新柏駅東口から約1.5㎞続く「新柏さくら通り」。
毎年この桜のアーチを通りぬけるのを楽しみにしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
さくら通りの端まで歩いたあとは、そこから数分圏内の歴史スポットに少し立ち寄り、最後は、隠れ家的古民家レストランで美味しいランチを食べて、究極の和の癒しを堪能しちゃいましょう!
新柏さくら通り
「幹線道路に桜を植樹して将来桜祭りの催しも可能なように配慮しました。」
新柏東口駅前に建つ「名戸ヶ谷土地区画整理事業完成記念碑」に書かれている一文です。
1986年(昭和61年)3月に、新柏駅の設置を含む、名戸ヶ谷の大規模な開発が完成。
このとき植えた苗木が、新柏駅東口から約1.5㎞つらなる「新柏さくら通り」の桜です。
柏市は平成18年(2006年)に旧沼南町の合併記念事業のひとつとして、市道15路線の愛称を市民から公募。このとき決まった愛称のひとつが「新柏さくら通り」です。
「新柏さくら通り」の両脇には、250本以上のソメイヨシノが植えられています。
満開だという知らせを聞いた日はあいにくの曇り空。それから2日後の土曜日は青空が広がり、たくさんの方々が写真を撮ったりしながら歩いていました。
藪崎邸の長屋門
薮崎家は600年の歴史がある旧家。
この長屋門は江戸時代中期に建築されたと伝えられています。
「白漆喰腰壁板張り」と「船枻造り」の伝統的な建築物で、柏市の景観重要建造物に指定されています。
※「腰壁(こしかべ)」…床から腰くらいの高さに板を張る仕上げのこと。
※「船枻(せがい)造り」…軒を長くとるために、和船の両側に張り出した部分(船枻)のように木材を組み合わせて軒の裏から支える構造のこと。
藪崎邸の長屋門。「長屋門」というのは、門の両側に部屋が連なっている形式の門のことです。長屋の真ん中に門があるように見えるところから長屋門といわれるようになりました。
美しい白漆喰の壁がぐるっと敷地を囲んでいて、私が大好きな長屋門のひとつ。私有地なので中には入らないようにしましょう。
いつ見ても、植木がきれいに整っています。青い空に漆喰の白い色が映えます。
まちっと柏では、過去に旧吉田家住宅の長屋門と湯浅邸の長屋門をご紹介しているので、あわせてご覧ください。
↓↓旧吉田家住宅の長屋門についての記事はこちら(長屋門カフェは現在長期休業中)↓↓
URL: 【柏】七福神めぐり&グルメ①(後半)江戸情緒を残す旧吉田家住宅
法林寺「大銀杏」
法林寺の創建は慶安3年(1650年)。
境内の大銀杏は柏市指定文化財(天然記念物)で、樹齢400年と推定されています。
この銀杏の木には、康応年間(1389年頃)に越後の比丘尼が托鉢の途中、一晩法林寺に泊めてもらったお礼にと差し出した実が育ったものだという伝説があり、村が大飢饉にみまわれたときに、村人はこの銀杏の実で飢えをしのんだと伝えられています。
↓↓詳しいお話は、柏市観光協会さんのホームページの「柏のむかしばなし」をご覧ください↓↓
URL: 柏市観光協会「柏のむかしばなし《法林寺の大いちょう》」
桜の季節は、まだ葉をつけていませんが、その見事な骨格をご覧になってください。
昨年4月下旬の大銀杏。美しい緑の葉をつけた銀杏の木も見ごたえがありますよ!
昨年秋の大銀杏。銀杏の実をたくさんつけて黄色を帯びた銀杏の木の様子は圧巻です!
法林寺「苦抜門」
法林寺中門は「苦抜門」とよばれていて、元々、藤心にあった本多氏の代官所(陣屋)の中門でした。
本多氏は江戸初期に柏を含む下総国相馬郡内に一万石を領し、その後、上野国沼田藩主(群馬県)を経て駿河国田中藩主(静岡県)となってからも、飛地として相馬・葛飾両郡一万石を領有していました。
↓↓「藤心陣屋跡」についてはこちらもご覧ください↓↓
URL: 七福神めぐり&グルメ(最終回)文句なしのパワースポット神明社
代官所の裁可によって、この門を通り抜けられたので、陣屋時代から“苦抜きの門”とよばれていたそうです。
苦抜門、大銀杏、桜、松…スターたちを一堂に会したショット!
名戸ヶ谷香取神社
「七福神めぐり&グルメ」の記事でも各地で登場した香取神社。
祭神は経津主命(ふつぬしのみこと)。武力に優れた神様なので、試合・試験・交渉事などにご利益があるといわれています。
名戸ヶ谷の香取神社の見どころは、境内の左右に百庚申があること。 様々な表情の青面金剛を見られるので、庚申塔マニアにはたまりません!
名戸ヶ谷香取神社の社殿。境内には正徳5年(1715年)に造立された如意輪観音の石塔が建てられていることから、それ以前の創建であるといわれています。
社殿に向かって左側の庚申塔群。50基ほどつらなっています。
本日のイチオシ青面金剛はこの方。安政2年(1855年)建立、ショケラ持ち。ユニークな顔立ちをしていらっしゃいます。
↓↓柏には7か所の百庚申がありますが、その中でも代表的な布瀬の百庚申については、こちらをご覧ください↓↓
URL: 【柏】はまる!手賀地域!(その2)旧教会堂以外も見どころはいっぱい!
レトロでオシャレな癒しの空間&こだわりのお料理!「隠れ庵 久利舟」
たくさん歩いたあとは、「隠れ庵 久利舟」さんで、ゆったりまったりお料理を楽しんでみてはいかがですか?
私の家族は久利舟さんの大ファン! この日も息子を伴って伺いました。
イチオシは茨城県の産地と提携している「自然薯(じねんじょ)」。
看板メニューの「麦とろ」は、クリーミーな自然薯が麦ごはんにからみあって、するっと食べられちゃいます。
自然薯はスタミナ増進、美容効果などの効果も期待できるので、イイコトづくしですね!
「お好み麦とろ すずらん御前」。10代前半の息子も「麦とろ」を食べて「これだけで十分!」。さらに、天ぷらを食べて「これだけでも十分!」。天ぷらは綿実油(めんじつゆ)で揚げているので、びっくりするほどサクサクで軽やかですよ~!
「自然薯とろろうどん」+ミニ天ぷら。うどんは、お店の経営者が本場香川県で食べ歩いて見出した製麺所から直送しています。歯ごたえがあって、のど越しもよく、すっきりしたお味で、香川県出身の方も驚くほどの充実ぶり!
先月、家族のお祝いで訪れたときに注文した「米沢牛ステーキ重・とろろ御前」。米沢の枝肉市場より直送しているお肉はやわらかく、口の中で脂がゆるやかに広がっていくのに、後味はさっぱりしているんです。
ランチタイムは好きなカップを選んで、コーヒーのお替り自由! コーヒーカップだけでも迷っちゃう!!
食後のデザート「ミニバニラアイスクリーム」。ただのバニラじゃありません! きな粉と黒蜜がかかっていて、絶品です!
「鎧の間」。畳のお部屋でゆったりと。レトロな調度品の数々に癒されます。
「囲炉裏の間」。テーブル席になっています。ノスタルジーな空間に癒されます!
アクセサリーや帽子、ポーチやバッグなど、いろいろな種類のかわいい民芸品も売られています。
久利舟さんのこだわりを追求したお料理の数々も、名戸ヶ谷の歴史スポットの花や木々も、四季折々の変化があって、一年中、豊かな味わいを楽しめます。
数時間でたっぷり和を楽しめる今回のコース。
桜のシーズンはもちろん、他の季節もぜひお出かけください!!
隠れ庵 久利舟
- 【住所】千葉県柏市名戸ヶ谷1030-5
【電話番号】04-7199-7579
【営業時間】〈ランチ〉11:30~15:00(L.O.14:00)、〈ディナー〉17:00~22:00(L.O.21:00)
【定休日】木曜日、元旦、大晦日
瑞雲山 獎覚院 法林寺
- 【住所】千葉県柏市名戸ヶ谷1046
【電話番号】04-7166-6367
藪崎邸の長屋門
- 【住所】千葉県柏市名戸ヶ谷1056
名戸ヶ谷香取神社
- 【住所】千葉県柏市名戸ケ谷854-1
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※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけ、サービス利用の際はHP等で最新情報の確認をしてください
この記事を書いたのは…
「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子
柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」を立ち上げる(2022年市民公益活動団体登録)。2023年5月、補助金申請や情報発信、連携などをサポートする中間支援団体「ジセダイ歴史文化継承研究所」を設立、事務局長を務める。2024年8月柏に特化した観光会社「かしわグリーン観光社」を設立、代表を務める。