こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。
今回は、子どもたちの「やりたい!」を大人が本気で形にした「子ども意見祭り2026」のコラムをご紹介します。楽しい体験の共有が、実はいざという時の地域防災の土台になる。これからの地域のあり方のヒントが詰まった記事です。ぜひご覧ください。
子どもたちの「やりたい」を大人が本気で形にした「子ども意見祭り2026」
8月2日、おおたかの森南1丁目自治会で「子ども意見祭り2026」を無事に開催することができました。
このイベントは、大人が子どものために用意したものではありません。
最初に子どもたちが集まり、
「こんなことをやりたい」
「あんなことがあったら楽しい」
と、自分たちの言葉でアイデアを出しました。

その言葉になりきらない思いや、まだ輪郭のはっきりしない「なんとなく楽しそう」を、大人たちが一生懸命受け取り、実際のイベントとして形にしていきました。
今回、あらためて感じたのは、子どもの意見を聞くことと、子どもの意見を実現することは、まったく違うということです。
意見を聞くだけなら、その場で「いいね」と言って終わることもできます。
しかし、それを本当に形にしようとすると、場所を考え、時間を決め、安全面を確認し、必要なものをそろえ、役割を分担しなければなりません。
子どもの一言を現実にするために、大人たちが本気で動く。
その姿そのものが、子どもたちにとって大きなメッセージになっていたのではないかと思います。

自分の意見で現実が変わる成功体験
当日の子どもたちからは、さまざまな声が聞こえてきました。
自分たちが話し合った内容が、実際の遊びやイベントになっている。
自分が出したアイデアの一部が、目の前で動いている。
そのことに対する驚きや興奮が、子どもたちの表情から伝わってきました。
子どもにとって、自分の意見が尊重されることはもちろん大切です。
しかし、それ以上に大きいのは、自分の意見によって現実が少し変わるという経験です。
「言ってもどうせ変わらない」ではなく、
「言ってみたら、本当に形になった」
という成功体験が残ります。
これは、単に楽しいイベントに参加したという以上の意味を持つのではないかと思います。
地域の中で、自分も何かを動かせる。
自分の声にも価値がある。
そう感じられる経験は、子どもたちが地域を「自分のいる場所」として捉えるきっかけにもなるはずです。

中学生が見せた「場をつくる側」としての活躍
今回、特に印象的だったのが、中学生たちの姿です。
準備の段階から積極的に手伝い、当日は小さな子どもたちが楽しめるように場を盛り上げ、必要なところでは自然にサポートへ回ってくれました。
年下の子どもたちの前では頼れるお兄さん、お姉さんとして動きながら、シャボン玉の時間になると、自分たちも子どもに戻ったように一緒になって楽しんでいました。
運営する側と楽しむ側がきれいに分かれているのではなく、その両方を行き来している。
その姿がとても自然で、会場全体の空気を柔らかくしていたように思います。
小さな子どもを大人だけが支えるのではなく、少し年上の子どもが支える。
そして、その中学生たちもまた、大人に支えられながら役割を担う。
そのような世代の連なりが、何度も会場の中に見えました。
自治会のベテラン役員の方も、「世代を超えて一つになった感じがした」と話していました。
まさに、その言葉どおりの時間だったと思います。

地域の繋がりを生む「自然な参加」と「助け合い」
今回のイベントには、普段は自治会活動に深く関わっていない保護者の方々も参加していました。
自治会活動というと、どうしても役員や一部の人たちだけが動くものになりがちです。
しかし今回は、子どもたちが楽しむ姿を中心に置いたことで、初めて参加する人も、構えずにその場に入ることができました。
誰かが前に出て強く引っ張るというよりも、それぞれが子どもを見守り、必要なところで自然に手を貸している。
その和やかな空気が、とても印象に残っています。
同じ地域に住んでいても、普段は名前も知らず、話す機会もない人がたくさんいます。
しかし、一緒に準備をし、同じ場で子どもたちを見守り、同じ瞬間に笑うと、急にその人の存在が近くなります。
地域の親密さは、会議でつくられるというより、こうした同じ体験の積み重ねによって生まれていくのだと思います。
シャボン玉アーティストによるパフォーマンスは、さすがのクオリティーでした。
子どもも大人も一緒になってシャボン玉を追いかけ、会場全体が幻想的で楽しい空気に包まれました。
一方で、運営側はBGMを用意することをすっかり忘れていました。
ところが、その場で自然に音楽のフォローが入り、イベントは滞りなく進んでいきました。
誰かが細かく指示を出したわけではありません。
不足に気づいた人が、さっと補ってくれました。
あらかじめ役割表に書かれていなくても、それぞれが今必要なことを感じ取り、動いてくれる。
この阿吽の役割分担にも、地域の力が表れていたように思います。
完璧な計画があるからイベントが成功するのではありません。
多少の抜けや想定外があっても、周囲の人が自然に補い合える関係があるから、結果としてうまくいきます。
今回のイベントには、そうした柔らかな連携が何度もありました。

普段の「楽しさ」が防災の土台になる
今回のイベントを終えて、強く感じたことがあります。
それは、防災は防災訓練だけから始まるのではない、ということです。
災害が起きたときに必要なのは、物資や知識だけではありません。
誰がどこに住んでいるのか。
誰が小さな子どもを支えられるのか。
誰が高齢者に声をかけられるのか。
誰が場をまとめ、誰が足りない部分を補えるのか。
そうした
関係性が、実際の災害時には大きな力になります。
しかし、その関係性を、災害が起きてから急につくることはできません。
普段から顔を合わせ、一緒に笑い、一緒に何かをつくり、小さな成功体験を共有しておく。
その積み重ねが、いざというときの連携につながります。
そう考えると、今回のような楽しいイベントも、地域防災の土台の一つなのだと思います。
防災とは、危機を想定して緊張することだけではありません。
楽しい時間を一緒に過ごし、この人たちなら何かあったときも助け合えると思える関係をつくること。
防災は、むしろこうした楽しい自治会活動から始まるのかもしれません。

地域の未来を見せてくれた一日
今回のイベントは、子どもたちの「やってみたい」という一言から始まりました。
その小さな言葉を大人たちが受け取り、中学生が力を貸し、保護者や地域の人たちが自然に役割を担い、一つの場が生まれました。
子どものために大人が何かをしてあげた、というだけではありません。
子どものアイデアがあったからこそ、大人も中学生も保護者も集まり、世代を超えて一緒に動くことができたのです。
つまり、子どもたちはイベントの参加者であるだけでなく、地域をつなぐ起点でもありました。
自分たちの声が形になる子どもたちの興奮。
それを実現しようと動く大人たちの熱意。
年下の子どもたちを支えながら、自分たちも楽しむ中学生。
普段は自治会活動に関わっていない人も含めた、会場全体の和やかな空気。
そのすべてが重なり、本当に素晴らしい会になりました。
この成功体験を一度きりで終わらせず、これからも少しずつ積み重ねていけたらと思います。
子どもの声を、地域の大人が本気で形にする。
その経験が、子どもを育て、地域の親密さを育て、そして、いざというときに助け合える自治会を育てていきます。
「子ども意見祭り2026」は、楽しい夏のイベントであると同時に、これからの地域のあり方を少しだけ見せてくれた一日だったと思います。










企画参画していただいた シャボン玉アーティスト石井 悟
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この記事を書いたのは…

おおたかの森ファームスガコウタロウ
東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。









