こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。
いつもは流山市の情報を発信していますが、今日は東京理科大学野田キャンパスにて、ソフトウェア協会(略 : SAJ)が主催する学生交流イベントを開催したときのお話です。
創域理工学部の学生たちと私たち社会人が、これからのキャリアや「どう生きるか」について、世代を超えて本音で語り合いました。未来を担う彼らの真っ直ぐな瞳!当日の熱気あふれる交流の様子をお届けします!

“おせっかいな対話の場”をあえてつくったのか ― 理科大×SAJで開いた、本音がこぼれる時間
今回この交流イベント「建前を脱ぎ捨てて、大人と学生が『迷い』を共有し合うイベント!」を開催しました!開催しようと思ったきっかけは、いまの学生たちが孤立しているから、という単純な話ではありません。

むしろ逆で、
話せる相手はちゃんといるのです。
同級生には相談しやすい。
同性の友人にも話しやすい。
親にも、ある程度は話せる。
でも、その外側にいる人たちとは、
急によそよそしくなる。

少し年上の社会人。
違う業界の大人。
大学の先生や、地域で活動している人。
本来なら、そういうところにこそ別のヒントや視点があるはずなのに、
そこに自然につながっていく機会が、思っている以上に減っている気がしていました。
だから今回やりたかったのは、
何か新しい仕組みをつくることではなく、
もっと古典的なことでした。
昔ながらのおせっかいです。

あらかじめ整えられた質問を順番に投げるのではなく、
その場の空気を見ながら、急に話を振る。
そして、正しさを競うのではなく、
「自分はどう思っているか」を話してもらう。
そういう空気を、ちゃんとその場に立ち上げることでした。
今回の場が良かったのは、まず学生たちの存在が大きかったと思います。

第1回ということもあり、参加してくれた学生たちは、
もともと地域連携や地域活動に積極的な子が多かった。
だから、自分の考えを言葉にすることへの抵抗が比較的少なく、
発言がとても自然でした。
とはいえ、
最初から皆が整理されたことを話していたわけではありません。

むしろ印象的だったのは、
まだまとまりきっていない声が、そのまま出てきたことです。
「やりたいこと、正直まだ分からないです」
「仕事は、そんなに楽しもうとは思ってないです」
「給料も大事ですけど、休みとか自分の時間を大事にしたいです」
「研究は好きなんですけど、それを一生やるって考えるとちょっと違う気がして」
こういう言葉は、
就職活動の場では、なかなかそのままでは出てきません。
言った瞬間に“意識が低い”とか、“まだ甘い”とか、
どこかで評価されてしまいそうな言葉だからです。

でも今回は、そうならなかった。
だからこそ、等身大の悩みがそのまま場に乗ったのだと思います。
一方で、大人たちもとても良かったです。
採用や人事、教育という立場の人もいましたが、
基本的には、学生と話すこと自体が好きな人たちでした。
自分たちの知識を一方的に渡すのではなく、
学生の言葉から何かを受け取ろうとする姿勢があった。
その空気が、場をかなり柔らかくしていたと思います。

実際、大人側から出てきた言葉も、
いわゆる正論ではありませんでした。
「自分も、いまだに何が得意か探してます」
「好きで入ったわけじゃないけど、やってみたら続いてる仕事もあります」
「仕事って、結局“何をするか”より“誰とやるか”で楽しくなることも多いんですよね」
「会社に入ったら一生同じことをやる、っていうわけでもないですよ」
学生の不安を、きれいに消すわけではない。
でも、不安を持っていること自体を変なものとして扱わない。
そのバランスが、とても良かった。
今回の共催が理科大とSAJだったことにも、意味があったと思います。
大学だけで開くと、どうしても“教育の場”になりやすい。
企業だけで開くと、“採用”や“業界理解”の色が出やすい。
でも今回は、その中間に立てた。
理科大の教授や事務部長という立場の人がいて、
SAJという一般社団法人の事務局の方もいる。
さらに、民間企業の人もいる。
しかも営業目的ではなく、
ただそれぞれの立場から、学生たちと同じ場で話す。

この幅の広さが、場をかなり豊かにしていました。
誰か一人の正解に引っ張られない。
大学の論理だけにもならないし、
企業の論理だけにもならない。
だからこそ、
「働くって結局どういうことなんだろう」
「自分は何を大事にしたいんだろう」
というところまで、自然に話が広がっていったのだと思います。

印象的だった場面がいくつもありました。
たとえば、学生が
「興味はあるけど、そこにどうやって辿り着けばいいのか分からない」
と話した時、ある大人がこんなふうに返しました。
「学生って、めちゃくちゃ得なんだよ。
大人が電話したら断られるようなところでも、学生なら通るから」
少し笑いが起きたあと、
「気になる会社があったら、電話してみればいい。メールしてみればいい。最悪、行けばいいんですよ」
という話になった。
この“行けばいい”という雑さが、妙に良かったのです。
綺麗な就活ノウハウではなく、
大人が本気でそう思っている感じが伝わったからです。

また別の場面では、
仕事に楽しさを求めていないという学生の言葉に対して、
無理に「でも楽しんだ方がいいよ」とは返さなかった。
その代わりに、
「それでも全然いいと思う」
「でも、楽しめるものが見つかるならその方がいいよね」
と、少しだけ世界を広げるような返しがあった。
この押しつけなさも、とても印象的でした。
面白かったのは、
この場がずっと“正解を教える場”にならなかったことです。
むしろ、
前提を少しずつゆるめる場だった。
「やりたいことを早く決めないといけない」
「好きなことを仕事にしなきゃいけない」
「仕事は楽しまないといけない」
そういう、どこかで刷り込まれている前提が、
会話の中で少しずつほぐれていく。

その代わりに残ったのは、
とても小さくて、でも本質的な問いでした。
「今、自分はどう思っているか」
「少しでも気になるものは何か」
「誰といると自然でいられるか」
たぶん今回の会で大事だったのは、
立派な答えを出すことではなく、
こういう問いを自分の中に持ち帰れることだったのだと思います。
結局、このイベントでやりたかったのは、
学生を導くことでも、
社会人が何かを教え込むことでもありませんでした。
少し遠い他人同士が、
でもちゃんとお互いに関心を持ちながら、
自分の言葉で話すこと。
そのために、
少し急に話を振り、
少しおせっかいに場を回し、
少し未整理なままでも話せる空気をつくること。

今回良かったのは、
その空気が、ちゃんとできていたことだと思います。
そして何より、
学生たちの声が、
「まだ答えはないけれど、今はこう思っている」
という形で、そのまま場に残ったことが大きかった。
たぶん今必要なのは、
よくできた正解よりも、
こういう途中の言葉なのだと思います。
東京理科大学野田キャンパス
理科大学創域理工学部
一般社団法人ソフトウェア協会
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※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけ、サービス利用の際はHP等で最新情報の確認をしてください
この記事を書いたのは…

おおたかの森ファームスガコウタロウ
東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。
















