こんにちは。まちっと堺・泉北編集部のさとです。
パリオリンピックを目前に、世間でも盛り上がりを見せていますね!
さて今回、以前にまちっとでもご紹介した「しんひのおで集まるしぇvol.3」にも出店されていた
「あこがれ堂」さんに取材に伺ってきました。
五色のたい焼き!?
白いミニサイズのたい焼きが、5色展開しているとってもキュートなビジュアル。しかも冷やして食べるタイプの、今の時季にマッチした、たい焼きなんです。
8月11日(日)まで、それも1日10個限定で製造されているという、レア中のレア商品。
なんでも、とっても作るのが大変なんだそうです。
レシピを聞いても簡単には作れない、究極の生地について伺ってみました。
究極のモチモチを追求してたどり着いた生地
白いたい焼きといえば、米粉が使われていたり、もっちり感を出すためにタピオカ粉が使われているイメージですが、「あこがれ堂」さんは、小麦粉オンリーでモチモチ感を出すことにこだわられています。
店主の新田さんが、モチモチが好きという理由から、ご自身の理想とするモチモチ感に到達するために、一年ほど焼き続ける毎日が続いたそうです。
粉と水の配合や、水分量、製造工程を研究してやっと今の状態までたどり着き、それからも進化し続けているんだとか。
小麦粉のみで作っているので、当然冷えると固くなるところ、こちらのたい焼きは、モッチモチ。
冷えても美味しく、モチモチ感をキープするためには、たくさんの偶然が重なり実現されました。
魚が繋いだストーリー
実は、新田さん、前職は魚屋さんだったそう。ご両親や親戚も魚市場や卸しを経営されている生粋の水産業家系。
さらに趣味が釣りだそうで、釣り帰りに必ず寄っていたフードトラックのクレープ屋さんや、コーヒー屋さん、和菓子屋さんなど
南大阪で行きつけの、憧れの「先輩」と敬意を込めて呼んでいるお店の方々からヒントやアイデアをいただいたことが、今のお店や商品づくりに繋がっています。
冷えても美味しいたい焼きの生地の生成に苦戦していた時に、釣りで使用するグルテン餌を思い出し、練れば練るほど結合するグルテン質の特性を逆手に取って、急速冷凍でグルテンを結合させる発想に辿り着きます。
お世話になっている、高い冷凍技術を持つ和菓子屋さんからは「冷凍を調理として使っているのはすごい」とお墨付きをいただいたそうです。
そうしてモチモチの生地ができると、次はこの強烈な個性の生地に負けない餡づくりに苦戦されたそうです。
あんことカスタードの定番テイストから始まり、子ども向けにとイチゴやチョコを試しながら少しずつ種類も増え、今では7種類の味と季節限定商品まで展開するようになりました。
始まりは1台のキッチンカー
魚屋さんだった新田さんが、まず始めたのがキッチンカーの購入。
釣りの帰りに7年ほど足繁く通い、虜になったキッチンカーのクレープ屋「My Rabbit」さんに憧れて、キッチンカーでたい焼きを焼くことから始まりました。
扱いの難しい生地は、キッチンカーで焼くには限界があるので、現在カフェとしても営業している作業所で商品を作ってから急速冷凍し、販売するように。
次第にキッチンカーで販売していたスーパーなど施設内での対面販売も増えていったそうです。
経験とご縁で増えた商品ラインナップ
無事に白いたい焼きの商品化が成功して、次に考えたのがカラー展開。
魚屋では年末のお祝いで鯛を購入されるお客さんが多いことを思い出し、
「紅白でおめでたくできるやん!」と赤いたい焼きが新たに増えました。
スーパーでも対面販売をするようになった矢先、
「こどもの日用のたい焼きを作って欲しい」と店長さんからお願いされて、こどもの日の1日だけ、鯉のぼりに見立てたミニたい焼きセットを作ったことも。
たい焼きがメインの「あこがれ堂」さんですが、新田さんのアイデアは止まりません。
「めんどくさい生地作ってもうたけど、色々できるんじゃないか。うちの生地でクレープ作ったら美味しいんじゃないか」と自慢の生地でクレープを作ってみたら大当たり!
「生地の味わいやバランスを考えると、憧れているクレープ屋さんには負けちゃうけれど、モチモチのクレープというジャンルではいけるのではないか」と商品化。
こちらはスーパーでの取り扱いがメインとなりますが、見かけたらラッキー。
中の餡が見えるくらい薄い生地は、どこにもないオリジナルの逸品。「よってって」や鳳の「じゃんぼ羽衣店」
「ベストショップ」などで月1回出店などで販売されているそうですよ。
販売状況はInstagramからご確認ください。
5色のたい焼き「がんばれたい焼き」
冒頭で紹介した「がんばれたい焼き」は、5色とベースの白いたい焼き、合わせて6個が入って500円ととってもリーズナブル。
それぞれの気になる中身をご紹介すると、
赤→いちごミルク。栃木県産の「とちおとめ」をムースにしたクリームで子どもうけ抜群。
緑→焼き芋。紅あずまを焼き芋にしてバターを加えた、ねっとりとした甘さが特徴。
黒→こし餡。堺のあんこ屋「まるい」さんの、上品な甘さのあんこ入り。
黄→カスタード。濃厚なミルクと発酵バターの香りが引き立つリッチさが魅力。
青→チョコレート。ビターチョコレートが、自慢の生地と高相性。
白→同じく「まるい」さんの小倉餡で、優しい口当たり。
初めて食べた人は「お餅みたい!」とか、我が子に至っては「ゼリーみたい」と柔らかさを表現していました。
なかには「普通のたい焼きより、こちらの方が好き」という声もあがるくらい、一度食べるとやみつきになる食感です。
夢は全国のスーパーのスイーツ売り場
まだまだ1日に作れる数は限られている白いたい焼き。大量生産はできない状態ですが新田さんの今後の夢は、全国のスーパーのスイーツ売り場で販売されること。
スーパー御関係者の皆さん。この記事を見て販売を検討されたら、ぜひお店にお声がけください!
気になる5色たい焼きはカフェにて販売中
ここまで読んでいただいて、どこ買えるの?
と気になった方は、冒頭でもご紹介した、たい焼きカフェへGO♪
新田さんや妻の京子さんとも会えるので、まだまだあるお店のこだわりポイントについて聞いてみてください。
カフェでは、こちらも憧れのお店「ひろしげ珈琲」さんが、白いたい焼きに合うようにブレンドした美味しいコーヒーと共に、冷え冷えのたい焼きがいただけます。もちろん持ち帰りも可能。
手土産にもピッタリな可愛くてモチモチのたい焼きをぜひお求めにきてください。
憧れ♥️たい焼き あこがれ堂
- 【住所】
大阪府堺市南区稲葉2丁目3018
【営業時間】
12時~17時
(店頭分売り切れ次第閉店)
【定休日】
火・水曜日
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この記事を書いたのは…
まちっと堺・泉北編集部さと
地域密着の生活情報紙「リビング新聞」を発行する株式会社サンケイリビング新聞社が展開する地域情報プラットフォーム「まちっと堺・泉北」の編集部、さとです。 生まれも育ちも大阪で、結婚を機に泉北ニュータウンに移り住み、居心地の良さに気付けば早8年。緑豊かな環境に癒されながら日々を過ごしています。