【柏】わとか食堂の社長にインタビュー、新店舗で見据えること

「まちっと柏」をご覧の皆様、グリフォンです。
こんにちは。

大変お待たせいたしました。
今回はわとか食堂の社長であり、高野シェフの奥様でもある高野紀子さんのインタビューをご紹介します。

実は何度も座礁しかけたお店のオープン

紀子さん、こんにちは。
今回はお忙しい中ありがとうございました。
それでは、いくつかご質問させていただきますのでよろしくお願いいたします。
まず、わとか食堂がついにイートイン形態での営業を再開しました。今回オープンするまでの苦労エピソードを教えて下さい。

はい、このお店の移転のお誘いを受けたのは2019年ということで、もう4年前になります。
「高齢化の進む豊四季台団地の再生事業の中で、地域の食を支える食堂が必要です、チェーン店やコンビニを誘致するのではなく、地元の若い料理人にその食堂の運営を任せたいんです」とおっしゃっていただきました。
資金などの心配があったんですが、街づくりに関わる大きな仕事にワクワクしたのを覚えています。
ダンロップさんとの顔合わせや建物の設計プランを見せいていただいたり、少しずつお話が進んでいたんですが・・・・
そんな中でのコロナ禍がありました。

驚きました。南柏にいらっしゃった頃からお話があったのですね?

はい。南柏の小さな店舗では感染対策を取ることが出来ず、持ち帰り&宅配専門店としてかやの町に移転したんです。
その間、オンライン会議では東京大学の秋山教授のご指導の元たくさんのアイデアを議論し、コンセプト作りを進めていました。
ただこの3年間、一向に工事が進まず、開店の目処が立たずで不安だらけでした。
正直、この話はなかったことにしようと何度思ったことか・・・。

私もこの3年間で様々な飲食店が潰れていってしまうのを間近で見て、色々出来ることをしていました。
テレビで連日出されていた飲食店への風評被害に何もせずに黙っているわけにはいきませんでした。
コロナやインフルエンザなどにかかった人はそもそも飲食店に行きませんよ(苦笑)
わとか食堂を心配していたのは紀子さんやシェフだけじゃないですよー。

やっと去年くらいから工事が急ピッチで進み始め、本当にギリギリまで工事が続きました。
ギリギリすぎてオープン当日でも揃っていないものがあるくらいです(笑)
もしも不備がありましたら、すぐに改善いたしますのでぜひぜひスタッフや私にお申し付けくださいね!

様々な思いがつまった「わとか」

改めて、わとか食堂のコンセプト、お料理のコンセプトを教えてください

はい。わとか食堂は「和食」と「中華」を中心に四季折々の食材を使った料理を揃え、食の楽しみを感じながら「豊かな時間」を過ごせる場所です。
そして、人の「輪」と、料理の「香」でいっぱいの笑顔あふれるレストランにしていきたいと思っています!

なるほど!わとか食堂のはそういった意味も含まれているんですね!

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様々な思いが詰まったお店の名前

地元の食材を織り交ぜ、東大IOG秋山教授チームとの共同開発で生まれたメニュー。

今回、メニューには管理栄養士さんが考えたという表記が見受けられました。
先程の東大IOGの方々でしょうか?

はい。東大IOG秋山教授チームに所属する方です。プロジェクト当初からアドバイスからアドバイスいただいていて、何度もオンライン会議でやり取りし、最終的に、旬を取り入れた春夏秋冬の代表メニュー4種類をご提案していただきました。(そのうちの一つがオープン当初の週替わりメニューである「春キャベツと豚肉の香味ダレ」です。)
「主食(ごはんなど)・主菜(肉魚など)・副菜(野菜、豆など)のバランスが取れた定食スタイル、それぞれの使用量の目安を守る(特に野菜は140g以上必須)、できるだけ地元の食材を取り入れる」などの基準に沿って、マスターのアレンジで味付けや調理法を変えたりしながら週替りのメニューを出していく予定です。オープン前には管理栄養士さんと東大IOGチームの方々にも試食していただき、盛り付け・味・ボリュームなどチェックしてもらいました。今後も必要に応じてアドバイスいただく予定です。

うわー、それはすごい厳しい基準ですね汗 けれども、地元の食材や野菜の量など、どれも大切な条件ですね。週替りも今度試してみようと思います_φ(・_・

営業時間が異様に早い理由

イートイン店舗の再開でびっくりしたのが営業時間です。
朝9時半から夜9時とかなり長丁場です。特に、個人点ではあまり見られない朝早い時間帯での営業はどういった狙いがありますか?

はい。早朝のお弁当配達をしばらくやっていたので、豊四季台近隣の方がピーコック(編注:わとか食堂、ダンロップの近くにあるスーパー)の駐車場でラジオ体操をやっていたり、犬の散歩やランニングで朝早くから活動されているのを目にしました。
団地内、周辺には飲食店が少ないので、いつでも気軽に起こしいただけるようにと、長めの営業時間を設定しています。
例えば朝の散歩や運動を終えて、ゆっくりコーヒーを飲むだけでもいいし、色々な使い方をしていただきたいと思っています。

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建物前の敷地が異様に広いイオン系列のスーパー、ピーコック

なるほど。高齢者の方々は朝早いし、隣のダンロップは24時間営業だから朝早いのは営業的にもメリットありますね。本日はお忙しい中どうもありがとうございました。くれぐれも体調には気をつけてくださいね!

施設は地域のコミュニティを創出するベースとしても機能

さて、実はこの「ダンロップスポーツウェルネス」と「わとか食堂」の並立する施設は普通の店舗とは異なる出自を持っています。
紀子さんとのインタビューにもでてきましたが、今回の施設は、
・柏市
・東京大学高齢社会総合研究機構(東大IOG)
・独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
から構成される「豊四季台地域高齢社会総合研究会」が、豊四季台団地及び周辺地域(以下「豊四季台地域」)で、
「住み慣れた場所で自分らしく老いることのできるまちづくり
すなわち、Aging in Place」の提案と実践を目指し、
「いつまでも元気で活躍できるまち」

「いつまでも在宅で安心した生活が送れるまち」
を実現するためのモデルプロジェクトの一環として実現した店舗です。

わとか食堂の周りにある豊四季台団地は現在建て替えが進められており、それによって生み出された敷地にダンロップ・スポーツクラブ、コミュニティ食堂が展開。
これは先程の「いつまでも元気で活躍できるまち」の実現につながる
・生きがい就労
・生きがい支援
・外出・移動・交流・地域活動をうながす環境づくり
・健康づくり・介護予防
こういった目的を達するための場所になります。

ダンロップとわとか食堂でフレイル予防も推進する!

そして、施設に「ダンロップスポーツウェルネス」と「わとか食堂」が並立している理由がもう一つ。
今全国的に推進されている「フレイル予防」。このフレイル予防を推進するための3つの柱があります。
それが「栄養」「運動」「社会参加」の3つ。

この3本柱をすべて実践することが出来るのがダンロップとわとか食堂が入っている施設というわけです。
まずは栄養。
・管理栄養士と考えた「健康づくりメニュー」の提供
・高齢者の欠食防止につながる弁当宅配
次に運動。
・フレイル予防プログラムの実施
そして、社会参加
・外出、移動、交流、地域活動を促すイベントの企画や実施
・生きがい就労につながる雇用機会の創出

これら、フレイル予防活動への参加等により貯まる柏市の「フレイル予防ポイント」制度も導入し、利用促進も図る予定だそうですよ。

そして、次回はいよいよフレイル予防に迫る!

で、ここまで「フレイル」「フレイル」と何度も連呼してきましたが、そもそも「フレイル」って何?って思った方も多いと思います。
ということで流れよく次はいよいよその「フレイル」「フレイル予防」について詳しく掘り下げていきますよ!
ぜひお楽しみに( ´ ▽ ` )ノ

わとか食堂

  • 住所:〒277-0845 千葉県柏市豊四季台4-1-1
    TEL:04-7146-1223
    営業日時:(平日土日)9:30~21:00
    定休日:現在のところ不定休です。

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