【流山市】「視覚障害から学ぶ」体験イベントを終えて

こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。

今回は流山市で続けている “ 真のバリアフリー ” の取り組み「エンカナルプロジェクト」の視覚障害から学ぶ体験イベントを終えてお話です。

エンカナルプロジェクトとは、人を「障がいがあるかどうか」「高齢者か若者か」といった属性でくくらず、ただ “ひとりの人” として自然に関わりあえる!そんなコミュニティのあり方を目指す取り組みをしています!それが幸せの町ハピネスタウン エンカナルプロジェクト

過去の関連記事は一部ですが記事の最後にご紹介します。

「視覚障害を理解する真のバリアフリーイベントをやります」

そう言うと、多くの人はきっと、

障害の大変さを知る
福祉について学ぶ
優しさを育てる

そういうイベントを想像すると思う。

でも、実際に終わってみて感じたのは、少し違った。

今回やったのは、
視覚障害者の方々と一緒に、

  •  STT(サウンドテーブルテニス)
  •  アイマスクをした状態での食事
  •  移動体験
  •  ヘルパー体験

などを行うイベントだった。

けれど参加者から出てきた感想は、

「大変でした」よりも、「こんなに人を理解しようとしたことがなかった」

だったように思う。

 

 “見えない”と、人は急に相手を理解しようとする

イベント中、参加者たちは自然と、

右に曲がります
前に段差があります
今ここに人がいます
机があります

と、細かく声をかけ始めていた。

面白かったのは、誰もそれを「やらされてない」ことだ。

むしろ、

“理解しないと危ない”

から、自然とそうなっていた。

これがすごく印象的だった。

普段の人間関係では、人は意外と相手を理解しようとしていない。

もちろん「理解したい」とは思っている。
優しくしたいとも思っている。

でも実際には、

自分の見えている世界
自分の感覚
自分のペース

を前提に生きている。

ところが、視界を閉ざされた瞬間、それが成立しなくなる。

すると急に、

相手はどう感じている?
何を怖がる?
どこまで説明が必要?
今どう見えている?

を考え始める。

つまり、人は、“他者理解しないと成立しない状況”

になると、初めて本気で他者を理解しようとする。

これは、かなり衝撃だった。

 

 子育ては、「子供の代わりの目」をやることだった

今回、子供たちも会場にいた。

そしてアイマスクをした瞬間、急に子供が怖くなった。

どこにいるかわからない。
急に走ってくる。
ぶつかるかもしれない。

その時、ふと思った。

「ああ、親って、子供の代わりの目をやってるんだ」

普段、大人は無意識に、

子供の位置
動線
危険
温度
段差

を監視している。

つまり、

親は“子供の外付けセンサー”

になっている。

だから子育ては疲れる。

単に世話をしているのではなく、
常に“他人の視界”まで背負っている。

これは、目を閉じた瞬間に初めて理解できた感覚だった。

「見えない」と、人は感覚的になるわけじゃない

もう一つ面白かったのは、

人は目が見えなくなると、
もっと直感や気配で生きるのかと思っていた。

でも実際は逆だった。

みんな、

距離
方向
位置
空間
動線

を、異常なほど気にする。

つまり人は、

“感覚でふわっと生きる”

のではなく、

必死に世界を構造化しようとする。

最初は、目で見えていた世界を、耳や触覚で再現しようとする。
でも途中で、それは完全には補えないと気づく。

その時、少しずつ世界の感じ方が変わる。

外気と内気の違い。
音の反響。
人の気配。
空気の流れ。

視覚を補うことを諦めた瞬間、
別の世界の解像度が立ち上がってくる。

これは、かなり不思議な感覚だった。

STTは、“動く坐禅”だった

STTも衝撃的だった。

音の鳴るボールを、アイマスクをして打ち合う。

最初は「無理だろ」と思った。

でもやっているうちに、
頭の中に卓球台の地図が立ち上がる。

音で空間を感じる。

そして何より面白かったのは、終わったあと、妙に整う。

何かに似てると思ったら、座禅だった。

ただ違うのは、STTは身体を動かす。

集中しながら、動く。

もしかしたら現代人って、
目を使いすぎているのかもしれない。

 このイベントは、「障害理解イベント」ではなかった

終わってみて思った。

これは単なる福祉体験ではない。

むしろ、

  • 自分がどれだけ視覚に依存しているか
  • どれだけ相手を理解せずに生きているか
  • どれだけ“自分中心”で世界を処理しているか

を知るイベントだった。

そして逆に、

  • 誰かを理解しようとすること
  • 丁寧に説明すること
  • 相手の世界を想像すること

が、どれだけ安心につながるかを体験するイベントだった。

視覚障害者から学ぶということ

今回、視覚障害者の方々は“教わる側”ではなく、完全に“教える側”だった。

世界の感じ方
空間の捉え方
人との関わり方
頼り方
 生き方

そこには、

制約の中で磨かれた知恵があった。

そして私は思った。

もしかすると、
私たち健常者の方が、

“見えているつもりになっているだけ”

なのかもしれない。

 最後に

目を閉じると、不便になる。

でも同時に、

今まで雑に流していた世界が、
急に濃くなる。

人の声。
気配。
説明。
安心感。
信頼。

見えなくなったことで、
逆に見えてきたものが、たくさんあった。

今回のイベントで一番驚いたのは、

視覚障害者の世界ではなく、

普段、自分がどれだけ“見えていなかったか”

だったのかもしれない。

 

ご協力いただいた団体

▶流山市視覚障害者協会(https://www.i-partner.jp/nagareyama/

▶平和台幼稚園【岡本学園】 (https://okamoto-gakuen.com/

▶東深井福祉会館(https://www.higashifukai-wh.org/

▶流山市 健康福祉部(https://www.city.nagareyama.chiba.jp/section/1010027/index.htm

 

過去のンカナルプロジェクト動画

【野田市】幸せの町ハピネスタウンにするためのBBQイベント第4回

【流山市】小さな村が流山に立ち上がる日 真のバリアフリーイベント!第5回

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この記事を書いたのは…

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おおたかの森ファームスガコウタロウ

東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。

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