こんにちは。
流山市在住2児の母、まちっと柏編集部のtoriemaです。
今回は、流山市で子どもの居場所づくりに取り組む
NPO法人子どもえんてらすの代表・金川聡美さんにお話を伺いました。
活動内容だけでは見えてこない、「なぜこの活動を続けているのか」を知る機会となりましたので、ぜひ最後まで読んでいただきたいです。
画像は「NPO法人えんてらす」より提供
金川 聡美
ピアノ講師。NPO法人子どもえんてらす代表理事(流山市)。9年で1万8千人へ支援。活動内容は、フリースクール「クッションルーム」、南流山子ども食堂(9年目)、家庭訪問、学習支援、体験格差、ライン相談、食材無料配布等。ミセスユニバース準グランプリ・世界大会入賞。
「あなたを気にしているよ」——活動の原点
toriema:子どもえんてらすを立ち上げた原点を教えてください。
金川さん:大きく3つあります。
1つ目は、母との約束です。
母は幼少期から病気がちで、
最後の闘病中に『また退院できたら、一緒にボランティア活動したいね』と話していました。
でも、その数か月後に母は他界しました。
その約束を実現したくて、前身団体である「南流山子ども食堂」を立ち上げました。
2つ目は、子どもの頃に近所のおばちゃんたちに助けてもらった経験です。
当時、家庭ではさまざまなことが重なっていて、私は学校でも苦しい状況でした。
そんな時、近所のおばちゃんたちがご飯を持ってきてくれたり、家に来てご飯を作ってくれたりしていたんです。
後になって気づいたんです。
あの時届けてくれていたのは、ご飯だけじゃなくて
『あなたを気にしているよ』というメッセージだったんだなって。
toriema:『あなたを気にしているよ』という言葉がとても印象的でした。
その経験は、現在の活動にもつながっているのでしょうか?

画像は「NPO法人えんてらす」より提供
金川さん:はい、私たちは誰一人取りこぼさないことをとても大切にしています。
活動は3つのステップに分けていて、
まずは【こころの安寧(あんねい)】です。
子ども食堂、無料学習支援『学び場』、不登校支援『クッションルーム』、家庭訪問、LINE相談などを行っています。
次に、理科実験やダンス、イラスト教室など、さまざまな【体験活動】を無料で実施しています。
そして最後が【社会参加】です。
子ども主体の地域交流食堂「青空えんてらす」では、
子どもたち自身がみりんカレーやケーキを作ったり、集客や運営にも関わっています。
こうした3ステップを通して、子どもたちの幸福度向上を目指しています。
toriema:支援というより、地域の中で育っていく循環のようにも感じました。
一方で、活動を始めた当初から感じていた地域課題はありますか?
「孤独な子育て」を地域で支える
金川さん:課題は「孤独な子育て」だと感じています。
私はピアノ教室も運営しているのですが、
経済的に困っていないように見えるご家庭でも、とにかくパパやママが疲弊しているんです。
核家族化が進み、頼れる人が近くにいない。
子どもの発熱や、ちょっとしたイレギュラーが起きるたびに、どんどん追い込まれていく。
日本にはまだ、「まずは家族で何とかしなければ」という空気が強いと感じます。
だからこそ、家庭を越えた「地域の家族」が必要なんだと思っています。
toriema:流山市は子育て世帯が多い地域だからこそ、「孤独な子育て」に共感する方も多いかもしれません。
そんな中で、地域団体だからこそできる支援については、どう感じていますか?
まず駆けつけることができる
金川さん:行政には平等・公平という役割があります。
だからこそ、すぐに動きたくても動けない場面もあると思うんです。
でも私たちは違います。
『これはまずい』という状況に出会った時、まず家に駆けつけることができる。
書類や制度も大切。
でも、その前に手を差し伸べることが必要な場面があるんです。
私たちは利益を目的にしているわけではありません。
『あそこに困っている人がいる』というエピソードベースで動けるのが、地域団体の強みだと思います。
toriema:小回りが利くという言葉に、地域団体ならではの役割を感じました。
活動の中で、今特に強く感じている社会課題はありますか?
生きづらさを抱える子どもたち
金川さん:生きづらい子どもの多さを感じています。
現場では、記事やSNSではとても書けないような状況に出会うことがあります。
児童相談所や警察と関わることもあります。
不登校だけではなく、時には子どもが自ら命を落としてしまうような深刻な問題とも、現場では隣り合わせです。
今でも家庭訪問の際に、『生きていますように』と祈りながら玄関ドアを開けるご家庭があります。
学校や先生を批判するのは簡単ですが、
現場はもうやる気や根性で解決できる範囲を超えていると感じています。
だからこそ、学校以外の選択肢を充実させていくことが大切だと思っています。
toriema:普段の生活の中では見えにくいけれど、
地域の中には今も、深刻な生きづらさを抱えている子どもたちがいる。
金川さんの言葉から、そんな現場のリアルが静かに伝わってきました。
最後に、これからどんな場所を目指していきたいですか?
「えんてらすは自分の味方だ」と思える場所に

画像は「NPO法人えんてらす」より提供
金川さん:地域の子ども全員に、『えんてらすは自分の味方だ』と思ってもらえる場所にしたいです。
なんかよく分からないけど、困った時にあそこなら助けてくれそうだ、
と思える存在が地域にあったら、子どもは安心すると思うんです。
私にとって地域の居場所とは、「地域の家族を創造するハブ」的な存在です。
toriema:地域の居場所というと、特別な場所を想像する方もいるかもしれません。
でも今回お話を伺いながら感じたのは、
「困った時に思い出せる場所」が地域にある安心感でした。
子どもだけでなく、保護者にとっても、地域でつながれる場所の存在は、これからますます大切になっていくのかもしれません。
インタビューに答えていただき、ありがとうございました。
地域団体の強みを改めて知る
今回、金川さんのお話しを聞いて思ったのは、
行政では行き届かない支援を担う地域団体の価値です。
「困っている人がいるから助けよう」
そんな地域の中で生まれる助け合いの心が、子どもたちや保護者の安心につながっているのだと感じました。
子どもえんてらすの活動は、地域で子どもを見守ることの大切さを、改めて考えさせてくれる時間となりました。
▼子どもえんてらす
2017年千葉県流山市にて前身団体である「南流山子ども食堂」を設立して以降、無料学習支援「学び場」、無料食材配布、無料ライン相談、家庭訪問活動、伴走支援、地域交流食堂「青空えんてらす」、体験格差是正活動などでのべ約1万4千人以上に支援(2026年2月時点)をしてきた子ども支援団体です。
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この記事を書いたのは…

まちっと編集部toriema
流山市在住、2児の母。 子育てをしながら感じた「これ知りたかった!」を大切に、流山・柏・松戸エリアの子連れで楽しめるイベントや、暮らしに役立つ情報を実体験を交えて発信しています。













