こんにちは! 野草フォトクラブ19です。
今回は1月7日に食される「春の七草(七草がゆ)」の紹介です。
春の七草とは
春の七草とは、1月7日の「七草の節句」に食する草粥に入れる七種類の青菜のことで、唐(中国)の時代の風習が奈良時代の日本に伝わったことが、七草粥の始まりとされます。
普通、七草粥に入れる七草は次の通りです。
芹、撫菜(薺)、御形、繁縷、仏の座、鈴菜(菘)、清白(蘿蔔)。
芹(せり)
中国では、昔から庶民の野菜の一つとして食されています。
日本では江戸時代中期、武蔵国の西新井村(東京都足立区)で栽培が始まるが、それ以前は野生のものを食していました。
似たものにドクゼリがあり、食すと天国が近くなるので要注意。
ドクゼリは、今のところ流山、松戸や柏では見かけませんが、野外でのセリ摘み時には、毎年その場所で摘んでいる人と一緒が安全です。
撫菜(なずな)
ナズナの和名より「ペンペン草」の呼び名の方が、一般的には知られています。
「ペンペン草」の名は果実の形が三味線の撥(ばち)に似ることから。
葉は食べられますが、茎はやや硬く食感はよくありません。
春先、道端や空き地、江戸川の土手などに多く見られます。
同じ頃に白く小さな花を付けるタネツケバナと見た目がよく似ています。
御形(ごぎょう)・・・ハハコグサ
空き地や道端に普通に見られる多年草で、草丈は15~40cmになります。
古から草餅の材料として使われていましたが、味がそこそこなため、今はヨモギにとって代わられています。
現在の和名はハハコグサですが、以前は、ゴギョウ、ホオコグサ、キバナグサなどあり、地域により名前を変えます。
同じキク科のチチコグサ、チチコグサモドキ、ウラジロチチコグサとともに、柏、松戸、流山に市民権を得てしっかり定住しています。
繁縷(はこべら)・・・ハコベ
くせがなく食べやすい野草の一つです。
飼育していたウサギはこれが大好きで、前足でかかえるようにして食べていました。
似ているウシハコベは、ハコベより大きく、食べごたえがあります。
みそ汁の具にも天ぷらでもいけます。
仏の座(ほとけのざ)・・・コオニタビラコ
ややこしい草の一つ。
七草粥のホトケノザはキク科のコオニタビラコのこと。
タンポポにやや似た感じの野草で柏、松戸、流山では少なくなっています。
スーパーで売っている春の七草のパックには、ほぼ入っていません。
一方、現在ホトケノザと呼ばれているのはシソ科の野草のことで、茎は四角形で細かい硬い毛が生えており、手触りはざらざらします。
食するにはそれなりの覚悟が必要で、体調不良のプレゼントがもれなく付いてくることでしょう。
鈴菜(すずな)・・・カブ
原産地は地中海沿岸、アフガニスタン辺り。
弥生時代に日本に伝わったとか。
便秘、胃潰瘍、胃炎、風邪、癌の予防に良いとされています。
特に葉にはビタミン、カルシウム、鉄分などが豊富に含まれ、三国志で有名な諸葛孔明も戦地の食料としてカブを栽培していたと言われています。
ちなみに都道府県別カブの生産量で千葉県は第1位です。
千葉県内では柏市が第1位、松戸市が第3位の生産量を誇ります。
清白(すずしろ)・・・ダイコン
原産地は地中海沿岸、コーカサス南部~パレスチナ辺り。
カブと同じころ日本に伝わる。
仲間には、カブのほかハマダイコン、ショカツサイ、アブラナ、キャベツなどがあります。
古代では、すずしろ(ダイコン)の根は「汚れのない純白さ」を表し、女性の肌の美しさのシンボルでした。
タンポポも美味しく食べられる
今回紹介した春の七草の他にも食べることのできる野草があります。
身近に多くあり、無難なのがタンポポです。
葉はよく洗ってサラダに(少し苦味があります)、花はてんぷらになります(細かくしてサラダでもよい)。
また、根は炒ってコーヒーの代用になります。
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この記事を書いたのは…
野草フォトクラブ19
撮影対象を山野草に絞ったちょっとユニークな写真クラブです。 東葛地区で咲く四季折々の花やその花についての楽しい説明など、発信していきたいと思います。