【東葛】花火大会観覧席有料化の流れで考えてみる「観光資源の持続可能性」

「まちっと柏」をご覧の皆様、グリフォンです。
こんにちは。

近い将来、日本の祭り、フェス、花火大会など全てのイベントは有料のチケットを購入した人だけが楽しむことが出来、チケットを持たない人はテレビの中継やSNSを通してのみ様子がわかる、そんな事になるかもしれません。

最近なにかと話題になっている「花火大会の有料化」。
ここから「イベントの持続可能性」について考えてみました。

本コラムのきっかけとして取り上げるのが、10/7に変則開催となる流山花火大会・三郷花火大会の有料観覧席の発売。
チケットは流山市側が8/18(金)より。
三郷市側が9/4より販売開始です(三郷市の日にちは一般発売で、市民先行販売は8/21からです。)

流山花火大会 有料観覧席販売期間
8月18日(金曜日)10時~10月7日(土曜日)(各席とも売切れ次第終了)

席の種類 金額※ 備考
グループ席(指定席・6人用) 21,000円 土手平面(升席シート付き)売り切れ
S席(指定席・1人用) 5,000円 土手上段(パイプ椅子席)
A席(自由席・1人用) 2,500円 土手斜面(シート持参)


ちなみに、同時開催される三郷花火大会については8/21から同じく販売が開始されます。
流山側とは金額などは異なります。
今回、三郷市側では花火大会を「三郷流山橋完成記念花火大会 2023 MISATO HANABI ga NIGHT」と称して三郷市商工会青年部が力を入れて宣伝しています。

花火大会の観覧席を全席有料化にするなど、気合いのはいった三郷市商工会青年部では、サイトでも花火大会復活にかける思いと、全席有料化の理由を以下のように書いています。

大事な内容なので、全文引用しますね。

花火大会にかける思い
三郷市の花火大会は2019以来、4年ぶりの再開となります。
ここ3年間は東京オリンピックや新型コロナウイルスの影響が大きく、開催できない期間中も三郷市民や協賛者の皆様から「やっぱり三郷には花火がないと!」とのお声を多くいただきました。我々三郷市商工会青年部も何とか開催したいと考え、昨年7月から内部体制の整備も含めて準備を進めてまいりました。

隣接する千葉県流山市との同日開催は従来通りですが、開催時期や入場制限など大きく変更した部分もあります。社会の変化に対応し、花火大会を今後も持続させるための方針を打ち出しています。近隣の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力をいただければ幸いです。

6月中旬から7月末にかけて、三郷市内・前年2019にご協賛いただいた事業所様を中心に、青年部員一同でご挨拶や変更点のご説明に伺いました。これだけ景気が厳しい中でも前年同様のご協賛をいただき、また暖かい応援のお言葉をかけていただいたことに大変感謝しています。

今年は三郷流山橋が完成・開通する節目の年です。残り僅かですが精一杯運営に当たりたいと思います。

全席有料化の理由
市外からの来場者数(JR武蔵野線 三郷駅の利用者数)を抑制することが目的です。

昨年10月に韓国で大規模な雑踏事故が発生しました。また今年も日本各地で花火大会の来場者数が増えており、雑踏事故のリスクやマナーも問題視されています。三郷市の花火大会でも雑踏事故対策として警備計画の工夫や警備員の増員を行ってまいりましたが、来場者数は年々増加しており、このままではコントロールが出来なくなる恐れがあります。今後は来場者数そのものを抑えていく対策が必要と判断しました。チケット制とすることで発券枚数・来場者数に上限を設けます。

危険なポイントとしては会場内の階段周辺とJR武蔵野線 三郷駅構内です。特に後者につきましてはJR様に駅員の方の臨時増員も含めてご協力いただき、警備会社・警察とも連携を取りながら警備にあたってまいりました。今回は鉄道により帰宅される方の処理能力に重きを置いて上限人数を設定しています。会場内の収容人数には余力があることも想定されますが、吉川警察とも協議の上で警備計画を策定していますので、安心安全な花火大会の運営のためにご理解いただければ幸いです。

ということで、花火大会を今後も継続して開催させる為の方策の方法として、時期の変更に至ったようです。

来場者が増えればゴミや喧嘩、暴力といったトラブルが増えるので、警察や警備会社、ボランティアの人員増加、鉄道会社への働きかけが増えますので、当然イベントの運営費用は増加します。
それに加えてここ数年の物価高のスピード。

とても補助金だけで賄い切れる出費額ではないのでしょうね。

★今年の手賀沼花火大会も桟敷席は完売。来年はもっと増やすのかな?
画像枠

タダより高いものはない。もはやイベントはそれ相応の出費を覚悟して参加する時なのかもしれません。

花火大会に限らず、夏まつりでもこの座席有料化の流れは既に始まっています。

このニュースにもある通り、青森の有名なねぶた祭りは8人席、1日6組限定、お値段100万円!の超VIPシートが用意されていたのですがすぐに売り切れたとのこと(昨年も販売してたんですね。)
また、徳島県の阿波おどりは15,000円のVIP席の他、20万円のプレミア席もあり、そちらもすぐに売り切れたとか。

昔ながらの夏まつりを楽しんでいた我々からすると、こういう有料化というのは若干寂しいですね。
(昔ながらの夏まつりでも寄付によって成立していたわけで、大企業の社長さん達VIP用の席とかありましたね。)

とはいえ、有料化にはそれなりのメリットがあります。
まず、会場の警備や花火のグレードを上げることが出来る(ボランティアに頼る必要がなくなる)、怪しい出自の屋台出店をストップできるといったところが代表的ですね。

また、数千円を支払ってイベントに参加するお客さんは概して「大人しい」人が多いのも特徴。
私が聞いた話でも「万が一有料席でトラブルがあったとしても、有料席を購入した時点で身元は割れてるから逃げようがない」とのこと。
マナーの悪い客を締め出すには一番いい方法ではないかと思います。

有料の座席は数が最初から運営で把握できているわけで、それに応じたきめ細やかなサービスを提供すればリピート率アップ、翌年以降の有料席拡大にもつなげられるかもしれませんね。

ただし、地元住民用にチケット販売やチケット抽選を優先的に実施するといった対策をしないと「誰のためのイベントだっけ?」と不平不満が漏れてきますから、そこは地元自治会に賢明な対応を期待したいです。

↓のように松戸の花火大会は毎年のようにチケットがヤフオクやメルカリで高額転売されています。
なんで対策取らないのかな?といつも不思議に思う。
【2023年最新】花火大会チケット 松戸の人気アイテム - メルカリ

さて、無料の場所で酷暑の中、朝から場所取りレースに参加してイベントを楽しむか、有料チケットを購入して多くの人よりもいい条件の観覧スポットで観覧・撮影をするか、あなたはどちらを選びますか?

後悔しないうちに一度有料チケットを購入してイベントを楽しんでみるのもいいかもしれませんよ?

ともかく、流山花火大会の有料チケットは発売早々に早くもグループ席が売り切れてしまいました!

狙っている方はお早めに!
(今週末の野田市関宿まつり花火大会は既に有料チケット完売です。)
チケット購入の詳細は以下のリンクから!

花火大会や夏まつり、音楽フェスなど県や市がずっと準備してきた一大イベントは一回で何万人、何十万人もの人を呼び込むことが出来、イベントによっては数億円もの経済効果をもたらすものがあります。

そういったイベントを安心・安全に継続して実行できるようにするには、もはや有料化への道は避けて通れないのかもしれませんね!

さて、次回のまちっと柏は?

次回は、柏まつりのレポートを2回に渡ってご紹介。その第一弾です。
お楽しみに\(^o^)/

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