こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。
ボクシング好きの三児の父として、日々このまちと家族に育てられながら、次の世代のために何ができるかを模索しています。
きっかけは、“地元愛”と“本物の出会い”
今回の岐阜・関ヶ原での自然体験リトリートのきっかけは、流山が誇るサッカークラブ【NAGAREYAMA F.C.】のエース・寺内大登選手(寺内選手のオフィシャルサイト)と、芯の見えるボール 「ヒノマール」の開発者であり、自然体験リトリートを主催している岐阜県関ヶ原の葛山さんとの出会いでした。
今年初め、寺内選手と共に私が関ヶ原を訪れた際、葛山さんが案内してくださった山や川の中での体験、そして「自然とともに学び、生きることの本質」に深く心を打たれました。
「この体験を、都市部で育つ流山の子どもたちにも届けたい」
そんな想いがきっかけとなり、今回の企画が実現しました。
中学生の “ 余白時間 ” に光をあてる
流山市では、中学生の過ごし方に二極化の傾向が見られます。
勉強が得意な子は自宅や塾での学びに没頭し、部活動に熱中する子は毎日汗を流してがんばっている。
ですが、そのどちらにも当てはまらない子たち
例えば、「自然が好き」「体を動かすのは好きだけど、チーム競技には馴染めない」「社会や生き物への関心はあるけど、教科書では物足りない」
そんな子どもたちにとって、放課後や休日の“余白の時間”は、ゲームやSNSなどに流れてしまいがちです。
彼らに必要なのは、“ 自分の役割を自然の中で発見できる空間 ” なのではないか。
その仮説を、今回の岐阜での体験が見事に証明してくれました。
リトリート当日の様子(2025年8月2日〜3日)
場所は、岐阜県大垣市上石津町にある「里山体験Labo.〈Toi Toy〉」。
流山市から参加した中学生を含む親子が10組集まり、1泊2日のプログラムが実施されました。
〈1日目〉
鮎獲り名人と川に入り、鮎獲りと川遊び
木から火を起こす原始体験
プロ料理人による「鮎の串打ち」レッスン
みんなで焚火を囲んで鮎&里山ディナー
〈2日目〉
河原での「朝のカフェ粥」づくり
天ぷら油からの石けんづくり(微生物の観点から命と循環を学ぶ)
山の水で流しそうめん
感想のシェアとクロージング
2日間の中で、誰かに与えられた役割ではなく、自然の中で自分の興味に従って動くことが許される環境がありました。
「誰と遊ぶ?」「何をする?」を、自分で選べる自由。
「小さい子の面倒を見てみよう」「火を起こしてみたい」「黙って魚を見ていたい」——どれも尊重される時間です。
大人も子どもも「混ざる」体験
本リトリートの大きな特徴は、大自然だけでなく、それを活かす“プロの大人”と一緒に過ごすこと。
料理人歴40年の吉野雄司さんは、息子さんの病気をきっかけに食養生を追求し、マクロビや陰陽五行にも通じる和食の達人。
その吉野さんから直接、料理の技と食の哲学を学びながら火を囲む時間は、まさに“世代を超えた共同生活”でした。
また、微生物の専門家と行う石けんづくりでは、環境教育と化学実験が自然に融合。
「命を使い、還す」ことのリアルさが伝わった瞬間でもあります。
「第二のふるさと」への一歩
今回の参加者の中には、初めて岐阜を訪れた家族も多く、
「ここが自分たちの“第二のふるさと”になりそう」
という声もありました。
都市では得られない出会いと体験。
そして何より、「自分は誰かの役に立てる」ことを自然の中で実感できること。
これが、日常へ戻ったあとも、子どもたちの内面に強く残るのではないかと感じます。
今後の展望:地域間交流と“交換留学”の構想歩
この取り組みは今回限りでは終わりません。
今後は、この関ヶ原と流山をつなぐラインを軸に、都市と地方の子どもたちが行き来する“地域間の交換留学”のような仕組みを検討しています。
現在、関ヶ原町や流山市の市議会メンバーとも連携しながら、継続的な交流の形づくりに取り組んでいます。
最後に
自然は何も教えてはくれませんが、“気づかせてくれる存在”です。
そして、子どもたちは本来、「感じて、動いて、育っていく力」を持っています。
この力を発揮できる場所を、これからも私たちは大人として、地域として用意していきたい。
そんなことを強く実感させてくれた、かけがえのないリトリートとなりました。
主催:おおたかの森ファーム株式会社
協力:NAGAREYAMA F.C.
寺内大登選手 オフィシャルサイト
里山体験Labo.〈Toi Toy〉
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この記事を書いたのは…
おおたかの森ファームスガコウタロウ
東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。