さまざまな魅力を持つ堺ですが、街の魅力を生み出すものは、やっぱり人!
ということで、堺の素敵な人を紹介します。
今回の主役は、2024年7月7日にオープンしたチョコレート菓子店「HIPPO to MOCA」を経営する平田朋佳さん。「チョコレート」と「堺」。その両方の魅力に取りつかれた平田さんだから生み出せる“おいしさ”があります。
チョコレートと焼き菓子のお店
平田さんのお店「HIPPO to MOCA」は堺の旧市街地の近く、宿院の交差点から少し東へ入った路地にあります。
キッシュとタルトのお店「flan」に間借りで入っているため、営業日はflanさんの定休日の日曜日・月曜日のみです。オープンは7月7日なのですが、これは七夕だからではなく「国際チョコレートデー」だからだそうです。
ここではボンボンショコラや米粉のシフォンケーキなど10種類ほどのお菓子を販売。そのかわいらしい見た目や平田さんの人柄も相まって、店内はアットホームな空気に包まれています。
商品の製造から販売、お店の経営まで一人でこなす平田さん。その原動力はどこにあるのでしょうか。
偏食だった子ども時代
「今も、あまり変わらないんですけどね…」
そう笑う平田さんは、子どもの頃からチョコレートが大好き。しかもかなりの偏食で、朝食をチョコや菓子パン、アイスクリームで済ませることも多かったそうです。
そして高校で将来の進路を決めるとき、平田さんはこんなことを考えます。
「大好きなチョコレートに関わる仕事がしたい。
そして死ぬまでチョコを食べ続けたい。
そのためには、栄養とか健康について学べる大学に行った方がいい」
というわけで平田さんは栄養について学べる大学へ進み、管理栄養士をめざすことになったのです。
SNSでチョコレート愛を発信
大学に入学したのは2018年。その前年には「インスタ映え」が流行語大賞に選ばれるなど、instagramが人気絶頂だった時期です。
大学で栄養や食育について学びつつ、相変わらずチョコレートの沼にどっぷり浸かっていた平田さんは、こんなことを考えます。
「日本にも、もっとチョコレートの商品が増えてほしい…
そうだ、私がinstagramで有名になって、チョコレート業界を盛り上げよう!」
そこで2020年頃から「チョコガール」の名前でinstagramをスタート。チョコレートに関する雑学から、世に出回っている商品へのレビューまで、情報満載のチャンネルとして徐々に人気が広がっていきます。
何と今では大手コンビニチェーンやお菓子メーカーの開発担当者も参考にするメディアになっているそうです!
アフリカで得た自信
instagramを始めたころには「いずれ自分の店を出したい」と考え始めていた平田さん。大学卒業後は一旦、チョコレートブランドを展開する会社に就職し、販売や製造補助、催事担当を経験。バレンタインの催事も任されていたそうです。
その後、社会人向けの製菓学校へ通って調理を学んだり、堺市の起業家を育成するプログラムに参加したりして、夢の実現に向けて着々と歩みを進めます。
しかし、やはり「一歩」を踏み出すには勇気が必要だったようで、周りの人に相談しては悩む日々が続きます。
そんな平田さんの背中を「ズドーン!」と押したのは、アフリカでの経験でした。
無類のチョコレート好きだけあって「一度はカカオ豆の産地であるガーナに行きたい」と思っていた平田さん。あるとき、チョコ業界のイベントでJICA(国際協力機構)がカカオ生産国の支援プログラムを行っていることを知り、ありったけの熱意を伝えて応募。すると、見事に採用されてガーナを訪れます。
現地のチョコレート会社で働く人たちと交流する中で感じたのは「みんな、とんでもなくポジティブ思考だ」ということ。誰もがハッキリした根拠もなく自信満々で商売をしていて、トラブルがあっても「まぁいいか」と乗り切ってしまう…
この姿に衝撃を受けた平田さんは、細かい収支計画を気にするのをやめ、「とにかく、やってみよう!」と走り出したのでした。
そこから約4か月後、晴れてHIPPO to MOCAはオープンしたのでした。週に2日だけの営業とはいえ、平田さんの夢が詰まったお店。ここからどんなストーリーを生み出していくのでしょうか。
後編では、商品に込められた「地元・堺への愛」について語っていただきます!
HIPPO to MOCA(ヒッポトモカ)
- 住所/堺市堺区甲斐町東4-3-5-101
(キッシュとタルトのお店「flan」内)
営業日/日曜日・月曜日
営業時間/11時~18時
お支払い方法/現金・PayPay URL:https://sites.google.com/view/hippotomoca/home?authuser=0
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この記事を書いたのは…
ジモトミンフーキー
泉北でフリーライターをしています。町の小さな会社や、そこで働く人たちのストーリーを紡ぎながら町の魅力を紹介したいと考えています。泉北が「明るい未来に向かって積極的に挑戦する人」であふれる町になればいいなぁ、などと思いつつ。よろしくお願いします。