さまざまな魅力を持つ堺ですが、街の魅力を生み出すものは、やっぱり人!
ということで、堺の素敵な人を紹介します。
今回の主役は、堺で「ヒト巡る、市場」というイベントを運営する藤本樹林さん。活動の背景にあるのは「人の価値観を広げる場をつくりたい」、そして「堺を活性化したい」という2つの思い。その真相に迫ります。
現在、大学生の藤本さんは学生生活を送るかたわら、自身の会社である株式会社FELLOW ALL-PRODUCTSを経営。以前の記事で紹介したcha-shitsuのコミュニティマネージャーも務めるなど、忙しい日々を送っています。
2022年から続けている「ヒト巡る、市場」はマルシェと音楽ステージを融合させたイベントなのですが、その詳細は後編のお楽しみ。
というわけで、前編では藤本さんの原動力となっているテーマと、そこに至る道のりをご紹介します。
失恋を機に人生が変わる旅へ
堺で育ち、小学校から高校までサッカーに打ち込んでいたという藤本さん。人生の転機が訪れたのは高校3年生のときでした。
その転機とは・・・失恋です。
ショックから立ち直るべく「失恋 立ち直り方」で検索したところ、一番上に出てきたのは「一人旅」でした。
向かった先は、バックパッカーの中で人気があったラオス。ゲストハウスでさまざまな国籍の旅人たちと交流する中で、藤本さんは価値観を大きく揺さぶられます。
「現実離れしたようなスケールの大きな夢を真剣に語る人とたくさん出会い、失恋の悩みがとても小さなことに見えてきました。そして自分も『もっと大きなことを考えよう』という価値観に変わってから人生が充実していったように思います」
ラオスへの旅で、それまで自分の思考にブレーキをかけていたことを痛感した藤本さんは、こんなことを考えます。
自分の周りにも「旅に出たい」とか「留学したい」という人は多い。
実際、旅に出れば価値観が広がるし、もっと自由な考え方に出会える。
でも現実には費用や言語の壁など、行動を起こすためのハードルが高い。
だったら、日本にいながら価値観が広がるような場を提供したら面白いんじゃないか。
そんな思いを胸に大学へ進んだ藤本さんは、動画制作やプロモーションを手がける学生団体を立ち上げるなど、とにかく積極的に行動を起こします。
そして、その積極性が「ヒト巡る、市場」につながる出会いを藤本さんに与えてくれたのでした。
熱意と行動力から生まれたイベント
「価値観が広がるような場を作りたい」という思いをふくらませていた一方、藤本さんには「地元・堺を活性化したい」という思いもありました。
その思いを実現させるために藤本さんはこんなことを考えます。
「まずは地元で影響力のある人のもとで働こう」
そして飛び込んだのが、町屋や古民家をリノベーションしたホテル「SAKAINOMA(サカイノマ)」。マネージャーを務める間宮菜々子さんに「タダでもいいので働かせてください!」と直談判したそうです。
その熱意が認められ、間宮さんのそばで働き始めた藤本さんは、地域活性化に必要なことをたくさん教わります。
ある時「堺市が堺旧港でイベントをしてくれる人を探している」という話を耳にします。ちょうど「価値観が広がる空間」をテーマにしたイベントを開きたいと考えていた頃で、そのコンセプトを市に提案したことが「ヒト巡る、市場」の誕生につながるのでした。
この「ヒト巡る、市場」には、人の価値観や可能性を広げ、それを町の活性化につなげるための思いが詰まっています。
後編では、その真相や藤本さんが思う堺の魅力について深掘りします!
藤本樹林さん
- ・株式会社FELLOW ALL-PRODUCTS 代表取締役(2024年10月設立)
・関西学院大学 経済学部
・ヒト巡る、市場実行委員会 委員長
・堺区政策会議構成員
・堺環濠まちづくり推進協議会 会員
(2025年1月現在)
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この記事を書いたのは…
ジモトミンフーキー
泉北でフリーライターをしています。町の小さな会社や、そこで働く人たちのストーリーを紡ぎながら町の魅力を紹介したいと考えています。泉北が「明るい未来に向かって積極的に挑戦する人」であふれる町になればいいなぁ、などと思いつつ。よろしくお願いします。