こんにちは!まちっと北摂編集部だんだんです。
吹田市消防本部のインスタグラムに投稿された「とある動画」が
“バズった”と話題になっているのをご存じですか?
再生回数が2000万回(!)を超え、海外からも多くの反響を呼んだ話題の動画とは一体どんな内容なのか?
その驚きの内容とインスタ投稿の裏側を、吹田市消防本部の担当者に聞いてみました!
多くの人の心をつかんだ、選び抜かれた精鋭たちの“凄技”
まず、今回バズったと話題になった吹田市消防本部のインスタ動画を見てみましょう。
▼「ロープブリッジ救出1 前半」(吹田市消防本部のインスタグラムより)
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ななな、なんでしょうかこの美しい早業!!素早くロープを結び、信じられないスピードで渡っていきます。
これは「ロープブリッジ救出」という訓練で、隣の建物などから進入し、救出することを想定したもの。
4人1組(要救助者を含む)で、2人が水平に展張された渡過ロープにより、
対面する塔上へ進入し、要救助者を救出ロープに吊り下げてけん引して救出した後、脱出するという内容です。
これだけのスピードでこなすには一体どれほどの練習、トレーニングが必要なのか、、、想像もできません。
▼「ロープブリッジ救出1 後半」(吹田市消防本部のインスタグラムより)
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この厳しい訓練に日夜励んでいるのは、吹田市総合防災センター(DRC Suita)に配置されている
特別救助隊と高度救助隊の隊員で、高度な専科教育を受けた者の中から選び抜かれた精鋭たちです。
救助活動に不可欠な体力、精神力、技術力を養うため、救助技術に必要な基本的要素を反復訓練しています。
彼らのこの“凄技”が多くの人たちの心をつかみ、再生回数が伸びたことで注目を集めることになったのです。
“最高の素材”を生かすために譲れないポリシー
「再生回数がぐんぐん伸びていったときは『これがバズるということか・・・!』と正直信じられませんでした。
海外の方からも多くのコメントをいただき、その反響の大きさに驚くとともに
たくさんの方に見ていただけたことに大変感謝しています」と話すのは、
SNSの運用を担当する吹田市消防本部 総務予防室 企画グループの藤田義隆さん。
「普段あまり目にすることのない消防職員の日常を投稿することで、
消防のイメージアップ、市民の皆様への安心感や消防職員のモチベーション向上に寄与できればと
約2年前からインスタグラムの運用を始めました。
今までも消防本部の魅力をどうすればもっとうまく伝えられるのかと悩むこともありましたが、
人気の投稿や他の消防アカウントなどを見て研究した結果、ポイントは動画だと考え、
訓練動画に一番合う音楽を組み合わせてアップしてみようと今回挑戦しました」とのこと。
“消防”という素材がいい分、多くの方に見ていただけるチャンスが多いと思い、
普段の業務の合間などにもSNSに関する研究を行っているそう。
投稿時間に関する統計をとったりとデータ分析も欠かさず、“最高の素材”を生かすための努力を惜しまない藤田さん。
「大事なのは動画の構成ですが、作業の中で一番大変なのは編集ですね。
編集のプロではありませんので、音と動作を合わせるために秒単位でカットしたりと時間がかかります。
地味な作業ではありますが、動画に出てくれている消防職員のためにも手は抜けません」。
撮影に関してもロケーションにこだわったり、納得がいくまで何度も撮り直したりすることもあったんだとか。
「今回のロープブリッジ救出は、ロープを結ぶ2人の動作がシンクロしているところを撮りたかったので、
何度か撮り直しました。そんな私のこだわりにも彼らは毎回ついてきてくれます。
本当はどう思っているかは分かりませんが・・・(笑)」と隊員らとの強い信頼関係がうかがえるエピソードも。
アイデアを考える上でも、素材を生かすことを一番に心がけているといいます。
「どうすればより魅力的に伝わるか、彼らをかっこよく映すことができるのか、
日ごろ市民の皆さんのためにと頑張っている隊員らにとって、一番いいものになるよう常に考えています。
なるべく多くの方に見ていただけるよう、こだわりを持ってSNS投稿に取り組んでいます」。
消防隊員の皆さんの華麗なる技はもちろんのこと、藤田さんの熱い想いが今回うまくマッチしたことで、
この訓練動画がより多くの人々の心に届いたのではないでしょうか。
大会本番に向けての訓練動画を公開中!
そしてもう一つ話題になったのは「障害突破」という訓練動画。
これは5人(補助者を含む)1組で、スタート地点からゴール地点に至る経路に設けられた5カ所の障害を
互いに協力して救助者全員が突破するまでの安全確実性と所要時間を評価する訓練です。
▼「障壁突破1 高塀」(吹田市消防本部のインスタグラムより)
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「これはとにかくハードな訓練で、実際の災害に出動したときや、夜通しの消火活動の際にも
『あの障害突破に比べたら・・・』と自分の限界値を上げてくれるほどの内容です」。
▼「障害突破2 緊急脱出」(吹田市消防本部のインスタグラムより)
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障害突破はルール上の標準時間が「157秒」とされていますが、
吹田市消防本部では2チームとも、近畿地区から全国大会へ進むために必要な
「80秒台」を出せるチームとなっているんですって。す、すごい・・・!
▼「障害突破3 煙道」(吹田市消防本部のインスタグラムより)
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「現在は7月30日(火)に堺市総合防災センターで開催される
『第52回 消防救助技術近畿地区指導会』に向けてさらに精度を高めています。
大会に向けて、連日暑い中訓練に励む彼らの様子を動画で公開していますので、
ぜひ応援していただけると嬉しいです!」。
「こんな動画も撮ってみたい!」今後の投稿予定は?
今後は流行りを取り入れたダンス動画も計画中とのことで、
隊員の皆さんが華麗に踊るシーンを見ることができるかも?!
「吹田市のさまざまな企業の皆さんとコラボした動画も撮ってみたいですね」と藤田さん。
すでにしっかり練りあがっているという構想を伺ってみると、
「それめっちゃおもろいやーん!!」とかなり期待できる内容でした(笑) ぜひお楽しみに♪
市民のために日々厳しい訓練に励む消防隊員の皆さんのひたむきな姿に胸を打たれつつ、
笑顔がまぶしいチャーミングな素顔とのギャップにも、きっと心を撃ち抜かれてしまうはず。
「今後も消防本部の魅力が最大限に伝わる投稿を続けていきたいと思っています。
ぜひご覧になっていただき、彼らのファンになっていただけると嬉しいです。
皆さんからのいいねやコメントもお待ちしています!」(藤田さん)
タイミングが合えば、阪急 南千里駅のホーム内から訓練の様子が見られることも。
吹田市総合防災センターから威勢のいい掛け声が聞こえてきたときは、ぜひのぞいてみてくださいね!
▼「吹田市消防本部」インスタグラムはこちら
吹田市総合防災センター(DRC Suita)
- 吹田市佐竹台1丁目6-3
URL:https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/shisetsu/1019109/1032739.html
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この記事を書いたのは…
まちっと北摂編集部だんだん
大阪・北摂(豊中・吹田・池田・箕面・茨木・高槻)で地域密着の生活情報紙「リビング新聞」を発行する株式会社サンケイリビング新聞社が展開する地域情報プラットフォーム「まちっと北摂」の編集部、だんだんです。 大阪で生まれ育ち、社会人半ばで上京してから出産を機にUターン、憧れていた北摂住まいに。自然豊かで人があたたかく、便利で住みやすいこの街に愛着を感じる毎日です。万博記念公園の外周を走るのがお気に入りのランニングコース♪アイコンの画像は2歳のときの私です。