昭和43年創業。新千里西町に地元の人から愛される本屋さんがあります。
2代目店主・笹部勝彦さんが営む「笹部書店」。SMILE創刊時から冊子を店舗に置いてくださっています。
訪れてみると、ここはただの本屋さんじゃない?!
「笹部書店」さんで、あらためてその魅力に触れてきました。
街のオアシス?!子どもも大人も集まってくる温かい場所
「おっちゃん、10円当たった~」笑顔で何度もお店に駆け込んでくる子どもたち。
「おつり、ほしい?ほしいんやったらどうぞ」カウンターにいる店主・笹部さんがお釣りの硬貨をぎゅっと握ると、指に力を込めて必死で取ろうとする男の子。そんなやりとりを見ていると、こちらもつられて笑顔になってしまいます。
笹部書店は、外から見ると普通の小さな本屋さん。けれど、「ここのお漬物が好きやねん」と買いに来る高齢の女性や、パンの棚に駆け寄って買っていく男性など、入れ替わり立ち代わりいろんな人が訪れて、笹部さんや奥様とおしゃべりをして、笑顔になって帰っていく。まるでオアシスにいるかのようなほっとくつろげる場所。
店内の本棚は子どもたちや子育て世代の人に足を運んでもらえるように児童書コーナーが充実しています。中央には、テーブルといす。ここで本をゆっくり選んだり、買った本を読みながらコーヒーを飲んだりすることもできるのだそう。
焼きたてパンの棚、駄菓子の棚、雑貨の棚、地域の特産品の棚など本屋さんというより、よろずやさん?! 週に1回農薬を使わずに育てた野菜の直売もされていて、あらゆる世代の人に向けた魅力を発信されています。
人気の絵本の読み聞かせ会は、3年ぶりに再開
笹部書店では2007年から毎月1回店内で絵本の読み聞かせを行ってきました。新型コロナウイルスの蔓延で中止せざるを得なくなっていましたが、今年の2月、3年ぶりに再開されたとのこと。読み聞かせは笹部さんがしたり、ボランティアの方たちが読んでくれたり。以前は、大きい子がもっと小さい子どもたちに読んであげるといった交流もあったそうです。
店主がおススメする本を並べた棚や、カウンター前にはSMILEが制作した絵本もちゃんと置いてくださっていました。
そんな笹部さんに質問しました。「子どもの本離れが進んでいますが、読書は子どもにとって何がいいんでしょうか?」
「そりゃあね、本は感受性を育てる!絶対に」
笹部さん曰く、本をよく読む子と読まない子は作文を書かせたらすぐわかるとのこと。本をよく読む子は頭の中でイメージを組み立てるから、書き出しは遅いけれど、書き始めたら言葉があふれてくる。起承転結の組み立てもお手のものということ。
だからこそ、本をもっと身近なものに感じてほしい、本屋が生活の中の当たり前の場所にしたいというのが、笹部書店のめざすものなのですね。
ふるさとの場として、ずっと続いてほしい「街の本屋さん」
「お店に来てくれてた子どもが結婚するって言って、結婚式に呼ばれて」と嬉しそうにスマホの写真を見せてくれた笹部さん。結婚した顔馴染みの子が、今度は自分の子どもを連れてお店に来てくれることもあるとか。
このお店が大好きな子どもたちが手紙を書いてもってきてくれることも多いそうです。大事にとってある手紙を見せてもらいながら、しみじみとわかったこと。
笹部書店に人が集まってくるのは、笹部さんが「子どもが好き、人が好き」だから。
このお店はまるで、この街の元気をつくるコミュニティスペースみたいです。
本だけでなく人をつないでいく本屋さん。ちょっとおしゃべりでもしに訪れてみてください。
URL: HP
笹部書店
- 住所:豊中市新千里西町3-2-3
電話番号:06-6872-9385
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜日・祝日
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この記事を書いたのは…
ジモトミンSMILE編集部員(豊中ママ)
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