【箕面市】絶滅危惧職⁉「菓子木型彫り」女性作家にお話しを伺いました。

【箕面市】絶滅危惧職⁉「菓子木型彫り」女性作家にお話しを伺いました。

お話しを伺ったのは浅井 千絵さん。「菓子木型彫り師」ではなく、「菓子木型作家」。
木型となる山桜の削り出しを自分では出来ないので、職人である彫り師ではなく、自称「木型作家」なのだ。

和菓子と言えば京都のイメージが強いが、京都にも菓子木型彫り師はほとんどおらず、日本各地に散らばる職人に
依頼しなければならない。それでも職人を探し出すのは大変だそうで、まさに【絶滅危惧職】と言えるだろう。

浅井さんは吹田市千里山のご出身で数年前に箕面に引っ越されてきたそうです。
ご自宅近くのカフェでお話しを伺いましたがとても優しく、可愛らしい印象。
それもそのはずで元々幼稚園教諭をされていたそうです。
その方がなぜ菓子木型彫りに目覚めたのか?

作業中の浅井 千絵さん

作業中の浅井 千絵さん

感動からの~即行動!

学校卒業後、幼稚園教諭となり、ご結婚後もお仕事を続けられていました。
ある時ふと立ち寄った展覧会で菓子木型に出会い、そこで 『うわー』 と感動したそうだ。
その展覧会は2017年春に大阪日本民芸館で行われた「菓子木型の世界ー美をかたどるー」。
すぐに菓子木型に取りつかれた。
元々好きだったモノづくりの血が覚醒したのだ。
会場で資料映像として流れていた岡山の職人に手紙を出し、会いに行きたいと伝えた。が中々返事が来なかった。
悶々とした時間を過ごしていたが、2018年正月に年賀状が届き、ようやく4月に会いに行くことができた。
弟子入りはできないが彫ることを間近で見てもらえることになった。それから毎月岡山へ。コロナ禍で移動が
困難になるまで続いた。

大事な仕事道具と製作途中の作品

大事な仕事道具と製作途中の作品

出来上がりを想像し、立体的に彫るのは難しい

出来上がりを想像し、立体的に彫るのは難しい

本物を届けたい!

現在は、お菓子屋さんから継続的に仕事をいただいたり、インスタグラムのDMに依頼が舞い込んだりして
コンスタントに木型を彫ることができる毎日。伝統的な技法で彫られた型に和三盆糖を詰めてでき上がった
お菓子は美しく、美味しい。
最近は3Dプリンターで簡単に樹脂で型ができてしまう。が、やはり木型でできたお菓子とは全然違う。
線に冴えがあり、生き生きとしているのだそうだ。
まさに「木型彫り師」の心意気だがご本人は、すべてを完結できないので「木型作家」と名乗っている。
いたって謙虚だ。

これからやりたいこと

江戸時代から作られてきた菓子木型。作る人が減ってきているが、菓子木型というものを知ってもらい、
手彫りの菓子木型が少しでも残り続けてほしい。これを伝えるためにも自作の木型を使ってお菓子作りの
ワークショップをやっていきたいそうだ。
「昔に作られた菓子木型は今でも見て美しく、道具としても使えます。子ども向けのワークショップも考えていて、
『こんなのがあるのかー』『かわいいなぁ』『おもしろいなぁ』と菓子木型に興味を持ってもらえるといいなぁ」と、
熱い思いで毎日取り組んでいらっしゃいます。

そんな浅井さんにエールを、また仕事をおねがいしたい、という方はぜひインスタグラムをフォローして
メッセージを送ってください!

菓子木型作り 木型作家 sen

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ジモトミンM’ckirie

約20年箕面に住んでいました。現在は宝塚住民です 小学校から高校まで市内の学校に通学。 青春時代を過ごした箕面を中心に北摂の魅力を自分自身再確認しながら寄稿していきます!

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