こんにちは、こんちゃんです。
今回ご紹介する新藤裕子さんは、タイトルの通り「絵本講師と薬剤師」二足のわらじを履くママ。
以前まちっとで紹介した北摂で広報として働く渕本真紀さんに紹介いただきました。
「絵本講師と薬剤師」。2つの活動がわたしの脳内で一致せず、なぜ2足のわらじを??だったのですが、お話を聞くにつれて、なるほど!に変化。
私もこどもがおりますが、なかなかどんな本読めばええの?とか、絵本がええのはわかってるけど、なにがええの?なんて疑問を感じながら子育てしてました。今回の取材で、絵本と子ども、そして絵本とわたしのかかわり方の大きなヒントを得た気がしました!
薬剤師の新藤さんが絵本の素晴らしさに目覚めたきっかけとは
新藤裕子さん、2児のママ。薬剤師で、絵本講師。兵庫は姫路のご出身。大学、就職で徳島や東京、岐阜などの地域を渡り、ちょうど子どもが生まれたタイミングで、豊中へ引っ越してきたのが7年前。
子どもを保育園に預け、薬剤師のお仕事を続けていた新藤さん。時短とはいえ、薬剤師は、患者さんのお話を聞きながら、アドバイスをしたり、適切におくすりを飲んでもらう、患者さんと医師をつなぐ大切なお仕事。
育児に仕事、引っ越したばかりで知り合いもママ友もおらず、毎日相当ハードでした。と語ってくださいました。
SNSで発信されているママアカウントの子育てを見て
“思うようにならない・・。どうして私はこんな子育てができないんだろう・・・”
悩んでいたある日のこと。
寒い夜に、子どもと2人、保育園の帰り道。はよご飯作らな、明日も保育園やと、いっぱいいっぱいで、急ぎ子どもを引っ張り歩いていた新藤さん。
「おつきさまこんばんは!」
子どもがふと、声をあげました。えっ、と顔を向けると、子どもが「ベーっ」と舌を出していました。
その当時読んでいた絵本が「おつきさまこんばんは」。絵本に出てくる、舌を出したおつきさまを子どもが覚えていて、真似をしてくれたんです。
その時、ふと気づいたこと。
“何気なく読み聞かせていた絵本やけど、実は子どもの心のなかに、一緒に過ごした時間や楽しい気持ちが残っていてくれた。
絵本を読み聞かせてあげる行為が大事なんじゃなくて絵本読んだり、歩調合せたり、こどもとお月様みたり、こういう体験を一緒に共有することが大事なんだな。
子どもにママらしいことをしてあげなきゃ!私なんもできてない!と思ってたけど、わたし、できてることあったんだ。”
抱え込んでいた心の荷物がふっとおろせた瞬間でした。
Webや本には正解はのってない。大切なのは親子の時間、それを気づかせてくれたのが「絵本」でした。
▼新藤さんInstagram(@Roco_6121)より引用「おつきさまこんばんは」
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絵本の魅力を発信する「絵本講師」への道
次男が生まれ、産休・育休中に時間ができた頃、絵本の読み聞かせイベントに子どもと足を運ぶようになった新藤さん。
今回の取材場所、まちっと北摂でもご紹介した池田の絵本店「Karite」にもよく足を運んでいたそう。
Kariteをはじめ、様々なイベントに参加し、活躍されている人を見たり、自身でも絵本を学びを進めていく中で思ったこと。
「孤育て」という言葉があるように、子育ては一人で抱え込んでしまう悩みも多い。絵本を通して、悩んでいるママやパパの肩の荷を「降ろしても大丈夫だよ」と伝えてあげたい。
自分も絵本の魅力を発信し、絵本を通して交流する場を持ちたい!という想いが。
「Kariteさんに「おはなし会」の企画を持ち込んだところ『働きながら絵本を読んできた、そんな新藤さんの話を聞きたいひとがきっといる。わたしも聞きたいです』
と背中を押してくださったことで、初めて自分で絵本のイベントを開催できたんです」
と新藤さん。この一歩が、絵本講師への道のスタートでした。
「NPO法人 絵本で子育てセンター」で開催されている絵本講師・養成講座で学び、絵本講師の資格を取得。
「えほんの楽しさを学び伝える」という絵本講師の役目を果たすべく、さまざまな活動をされています。
「薬剤師」であり「絵本講師」でもある新藤さんの取り組み
薬剤師という肩書を持つ新藤さんならではの取り組みのひとつは、絵本と科学をつなげて伝えること。
そんな新藤さんが開催するイベントのひとつ「ちいさな科学と絵本の時間」。
何気なく読んでいる絵本の中には「いきもの」や「自然」など、科学をテーマにしたものがたくさんあります。
本の読み聞かせをしながら、実際にこどもたちに科学を体験するというテーマで、雲や水をテーマとした本を一緒に読みながら、氷を触ったり、溶かしてみたり、子どもと一緒に工作をしてみたり。
何気なく暮らしている中でも「科学」はいっぱい。風が吹いている、花が咲いている、も身近な科学。ちょっとアイデア加えると、絵本の情報だけではない、さまざま科学体験、経験が広がります。
「子どもは感じる力が豊か。絵本と結びついた実体験を、五感で感じてほしい。心を動かすことを大切にしてほしいと思っています」と新藤さん。
またこんなお話も。
「絵本っていいって聞くけど、どんなところが?どんな本を読んであげたらいいんだろう?と悩んでいるパパママも、絵本に興味を持って、構えることなく、ちょっと読んでみようかな?と思ってくださるように、問いかけと反応、体験を交えながら、言葉にしてお伝えしようと心がけています」
薬剤師のお仕事は、お薬について患者さんに正しく伝え、きちんと服用してもらうこと。
あいまいな絵本の魅力が、ちゃんと言語化、体験化されて伝わる。
「薬剤師」と「絵本講師」。実は、つながってるんだ、と思いました。
「ちいさな科学と絵本の時間」次回の開催は3月7日(火)Kariteにて開催予定。だれでも気軽に参加可能です。
または
webサイトのお問い合わせフォームからできますよ。
ぜひチェックしてみてくださいね!
<イベント概要(予定)>
「ちいさな科学と絵本の時間」
◆日時:3月7日(火)10:30~11:30予定
◆場所:Karite(池田市城南3-6-1-102:地図)
https://karite.shop/
https://www.instagram.com/karite_ikeda/
◆参加費:1000円(お土産付)
◆事前予約制
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絵本の持つ力を通じて、子どもたち、そして街が元気に
子育て、お仕事、そして絵本講師。さまざまな活動で日々走り続ける新藤さんですが、これからも一人でも多くのパパママ、そして子どもたちに、絵本の魅力、そして少しでも気持ちが楽に、楽しく子育てができるように、一歩ずつ活動の場を広げていきたいと新藤さん。
「子どもたちひとりひとりが大切にされること。パパママが笑顔になることで、子どもたちの笑顔が生まれること。その笑顔でパパママの子育てへの自信がうまれること。子ども同士、人と人同士が響きあって大切に思いあうこと。
きっとそうなることで、子どもたちの未来、街の未来が創られると思っています。
そして、絵本にはその未来を創る力があると思っています。
絵本の役割、価値がもっと高くなるように、そして、街全体で子どもの未来を創ることができるように。もっともっと、絵本のある暮らしの楽しさを伝える活動の場を増やしていきたいと思っています」
とお話をしてくださいました。
新藤さんの活動によって、北摂の街に絵本のある楽しい暮らしが広がり、子どもたち、そして街が元気になっていくこと。
これからも応援したいと思います!
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この記事を書いたのは…
まちっと北摂編集部こんちゃん
大阪・北摂(豊中・吹田・池田・箕面・茨木・高槻)で地域密着の生活情報紙「リビング新聞」を発行する株式会社サンケイリビング新聞社が展開する地域情報プラットフォーム「まちっと北摂」の編集部、こんちゃんです。 北摂生まれ北摂育ち、一度北摂を出て、もうきっと戻ることはないと思っていましたが偶然のきっかけで北摂に夢のUターン! 北摂に縁と魅力と愛を感じ暮らす毎日。この愛を存分に発信できればと思っています! テーマは(レコードを掘って、音楽とオーディエンスを繋ぐDJのように) 「北摂の人・モノ」を掘って掘ってつなぎまくる! 「北摂の魅力ある人・モノ」を発掘して、「北摂」らしいか検証し、また別の「北摂」を教えてもらって「北摂の街・人・モノ・想い」を繋いでいこうと思っています!