【野田市】理窓公園で出会った野草たちを紹介します

【野田市】理窓公園で出会った野草たちを紹介します

こんにちは! 野草フォトクラブ19です。
今回は、2024年10月17日に理窓公園で見つけた野草について紹介します。

理窓公園とは、東京理科大学野田キャンパスに併設されている理窓会記念自然公園のことです。

理窓公園で出会った野草たち

理窓公園は、四季折々いろんな種類の野草に出会うことのできる素敵な場所です。
10月17日にも多くの野草を見つけることができました。

ここでは、その中からゲンノショウコ、ヤブマメ、カラスノゴマ、ノハラアザミ、セイタカアワダチソウ、ヒヨドリバナを取り上げました。

ゲンノショウコ

ゲンノショウコには白い花を咲かせるものと赤い花を咲かせるものがあります。
白花は東日本に多く、赤花は西日本に多いのですが、理窓公園では両方の花を見ることができます。

ゲンノショウコの花は、直径1.2~1.5cmで花弁は5枚あり、見た目にもはっきりとしたとても綺麗な花です。

名前の由来は腹痛や下痢にすぐ効くことから「現の証拠」となり、昔から民間薬として利用されていました。

別名は神輿草(ミコシグサ)。
これは熟した種を飛ばした後の草の様子が神輿の屋根に似ていることから名付けられたものです。

赤花のゲンノショウコ ロケットのような形をしたものは受粉して熟す前の果実(中に種が入っている)です

赤花のゲンノショウコ ロケットのような形をしたものは受粉して熟す前の果実(中に種が入っている)です

白花のゲンノショウコ

白花のゲンノショウコ

種子を飛ばした後のゲンノショウコ 本当にお神輿の屋根に似てますよね?

種子を飛ばした後のゲンノショウコ 本当にお神輿の屋根に似てますよね?

ヤブマメ

ヤブマメは、つる性の1年草で、茎に下向きの毛があり、いろいろな物にからみついて伸びます。

9~10月に花を咲かせます。
花は、長さが1.5~2cmの蝶形で元が白く、先が紫色をしています。

ヤブマメという名前は、林の縁や藪の中に豆のような果実をつけることから付けられました。
枝豆のような形をした果実のさやの中には3~5個の種子が入っています。

ヤブマメ

ヤブマメ

カラスノゴマ

カラスノゴマとは変わった名前ですね。
名前の由来は種子をカラスの食べるゴマに見立てたとのことです。
こんな名前を思いついた人の発想力には脱帽です。

1週間前に訪問した際には黄色い花も見られましたが、10月17日に訪れたときは花は終わって全て果実になっていました。
果実はロケット形で長さ2.5~4cmです。
花の直径は1.5~1.8cmで、下向きに5枚の花弁がつきます。

葉の手触りはシルクの布に似ていますが、茎はざらつきます。
一度葉に触れてみてください。

カラスノゴマに限らずどの野草も花の状態は変化が速いです。
うっかりすると花の時期を逃してしまい、行ってみたらもう花が終わって種を付けていたということはよくあることです。

果実を付けたカラスノゴマ 果実が熟して曲がりだしています

果実を付けたカラスノゴマ 果実が熟して曲がりだしています

1週間前の様子 果実はロケット型で黄色い花も咲いていました

1週間前の様子 果実はロケット型で黄色い花も咲いていました

カラスノゴマの葉 ザラザラしています

カラスノゴマの葉 ザラザラしています

ノハラアザミ

草丈40~100cmの多年草で、葉は互生し、葉の先は針のようなトゲになります。
ノハラアザミは花の色が紅紫色で草丈も高いので、緑一面の野原ではよく目立ちます。

アザミの名はトゲが痛いので顔をそむけるという意味のアザムグサが訛ったものと言われています。
ノハラはそのまま、野原に見られることから。

ノハラアザミの花の直径は3~4cm、花の下の総苞(そうほう)は触ると痛いですが、べとべとしません。

ノハラアザミに似ている野草にノアザミがあります。
ノハラアザミの花期は8~10月。
一方、ノアザミの花期は5~8月で、総苞はしっかりべとつくため両者は区別できます。

ノハラアザミ

ノハラアザミ

セイタカアワダチソウ

この時期、川の土手や荒地などに一帯が黄色く見えるほど大群生しているのをよく見かけます。

花粉症の原因と思われて、嫌われていた時期もありました。
しかし、セイタカアワダチソウはもともと虫媒花であり、花粉を飛ばさないので花粉症とは関係ないのでした。

北アメリカ原産の帰化植物で、最初は観賞用に栽培されていたのが野生化したというのですから、現在の大繁栄の状況を考えるとその繁殖力の強さは驚きです。

地下茎を横に伸ばして増えますが、他の植物の生長を抑える物質を地下茎から出して勢力を伸ばすようです。
ただ数年すると、もとのススキ野原に代わっていることがよく見られます。

セイタカアワダチソウの名の由来は、花のつき方が泡を連想させることから。
小さな花が多数並び咲き、近寄ってじっくり観察すると一つひとつの花は意外と可愛いいことに気づくと思いますよ。

群生するセイタカアワダチソウ

群生するセイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウ 近寄ってじっくり見ると意外と可愛い花です

セイタカアワダチソウ 近寄ってじっくり見ると意外と可愛い花です

ヒヨドリバナ

ひよどり(鵯)の鳴くころに咲くというのが名前の由来のようですが、実際には鵯は一年中鳴いていますよね。

茎の先は枝分かれし、その先にモヤモヤした小さな花をつけます。
ルーペで花を見ると、5個の筒状の花があることがわかります。

ヒヨドリバナの蜜を吸いに来るのは、ひよどりではなくアサギマダラという蝶々。
アサギマダラは冬は南西諸島や台湾にいて、夏に日本各地へ移動します。
その移動距離は数百~千キロメートルにもおよぶ不思議なチョウです。

運が良ければ、はるか海を越えてヒヨドリバナに飛来したアサギマダラに会えるかもしれませんよ。

ヒヨドリバナ

ヒヨドリバナ

理窓公園内で散策したところ

園内には下図のような案内板が設置されています。
今回、野草を探して散策したのは主に案内板に「あずまや」と表示されている辺りです。

今回紹介した野草も、今月中はまだ見られると思います。
もし理窓公園に行かれるなら、虫さされの薬や履きなれた靴、水筒などが必要です。
野草も元気ですが藪蚊も元気ですよ。要注意です。

園内の案内板

園内の案内板

理窓会記念自然公園(理窓公園)

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撮影対象を山野草に絞ったちょっとユニークな写真クラブです。 東葛地区で咲く四季折々の花やその花についての楽しい説明など、発信していきたいと思います。

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