【吹田】「精神疾患の親をもつ子ども・若者支援」に取り組む、若きチャレンジャーが目指すものとは。クラウドファンディング実施中!

【吹田】「精神疾患の親をもつ子ども・若者支援」に取り組む、若きチャレンジャーが目指すものとは。クラウドファンディング実施中!

こんにちは!まちっと北摂編集部だんだんです。

吹田のまちに「精神疾患の親をもつ子ども・若者支援」に取り組む一人の青年がいます。

関西大学4年生の平井登威(ひらい とおい)さんは、「精神疾患の親を持つ」という自身の体験を通して、

「精神疾患をもつ本人もその家族も生きやすい社会」を目指し、

大学2年生のときに支援団体『CoCoTELI』でボランティア活動を開始、今年5月にNPO法人となりました。

平井さんが代表を務め、「精神疾患の親をもつ25歳以下のサポート」を実施。

その活動の基盤をつくるため、現在クラウドファンディングを行っています。

精神疾患の親をもつ子ども若者支援の土壌をつくりたい

「なぜ精神疾患の親をもつ子ども・若者支援に関わろうと思ったの?」

「具体的にどういった支援策を行っていくの?」

難題に立ち向かう若きチャレンジャー、平井さんの熱い想いを聞いてみました。

誰もが「助けて」とSOSを発信できる仕組みを構築したい

「精神疾患の親をもつ子どもは、他のこどもと比べて精神疾患を患う確率が“2.5倍”高い」と言われているそうです。

多くの場合は親のせいではなく、

『社会に支援がほとんどないこと』
『精神疾患をもつ方やその家族に対する社会の理解が不足していること』

こういった社会側の要因が大きく影響しています。

その結果、当事者の子ども・若者たちは1人で悩みを抱え、

精神面・生活面で不安定になりやすいという問題を抱えているのが現状です。

「CoCoTELI」でのアンケート調査の結果

「今までの活動で出会ってきた当事者の中にも、精神疾患に対する世の中の強い偏見から、

『家族の悩みを人に話すことができなかった』という声が多くありました。

家族の問題は、家族で解決するべきといった風潮があり、誰かに『助けて』と言うハードルがとても高いように思います。

相談窓口があったとしても、当事者の『自覚』と『助けてと言う勇気』があって初めて支援が成り立つ。

自らつながることができる当事者は少ないのではないか」と平井さん。

そのためにも、早い段階から当事者に“社会側から”働きかける仕組みを作ることで、

「必要なときに必要なサポートを届けられるようにしたい」と、今回のクラウドファンディングを決意したのです。

精神疾患の親を持つ平井さんだからできること

実は平井さん自身も、精神疾患の親を持つ当事者の一人。

家庭環境に悩みながらも、幼稚園のころから始めたサッカーが心の支えとなり、踏ん張って生きてきたといいます。

「私が幼稚園に通っていたころ、父親がうつ病を発症しました。

手が出たり、ひどい言葉をかけられたりと辛い生活でしたが、誰にも相談することができませんでした。

そんな中、唯一没頭できるサッカーをやらせてもらえる環境だったことは、本当に感謝したいです」と話します。

平井さんの学生時代

幼稚園~高校生までサッカーに打ち込んだ平井さん。

「家庭の悩みを誰にも相談できない」という不安を抱えながらも、

大学1年生の秋の“偶然の出会い”をきっかけに、平井さんの人生は大きく変わっていきます。

「たまたまTwitterで同じような家庭環境で悩む同い年の人と出会い、

『会って話をしたい』と伝え、初めて自分の過去を話すことができました。ここで“共感できることの素晴らしさ”を知ったんです。

彼女は支援団体「CoCoTELI」で心の病を持つ家族がいる人向けのサービスの実現に向けてチャレンジをしていて、

そこにメンバーとして参加させてもらったのが活動の始まりです」。

過去の活動の様子

「CoCoTELI」オンラインでの活動の様子。

そこからボランティア活動を始め、さまざまな課題解決に本格的に取り組むため、大学4年生の春から休学。

「NPO法人 CoCoTELI」を設立し、今回のクラウドファンディングへとつながっていくのです。

▼平井さんの家庭環境などについて詳しく描かれたnoteはこちら

いつでもどこでも参加できる「オンラインの居場所づくり」の実現

今回のクラウドファンディングを通して目指しているのは、「地域差がなく、いつでも使えるオンラインの居場所づくり」

「精神疾患の親をもつ子ども・若者のみんなが必ずしも今、支援を求めているとは限りません。

当事者にも支援を受けたいと思うタイミングがそれぞれあると思います。

まずは当事者と出会い、丁寧に寄り添い過ごし、本人のペースで語れるそのときを待つことが大切だと考えます」と平井さん。

都市部ではさまざまな支援を受けられる選択肢がある一方、

地方では、まだまだ選択肢が少ないという現状を踏まえ、まずはファーストステップとして、

住んでいる場所に関係なく、安心してつながれるオンラインでの居場所づくりを進めていきます。

「私たちは『居場所』と『支援』は別ものだと考えています。あくまで居場所はありのままの自分でいられる場所。

支援は福祉の専門家(社会福祉士・精神保健福祉士など)と一緒に、また別で進めていく必要があると考えています」。

“居場所”と“支援”の両方に対応できる体制の構築を同時に行っていかなければならず、

その実現のためには、皆さんの力が必要なのです。

クラウドファンディングの金額が大きいワケ

今回のクラウドファンディングでの目標額は1,000万円。とても大きい金額ですよね。

その内訳はこちらです。

過去の実績がほとんどないため、助成金採択のハードルが高く、

助成金に依存した活動になると、安定的に支援を届けることができなくなってしまう恐れがあるといいます。

せっかく当事者が“自分の居場所、サポートしてもらえる場所”とつながれたのに、

「お金がないので打ち切ります」となっては困りますよね。

そのため、活動を行いながら資金調達するための期間を2年とし、その間の支援や運営費が必要となるため、このような大きな金額に。

「継続して支援を行っていきたい」という平井さんの熱意がひしひしと感じられます。

最後に平井さんが伝えたいこと

「私はこれまでの活動で多くの当事者と出会い、対話を続けてきました。

そのたびに、悩みを誰にも相談できずに『孤独感』を感じている人が多くいることに気がつきました。

そこから『これは目の前だけの小さな問題ではなく、社会全体の大きな問題なんだ』ということを知りました。

そして今、その問題を解決したい一心で、挑戦を始めています。

 

私は『たまたま』の出会いに救われ、今こういった挑戦ができています。

しかし、『偶然』『運』といったものに左右されずに

必要なときに必要なサポートを誰もが気軽に受けられる世の中になって欲しい。

 

今、あなたの目の前にいる子ども・若者が元気に振る舞っているかもしれない。問題行動が多いかもしれない。

でも、本当はその裏で、自身の家庭環境に人知れず悩んでいるかもしれません。

そんな彼らの未来のために、どうか皆さんの力を貸していただけると嬉しいです」。

平井さん

あどけない笑顔が印象的な平井さん。21歳とは思えない実行力に感服です!

クラウドファンディング開始から3日で200万円を突破!

そしてなんと、クラウドファンディング開始からわずか3日で、支援額が200万円を突破したとのこと!

7月17日時点で支援総額287万円、支援者数は200人を超えています。

目標金額まではまだ遠いですが、「CoCoTELI」 の活動に共感・応援する人たちがこれだけたくさんいるということ。

そして、今まさに「助けて」と声をあげられず苦しんでいる人たちがもっともっとたくさんいるということ。

『精神疾患をもつ本人もその家族も生きやすい社会』を目指した未来を担う若者の挑戦を、

北摂民の一人として応援し、その実現に期待したいです。

【クラウドファンディングページはこちら】

精神疾患の親をもつ子ども・若者支援の土壌をつくりたい!

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まちっと北摂編集部だんだん

大阪・北摂(豊中・吹田・池田・箕面・茨木・高槻)で地域密着の生活情報紙「リビング新聞」を発行する株式会社サンケイリビング新聞社が展開する地域情報プラットフォーム「まちっと北摂」の編集部、だんだんです。 大阪で生まれ育ち、社会人半ばで上京してから出産を機にUターン、憧れていた北摂住まいに。自然豊かで人があたたかく、便利で住みやすいこの街に愛着を感じる毎日です。万博記念公園の外周を走るのがお気に入りのランニングコース♪アイコンの画像は2歳のときの私です。

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