毎年8月16日、柏市の西光院では、300年の伝統を誇る「篠籠田の三匹獅子舞」がおこなわれます。
千葉県の無形民俗文化財に指定されているこの行事、昨年は残念ながら、荒天で中止になってしまいましたが、待ちに待った“篠籠田のアツイ夏”もいよいよ本番間近!
2年ぶりとなる三匹獅子舞の見どころをご紹介しましょう。
↓↓「篠籠田の三匹獅子舞」については過去の記事もご参照ください↓↓
URL: 【柏】篠籠田の夏は子どもも大人もアツイ! 華麗! 県指定無形文化財「三匹獅子舞」
軽快な「猿舞」でスタート
冒頭の「猿舞(さるまい)」では、猿・狐・ひょっとこの面をつけた子どもと大人の演者が登場。
お囃子に合わせて軽快に踊り、お囃子のフレーズの終わりに、演者が「ホー!」と甲高いかけ声をかけるのが特徴です。
終盤では「塩まき」をしながら踊り、この塩を浴びると、一年間病気をしないと言い伝えられています。
面をつけた演者が左右に首を振りながら、リズミカルに踊ります。
写真で雨のように流れて見えるのは塩! この塩をたっぷりかけてもらうのも楽しみのひとつ。
「女獅子」「中獅子」「大獅子」登場
三匹獅子舞の一番手は「女獅子(めじし)」。頭を左右に振りながら、ゆっくりと舞台をまわります。
次に、若い男性の「中獅子」、獅子一族の長「大獅子」と続きます。
古くから稲作が発達していた篠籠田では、水を支配する龍神信仰から、獅子の頭が龍頭となっているところにもご注目ください!
女獅子の特徴は小さな1本の角と赤い布。序盤では白狐も登場し、女獅子を追いかけ、からかいます。
男性の獅子は、角が2本、ひげと牙があるのが特徴。若い中獅子は力強く舞います。
大獅子は、貫禄のあるダイナミックな舞い。ニ匹の男性の舞の違いもご堪能ください!
フィナーレ「精進返し」
フィナーレの「精進返し」では、「花笠」が一列に並び、その間を三匹の獅子たちが縫うように舞います。
最後は、獅子たちは座って太鼓をたたき、「念仏」と称される和歌を全員で詠じて演目が終了。
観客の拍手とともに、演者とお囃子の皆さんが退場します。
三匹の獅子たちが、そろった動きで踊る姿は圧巻です。
最後に
3年前に初めて篠籠田の三匹獅子舞を拝見したとき、300年続く伝統芸能の洗練された美しさはもちろん、それを大切に守り続けている地域の方々の思いに、胸が熱くなりました。
8月16日(土)は、西光院にお運びいただき、篠籠田の人々のアツイ思いをぜひ感じてください。
西光院は牡丹の名所としても知られていますが、三匹獅子舞で登場した「花笠」は牡丹の花をあしらったものだそうです。
篠籠田の三匹獅子舞
- 【会場】西光院
【住所】千葉県柏市篠籠田1214
【開演時間】15時頃から
【バスをご利用の場合】
東武バス 柏駅西口バスターミナル②番乗り場
[高田車庫][国立がん研究センター][柏の葉キャンパス駅西口]行き乗車、「三間(さんげん)」バス停下車、徒歩3分
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この記事を書いたのは…
「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子
柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」を立ち上げる(2022年市民公益活動団体登録)。2023年5月、補助金申請や情報発信、連携などをサポートする中間支援団体「ジセダイ歴史文化継承研究所」を設立、事務局長を務める。2024年8月柏に特化した観光会社「かしわグリーン観光社」を設立、代表を務める。