本でした。

それがこの絵本『のっぽ君とちびちゃん』
聞くと、そのおじいさんは茨木阪急本通商店街の近くで長く画廊をされていたとのこと。そういえばそのあたりにギャラリーがあったような。
まさかその画廊をされている方だったとは…!
ギャラリー中島の中島孝和さんとは、そこで少しだけお話をして「ありがとうございました」と見送りました。わたしはほっこりしながら、家に帰って中島さんの絵本を読みます。
中島さんの幼少期を思うような、やさしいお話に和みのある絵。中島さんが描いた線画に、娘さんが着彩したというコラボレーションにもほっこりしました。
素敵な絵本の感想を伝えたいなと思ったけど、「そや、mailとかinstagramとか、してはらへんよな…」
今までイベントで出会ったお客さまとは、SNSでつながることもできたけど。中島さんのことは、かつてギャラリーをしていた、なんとなくその場所がわかるだけ。
そう思ったとき、それなら手紙を書こう、と思ったのです。わたしは手紙を書いて、かつてのギャラリーを訪れてポストに届けました。
(本当はインターホンを押そうかと思ったけど、ちょっとどきどきしてしまった)
その後
お手紙を届けた次の日。
家族で出かけるため玄関のドアを開けると、何やら紙袋が。「ん?」と思って見てみると、なんと中島さんからのお届けもの! 紙袋には、他にも中島さんが作ったという本がいろいろ入っていました。
(中島さんもインターホンは押さなかったみたい、似た者同士?)

思わぬプレゼントに、びっくり!
届いた本を読んでみると、なんと中島さん、昔新聞で「ひとコマまんが」を描かれていたのだそう。
投書を続け、載らなくても続け、続け、諦めようとした頃についに載ったこと。そこからひとコマまんがにのめりこんでいったことなどがあとがきに書かれていました。
たくさんの掲載作品が載っていたので、もしかしたらみなさんも、新聞で中島さんのひとコマまんがを見たことがあるかも?

載った新聞のひとコマまんがや四字熟語まんがをまとめた本たち
そして『くまさんとター坊』という絵本は、あとがきに「線画なので、ぬり絵として楽しんでもらっても」と書かれていたのが印象的。それを聞いた小学生の娘たちが、「ぬりたい!いいの?」と喜んでいました。
いっしょに絵本を読んだあと、さっそくぬり絵タイムに突入。

絵本にぬり絵、なかなかない体験!
娘たちは、「できあがったら写真撮って、お手紙かこ!」と大はりきり。あの茨木蚤の市での出会いが、こうしてつながっていくことにわたしもじーんとしてしまいました。
またぬり絵が完成したら、お手紙を届けにいこうと思います。

ご紹介した中島孝和さんの本は、茨木市立図書館で借りることができます。所蔵は中央図書館。予約すれば市内のお近くの図書館に取り寄せも可能です。
ぜひ検索して読んでみてくださいね。
URL: 茨木市立図書館ホームページ
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この記事を書いたのは…

ジモトミンこころあそび
10年間の石川生活を経て、生まれ育った茨木に帰ってきました。進化した茨木にわくわくしつつ、失われていく風景もここに残していけたらなあと思います。小さな手づくり本屋をしています。













