【流山市】なぜ自然とリーダーに選ばれるのか ー 岡本哲哉さん

【流山市】なぜ自然とリーダーに選ばれるのか ー 岡本哲哉さん

こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。

流山市で南流山幼稚園平和台幼稚園児童発達支援たけのこを率先していて、

流山で子供とパパが集う場所@平和台幼稚園」をしている岡本哲哉さんのお話です。

「この人、リーダーなんだな」

そう思って見ていると、本人はまるで違う顔をしていることがある。

前に出たがっているわけでもない。
武勇伝を語るわけでもない。
「俺が俺が」で引っ張る感じでもない。

むしろ、本人はどこか疲れている。
でも同時に、妙に楽しそうでもある。

今回、長くお世話になっている岡本哲哉さんにインタビューして、ずっと感じていたこの違和感の正体が、やっと言語化できた。

岡本さんは、周囲からは「人望がある」「リーダーシップがある」と見られやすい。
でも本人は、そういう見られ方をあまり受け取らない。

それは謙遜というより、たぶん本人の中の役割定義が違うからだ。

岡本さんは「上に立ちたい人」ではなく、“穴を埋める人”なのだと思う。

そして、穴を埋め続ける人は、結果として押し上げられる。
これが、今回のインタビューで見えてきた構造だった。

 

1. リーダーを目指していないのに、リーダーに見える人

岡本さんを見ていて不思議だったのは、
幼稚園で療育施設を率先してつくることも、
流山小学校の周年記念の中心に入ることも、
倫理法人会の会長を二度務めることも、
全部「野心の延長」に見えないことだった。

普通は、肩書きが増えると“自分の物語”を作りたくなる。
でも岡本さんは、そこを作らない。

むしろ、こんな感じで受ける。

「俺何も分かりませんよ」
「分からなくたっていいんだよ」って言われて、会長やったの。

このくだり、ものすごく象徴的だと思った。

写真元:『1日こどもクリニック』のお手伝い @平和台幼稚園

“会長になりたかった人”の話ではなく、
「誰かがやらなきゃいけないならやる」の話になっている。

さらにこちらが
「なんなんすか、その誰もいなきゃっていう感じ。俺が俺がってわけじゃないんですか?」
と聞くと、

「そうそう、俺はそういうわけじゃない、俺は。」

と返ってくる。

ここに、岡本さんの核心がある。

リーダーシップというより、まず先にあるのは
“空いてる場所を放置できない感覚”なのだ。


写真元:『1日こどもクリニック』のお手伝い @平和台幼稚園

 

2. 岡本さんの「快」は、支配ではなく“発展”

以前の会話でも印象的だったのが、岡本さんの楽しさの源泉が何か、という話だった。

承認されたい感じでもない。
秩序維持だけが好きな感じでもない。
ただ行動していればいい、でもない。

話を聞いていて見えてきたのは、岡本さんの大きな快は
「発展快」だということ。

何かが少し先に進む。
人が少し育つ。
場の解像度が一段上がる。
その変化を見ること自体が楽しい。

写真元:『第3回 エンカナルプロジェクト 芋煮会』@平和台幼稚園

療育施設の話でも、それがよく出ていた。

単に「児童発達支援事業所を運営する」で終わらせず、岡本さんはそれを「研究所」にできないかと言う。

「この支援事業所というのをその研究所にしよう」
「名称を変えるだけでもなんかちょっとワクワクする」
「大学と提携するとか、連携するとかってしながら、そういう研究をみんなでやっていきたい」
「そういうのも一つの発展じゃない。そういうのを考えながら楽しいから」

この発言、すごく大事だと思う。

ここで言っているのは、自分の名声でも規模拡大でもなく、
場そのものの“進化”だ。

つまり岡本さんは、
自分が偉くなりたい人ではなく、場を一段発展させたい人で、そのために必要なら前に立つ人なのである。

結果として周りからは「リーダー」に見える。
でも本人の感覚は、おそらく最後まで「育てる人」なのだと思う。

写真元:「流山でパパと子どもが集う場所」 @平和台幼稚園

3. 「育てる人」が押し上げられるのは、他人を前提に考えるから

岡本さんの話を聞いていると、主語が「俺」だけで終わらない。

療育の話をしていても、最終的に戻ってくるのは
先生方、職員、子ども、家族、将来の社会、という複数の主語だ。

たとえば障害のある子どもたちの将来についても、理想論ではなく現実の収入まで含めて考えている。

「時給三百円じゃ家族は喜ばないじゃん」
「せめて家族に喜んでもらうにはちゃんと収入があってね、月に二万とか三万円家に入れられるとかさ」
「そういうのをもうちょっとできないかなと思ってるね」

ここには、制度批判だけでも、善意の感動話だけでもない、
育てる側の現実感がある。

育てる人は、当人だけ見ていない。
家族を見る。現場を見る。制度を見る。先を見る。

だから、穴が見える。

そして穴が見える人は、埋めに行く。
埋めに行く人は、だんだん中心に立たされる。

本人の意思より先に、周りの必要が押し上げてしまう。

これが、「育てる人が押し上げられてしまう理由」なのだと思う。

 

4. なのに本人は“英雄”にならない

ここが岡本さんのいちばん面白いところでもあり、
同時に日本的なややこしさでもある。

周りは「すごい人だ」と言う。
本人は「そんなもんじゃない」と言う。
外から見ると、譲り合っているようで、どこか気持ち悪く見える。

でも今回わかったのは、あれは単なる遠慮ではなく、
英雄物語を自分に貼らないための距離感なのだと思う。

実際、会長職の引き継ぎの話でも、執着より先に次世代へのパスが出てくる。

「今年の8月で終わるんだよ、会長ね」
「次の会長は…そろそろやれよって言ったら、じゃあやろうかなって」

しかもその語り口に、「俺が築いたものを守れ」という硬さがない。
役割を抱え込む人ではなく、役割を流していく人の話し方だ。

リーダーになりたい人は、役職に自我が乗る。
育てる人は、役職を“器”として扱う。

だから武勇伝にならない。
だからこそ、周りは逆に信頼する。

写真元:『第3回 エンカナルプロジェクト 芋煮会』@平和台幼稚園

 

5. 楽しそうなのに疲れて見える理由

岡本さんを見ていてずっと不思議だった。
「楽しそうなのに、ちょっと疲れている」感じ。

今回、それも腑に落ちた。

「発展快」の人は、止まっているより動いているほうが楽しい。
でも、発展は基本的に“手間”がかかる。

しかも、岡本さんの発展は、自分一人で完結しない。
人を育てる発展だからだ。

・現場の職員の負荷

・制度の矛盾

・財源の制約

・家族の期待

・地域の政治

・世代交代

こういうものを同時に見ながら、
「それでも少し前に進めるにはどうするか」を考え続ける。

そりゃ疲れる。

でも、そこでやめないのは、使命感だけではなく、
やっぱりどこかで“発展そのものが面白い”からなんだと思う。

つまりあの二面性は矛盾ではない。

疲れているのは本当に働いているから

楽しそうなのは本当に前進が好きだから

この二つが同時にあるだけなのだ。

 

6. もうベテランで、今さら「リーダーになる気」はない

ここが、今回のコラムでどうしても書いておきたかったポイントです。

岡本さんは、これから「俺が天下を取るぞ」という年齢でもフェーズでもない。
お嬢さんも自立して、人生の次の季節に入っている。
いわば、余生を少し楽しもうとしてもおかしくない時期です。

それでも、穴が見える。
穴が見えるから、埋めてしまう。
埋めてしまうから、また押し上げられる。

本人はもう“リーダーになる気”は薄い。
でも周りは「この人にいてほしい」と思ってしまう。

この構図には、少し切なさがある。

本人は前に出たいわけじゃない。
むしろ、次に渡したい気持ちもある。
なのに、現場に立つと結局また必要とされる。

これは、能力がある人の宿命というより、
育てる人の宿命なのだと思う。

育てる人は、前に出るために働かない。
人が育つように場を整えるために働く。

だからこそ、その姿自体が周囲にとっての“見本”になってしまう。

そして見本は、本人が望まなくても、リーダーとして読まれてしまう。

写真元:『1日こどもクリニック』のお手伝い @平和台幼稚園

7. まとめ

岡本さんのような人を、私たちはつい「リーダーシップがある」と一言で片づけてしまう。

でも実際には、もっと細かい構造がある。

岡本さんが押し上げられてしまう理由は、
自分が上に立ちたいのではなく、穴を埋めたい。

穴を埋める基準が「自分」ではなく「人の育ち」「場の発展」。武勇伝を作らないので、周囲が安心して任せる。

役職に執着せず、器として扱うので、次にもつなげられる。
それでも穴が見える限り、また前に出てしまう。

つまり、これは「カリスマの話」ではない。
育成者が、結果として共同体の中心に置かれてしまう話だ。

リーダーになろうとしてない人が、リーダーになってほしいと言われる。
しかもその人が、実はずっと人を育てている。

この逆説こそが、岡本哲哉さんという人の面白さであり、
たぶん今の地域社会にいちばん必要な資質なんだと思う。

南流山幼稚園

平和台幼稚園

児童発達支援たけのこ

流山で子供とパパが集う場所@平和台幼稚園

おおたかの森ファーム株式会社

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おおたかの森ファームスガコウタロウ

東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。

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