【松戸市】江戸の記憶を100年先へ伝える――「金ケ作陣屋研究会」が紡ぐ地元の歴史と3つの偉業

【松戸市】江戸の記憶を100年先へ伝える――「金ケ作陣屋研究会」が紡ぐ地元の歴史と3つの偉業

こんにちは。「まちっと柏」ライターのジモトミン、KOJI-KOJI(コジコジ)です。

今回は、千葉県松戸市の郷土史研究団体「金ケ作陣屋研究会」(会長:飯沼誠氏)の活動や成果についてのご紹介です。

【活動と成果その1】100年先への正しい伝承:幻の「鮮魚(なま)街道」1kmを完全特定

江戸時代初期に整備され、銚子で水揚げされた新鮮な魚を江戸・日本橋まで陸送した「鮮魚街道」。

その重要ルートでありながら、長年の区画整理によって正確な道筋が分からなくなっていた松戸市内の約1キロの区間(「門前公園」から「子和清水」付近まで)を、同研究会が見事に解明しました。

これまで行政の標柱や地図アプリが指していたルートの誤りを、詳細な実地調査と古文書の検証によって修正。

地元の景観に埋もれていた本物の歴史を「正しい事実」として特定したこの成果は、2026年6月に各メディアでも大きく報じられ、郷土史研究に大きな一石を投じました。

鮮魚街道の正しいルートはここだ!

鮮魚街道の正しいルートはここだ!

【活動と成果その2】知られざる郷土の歩みを一冊に:書籍『わがふるさと 金ヶ作陣屋と村の物語 』の発行

かつて新田開発や小金牧の管理で重要な役割を果たした金ケ作陣屋ですが、その実態は地元でも広く知られているとは言えませんでした。

そこで研究会は、陣屋の開設300年を記念して、2023年11月に書籍『わがふるさと 金ヶ作陣屋と村の物語』を執筆・出版しました。

単なる専門書にとどまらず、将軍の「御鹿狩(おしかがり)」の様子や周辺の村々の暮らし、当時行き交った人々の息遣いまでを瑞々しく描いた本書は、地域住民が自らの故郷に誇りを持つきっかけを作った、研究会の知の結晶です。

なお、同書は、松戸観光案内所(松戸市本町7−3)で頒布していますよ。

書籍『わがふるさと 金ヶ作陣屋と村の物語』。松戸観光案内所で購入できます。

書籍『わがふるさと 金ヶ作陣屋と村の物語』。松戸観光案内所で購入できます。

【活動と成果その3】音で繋がる地域の絆:江戸時代の「御陣屋太鼓」を市指定文化財へ

陣屋研究会の歴史調査は、地元の八坂神社にひっそりと受け継がれてきた「太鼓」の運命も大きく変えました。

研究会は、同神社に遺されていた太鼓の胴の内部にある墨書銘などを検証し、天明2年(1782年)以前に作られたものであることを裏付けました。

この太鼓こそ、かつて金ケ作陣屋で役人たちの登城や緊急事態を知らせるために打ち鳴らされた「触れ太鼓(御陣屋太鼓)」の実物だったのです。

研究会の綿密な調査と、それに伴う「御陣屋太鼓を守る会」の保存活動が実を結び、2025年8月に松戸市指定有形民俗文化財(市初の指定)として正式に登録されました。

江戸の響きを今に伝える、唯一無二の生きた資料が公に認められた瞬間でした。

松戸市指定有形民俗文化財の「御陣屋太鼓」

松戸市指定有形民俗文化財の「御陣屋太鼓」

今年(2026年)八坂神社に設置された「御陣屋太鼓」の説明板

今年(2026年)八坂神社に設置された「御陣屋太鼓」の説明板

過去を紐解き、未来の財産へ

「埋もれていた歴史事実を解明できた。100年先の後世に正しい歴史を伝えたい」。

金ケ作陣屋研究会のメンバーが語るこの言葉通り、彼らの活動は単なる過去のノスタルジーではありません。

点と点だった地域の記憶を繋ぎ合わせ、本物の文化財や正しいルートとして未来に残すための、地道で熱い挑戦です。私たちの足元に広がる金ケ作の街が、かつて江戸の物流と政治を支えた輝かしい舞台であったことを、彼らの「3本柱」の業績は今日も力強く教えてくれています。

金ケ作陣屋研究会の皆さん

金ケ作陣屋研究会の皆さん

八坂神社

  • 住所:松戸市金ケ作32

松戸観光案内所

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ジモトミンkoji-koji

柏市在住。四季折々の季節の良さ、歴史的な名所・史跡・行事、メジャーなのからマイナーのまで様々なイベントなどを巡ったりするのが好きな千葉県民・柏市民です。農園を借りて野菜や花を育てています。

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