【流山市】NAGAREYAMA F.C. スタッフ小野功暉さん“チームの形”

こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。

今回は、元サッカー選手として世界を渡り歩き、ビジネスの世界での試練を経て、
いま再び千葉・流山の地で挑戦を始めた「NAGAREYAMA F.C.」スタッフ小野功暉(おの・こうき)さんの話です!

左)寺内 大登選手 右)小野功暉さん

千葉県流山市を拠点に、Jリーグ参入を目指して挑戦を続ける「NAGAREYAMA F.C.」。
この街に住む人々の夢と誇りを背負いながら、選手もスタッフも一丸となって歩むクラブだ。
その中に、異色の経歴を持つひとりのスタッフがいる。それは、小野功暉さんである。

1|同世代の夢への共鳴

彼がNAGAREYAMA F.C.に関わるようになったきっかけは、
クラブ代表・安芸銀次さんが掲げた「流山からJリーグへ」という壮大な夢だった。
安芸さんは彼と同世代。
サッカー選手として同じ時代を駆け抜けた者同士が、
今度は “ 経営と理念 ” というもう一つのフィールドで再び交わった。

すでにサッカーから離れ、ビジネスの世界に専念していた小野さんにとって、
この挑戦は単なる “ 再関与 ” ではなかった。
安芸さんの情熱に触れたとき、
彼はかつて燃やしていたサッカーへの情熱を「選手としてではなく、経営者としての力で支える」という形で再び点火したのだ。

2|苦難を経て見出した、伴走する力

小野さんはビジネスの現場で、華やかな成功とは裏腹に、
体調を崩すほどの苦悩と向き合ったという。
仕事が手につかないほど心身を追い詰め、それでも立ち上がった。
だからこそ、彼の言葉には「勝者の余裕」ではなく、「共に苦しみ抜いた者の共感力」がある。

彼がNAGAREYAMA F.C.に関わる姿勢は、まさにその延長線上にある。
クラブが抱える課題や焦燥を、他人事ではなく “ 自分の再挑戦 ” として引き受ける。
そして、「学び合う」という姿勢を、クラブ文化そのものに染み込ませようとしている。

成功体験を “ 教える ” のではなく、“ 共有する ” 。
その柔らかな在り方こそが、彼の人間力の源だ。

3|白いキャンパスとしての挑戦

小野さんが掲げる哲学は「無主義(むしゅぎ)」
それは、“自分を何色にも染めず、白いキャンパスとして在ること”。
サッカー、ビジネス、地域という異なるフィールドを越えても、
常にその場に必要な形へと変わりながら、他者と関わることができる。

私はこの「白いキャンパス」という概念に深く共感する。
人は何かを成し遂げた瞬間から、無意識に “ 自分という色 ” に囚われていく。
だが、本当に強い人間とは、自分を塗り固めず、状況に応じて “ 無 ” に戻れる人だ。
小野さんの姿勢には、まさにその柔軟さがある。

彼は、自分の経験を上から押し付けることなく、
クラブという一枚のキャンバスに、他者の色を活かそうとしている。
それは、利他の精神そのものであり、同時に自己再生の哲学でもある。

 

4|流山というポテンシャル

流山市は、教育・文化・居住環境の質が高く
多様なキャリアを持つ人々が集う街だ。
しかし、そのポテンシャルが必ずしも最大限に発揮されているとは言い難い。
「知識や経験はあるが、それを活かしきれていない人が多い」
これは、小野さんが口にした印象的な言葉だ。

彼は、海外で「自分の弱みは他者に助けてもらい、自分の強みを最大限に使う」
という生き方を体得した。
だからこそ、今この街で、人が力を出し合い、
足し算ではなく“乗数的な爆発”を起こす環境を作ろうとしている。

その試みは、単にクラブ運営に留まらない。
流山市という地域全体の “ 潜在エネルギー ” を呼び覚ます挑戦でもある。

5|利他の中で、人はもう一度強くなる

彼がいまNAGAREYAMA F.C.で果たそうとしているのは、
「他者の夢を支えながら、自らを再び成長させる」という生き方だ。

利他とは、決して自己犠牲ではない。
他者に尽くす中でこそ、自分の未熟さや限界が見え、
そこに再び学びの循環が生まれる。

小野功暉という人物は、その “ 利他の循環 ” の実践者である。
同世代の夢に共鳴し、苦難を共有し、学び合う。

その姿勢は、競争の世界を生き抜いた者が辿り着いた、もう一つの強さの形だ。

6|結び 人は何度でも描き直せる

人は誰しも、自分の “ 色 ” を誇りたいと思う。
だが、時にその色が、次の挑戦を妨げることがある。
小野さんはその色を一度脱ぎ捨て、
もう一度 “ 白いキャンパス ” としてこの街に戻ってきた。

NAGAREYAMA F.C.というチームの挑戦は、
この街に眠る多くの可能性を目覚めさせるはずだ。
そして、その中心で静かに情熱を燃やす小野功暉さんの姿は、
「人は何度でも描き直せる」という希望を、私たちに示している。

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おおたかの森ファームスガコウタロウ

東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。

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