【豊中】3000冊の本を載せて市内を巡回!「動く図書館」の長い歴史と市民への思いやり

【豊中】3000冊の本を載せて市内を巡回!「動く図書館」の長い歴史と市民への思いやり

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<豊中発>こんにちは!地域特派員のAnnie(アニー)です。豊中市民の皆さんにとっては馴染み深いかもしれませんが、今回ご紹介させていただくのは「動く図書館」です!

初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれないので、簡単にご説明すると、動く図書館は「たくさんの本を載せた車が豊中市内を巡り、図書館に行かなくても本の借出や返却ができる」というものです。

暑い時期など子どもと一緒に図書館に行くのは大変だったのですが、家の近所に「動く図書館」の巡回場所があることを知って利用するようになり、とても助かっています!

今回は、「動く図書館」の運営を担当されている岡町図書館の職員の方にお話を伺いました。

動く図書館は、戦後すぐに始まった!

いつから「動く図書館」が始まったのかお聞きすると、「実は歴史は長くて、戦後すぐの1950年に始まったのです」とのことで、とても驚きました!

終戦した1945年には市立図書館が開館し、当時は豊中市内に一つしか図書館がなかったため、「図書館から遠い人でも利用できるように」という思いで、動く図書館が始まったそうです。

当初は市内各地を多数回っていたそうですが、市内に図書館が増えていくにつれて場所も減り、現在は16カ所を巡回しているとのことです。

出典:リビング北摂Web

この車は、埼玉県の業者さんに特注で作ってもらっているそうです

どんな人がよく利用されているのかお聞きすると、「曜日や時間帯、場所によって様々ですが、特に、遠くまで出かけるのが困難なご高齢の方や子育て中の親御さんに重宝いただいています。土曜日に巡回している所は、平日お仕事で来れない方もいらっしゃいますし、水曜日は学校が早く終わる日なので小学生の子どもさんが多いです」とのことでした。

最近では、テレワークをされている会社員の方が、動く図書館が近所に来ていることを知って利用するようになったというケースもあるようです。

また、16カ所の巡回場所以外に、障害児通園施設や支援学校も回っているそうで、「図書館に出向くのが難しい方にも本を楽しんでいただくことが、動く図書館の大事な使命だと思っています」とお話しくださいました。

市民に楽しんでもらえるような工夫

「動く図書館」は多くの市民に楽しんでもらえるようにと、様々な工夫がされていることが今回の取材で分かりました。

1つ目の工夫は、積んでいる本の入れ替えです。「動く図書館」は約3000冊の本を積んでいるそうなのですが、その中でも、例えば将棋の本は数冊しかないなど、ジャンルに絞ると数が限られてしまうものもあるようです。将棋の本が読みたいという方が、「いつ来ても同じ本しかないな」とガッカリしてしまわないように、図書館の本との入れ替えを頻繁にされているそうです。また、3カ月に1回大幅な入れ替えもされているそうで、まだ読んだことがない本に定期的に出合えるなんて嬉しいですね♪

出典:リビング北摂Web

2つ目の工夫は、利用される方の興味関心に合わせて、積み込む本を変えているということです。例えば、「もっと外国語の絵本が読みたいです」というリクエストがあったときは、次回巡回の際に数を増やされているそうです。リクエストはいつでも受け付けされているので「こんな本を増やしてほしい!」などがあれば、当日いらっしゃるスタッフの方にお声がけしてみてください

3つ目の工夫は、雨が降っていても風が強くても、決まっている巡回日を守るということです。天気が安定しない季節もありますが、基本的には、暴風警報以外であれば中止や延期などはせず、巡回されているそうです。「暑い日も寒い日も、皆さん待っていてくださるので」という職員さんの言葉に、市民への思いやりがとても伝わってきました

出典:リビング北摂Web

電動式のテントが装備されており、雨の日や日差しが強い日にはルーフ(屋根)を出すそうです

「とよ1ぶっくる」の秘密

「とよ1ぶっくる」は動く図書館の愛称です(「とよいちぶっくる」と読むそうです)。長さ6.30m・幅2.18m・高さ2.5mもの大きさがあり、約3000冊の本を市民の皆さんに届けてくれています!

市民の皆さんが使いやすいように、「とよ1ぶっくる」には沢山の工夫がされています。

例えば、動く図書館が来たことが分かるようにと、巡回場所の近くを音楽とアナウンスを流しながら走行されているそうです。

ほかにも、走行中に本が倒れてこないように本棚には傾斜がついていたり、市民が本を選んでいるときに一時的に本を置ける机が装備されていたり、快適に利用できる工夫がされているとのことです。

出典:リビング北摂Web

読みたい本が沢山あって手が塞がってしまったときは、この机を引き出して一時的に本を置けるようになっています

さらには、車椅子を使用されている方が車椅子に乗ったまま車内に入れるようにリフトも装備されていました。

出典:リビング北摂Web

子どもも大人も、「動く図書館」へ行ってみよう!

「動く図書館」の巡回日程は、豊中市立図書館のホームページから確認できます。

読みたい本が決まっている場合は、図書館のインターネットサービスから事前に予約もできますよ!インターネットサービス利用のためには、仮パスワードの発行が必要とのことですので、お近くの図書館または動く図書館にて、職員さんへお声がけしてみてください。

また、「こんなことが知りたいけど、どの本に載っているか分からない」「読みたい本があるのだけど、タイトルを忘れてしまった!」という場合も図書館職員へお気軽にお尋ねくださいとのことですので、動く図書館を始め市内の図書館をどんどん活用して、趣味や学びを深めて行けたらいいですね。皆さんもぜひ足を運んでみてください!

動く図書館

問い合わせ:豊中市立岡町図書館 動く図書館担当(06-6843-4553)

巡回日程・巡回場所はホームページで確認を

https://www.lib.toyonaka.osaka.jp/web/bookkle-index.html

(リビング北摂Web特派員:Annie(アニー))

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