さまざまな魅力を持つ堺ですが、街の魅力を生み出すものは、やっぱり人!
前回に続き、HIPPO to MOCAの平田朋佳さんをご紹介。後編では、地元・堺の食材にこだわる平田さんのポリシーに迫ります。
「健康」→「地元」へコンセプトを変更
「死ぬまでチョコを食べ続けたい」から始まった平田さんの夢。大学でも管理栄養士の勉強をするなど、当初は健康志向のチョコづくりをしようと考えていました。
しかし、お店のコンセプトや試作品を作る中で、こんな思いが頭をよぎります。
「私が本当にこだわりたいのは『堺』でお店を開くこと」
そして、人口の減少とともに廃業するお店が増えていく状況を見て、平田さんは大きな決断をします。
「せっかく良い店がたくさんあるのに、閉まっていくのはもったいない。私のお店がコミュニケーションの起点になって、堺の食材を知ってもらうきっかけにしたい。
そのためには『堺の食材を使ったお菓子』をコンセプトにすべきだ!」
そして平田さんは地元の食材店とコンタクトを取り、商品づくりに取り入れていきます。そのいくつかをご紹介しましょう。
ボンボンショコラ「ほうじ茶」
創業1854年の西尾茗香園さんのほうじ茶を使ったやさしい味わい
ボンボンショコラ「みそ」
堺で330年以上続く糀屋雨風さんの堺味噌を使用した濃厚な味わい
生チョコもなか
もなかの皮を江戸時代から作り続ける泉忠老舗さんの皮を使用
米粉のシフォンケーキ
堺産のお米の米粉を使ったグルテンフリーのシフォンケーキ
「チョコ×堺」の可能性を広げたい
チョコレートのお店を開く夢を叶え、堺の食材を取り入れた商品も着々と増やしている平田さん。今は堺の野菜を使ったお菓子づくりにも挑戦しているそうです。
「堺にも農家さんはたくさんいますし、最近はフルーツを育てている方も増えています。お菓子に使うなら規格外品も活用できるので、フードロス削減にも貢献できたらうれしいです」
ちなみに農家さんとのネットワークづくりは、直売所に書いてある電話番号を見て突撃で連絡しているそう。
「みなさん、最初はビックリされます」と笑う平田さんですが、この熱意と行動力が夢を実現する原動力になってきたのだと思います。
これからも、堺の食材と平田さんの出会いからどんな可能性が生まれるのか、とても楽しみです。そして、チョコレートを通して堺の魅力がより多くの人に伝わることを願っています!
<こぼれ話>店名の由来
英語でカバを意味する「HIPPO」ですが、カバは古代エジプトで健康長寿のシンボルだったそうです。「to MOCA」は平田さんの下の名前の「ともか」。また、フランス語風に読むと「H」は発音せず「イッポ」となり「一歩を踏み出す」という意味も。
いろんな思いが込められているんです!
HIPPO to MOCA(ヒッポトモカ)
- 住所/堺市堺区甲斐町東4-3-5-101
(キッシュとタルトのお店flan内)
営業日/日曜日・月曜日
営業時間/11時~18時
お支払い方法/現金・PayPay
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この記事を書いたのは…
ジモトミンフーキー
泉北でフリーライターをしています。町の小さな会社や、そこで働く人たちのストーリーを紡ぎながら町の魅力を紹介したいと考えています。泉北が「明るい未来に向かって積極的に挑戦する人」であふれる町になればいいなぁ、などと思いつつ。よろしくお願いします。