おはこんばんちわ。
まちっと編集部のナタリーです。
今年最後の更新です。
みなさんにとって2021年とはどういう一年でしたか?
世界中がまだ混乱の中にあったこの一年。それでも個々人の人生に落し込めば、嬉しいことも、悔しいことも、びっくりしたこともたくさんあったことでしょう。
どうしても、「世界」や「国」などの、「私たち」という大きな主語であらゆる出来事が語られがちなこのご時世。
だからこそ、自分だけが感じたこと、経験したこと、良いことも悪いこともこの際振り返って、じっくり噛み締める時間を作ることが大事なんじゃないかと思っています。
もう年内のお仕事を納めた人も、まだまだこれから正念場な人も、こちとら仕事に正月なんて関係ないぜ!な人も、本当に本当にお疲れ様です。
せめて笑って(微笑でも)、新たな年を迎えましょうや。
松戸の芸術発信源・森のホール21
今回ご縁があって、松戸は八柱駅・新八柱駅最寄りの「森のホール21」にお邪魔して参りました。
森のホールさんは、オーケストラなどのコンサート向きな大ホールと、演劇やバレエの発表会に最適な小ホールを兼ね備えた千葉県内での数少ない複合文化施設。
大小ホールの他にも、スタジオ、レセプションホール、会議室もあり、まさに松戸の文化発信の地。
著名な指揮者・演奏家のコンサートをはじめ、落語会や地元の高校演劇祭まで、催しは多岐に渡ります。
このたびあつかましくも大ホールのステージに立たせていただくことができ、その昔演劇をやっていた身としては久々にステージ上から望む客席の光景に、あの頃の緊張とワクワク感が蘇り、思わず背筋が伸びるのでした。。
森のホールさん、その節は本当にありがとうございました!
あの人からのありがたーい金言。だからソーシャルディスタンス。
昨年から続く感染症対策のための自粛や警戒。
多くの人が集まる施設ではとっても神経を尖らせていらっしゃいます。
そんな森のホールさん、席を指定できるホール以外の場所でとても面白い工夫をしているのです。
私が気付いたのはロビーで担当の方をお待ちしているとき。
待合用の椅子に荷物を置こうと近付いて、その座面に一つおきで何かが貼られているではありませんか。
覗き込んでみると、そこにはあの太宰治先生の似顔絵イラストが。
そしてその下には、
「毎日毎日が、奇蹟である
いや、生活の、全部が奇蹟である」
とのお言葉。
いやー…沁みますな…。
こんなご時世だからこその胸を打つ金言。
ありがたやありがたや。
そしてふと視線を横に向けると、そこにはまた別の方。
シェークスピア先生じゃないですか。
こちからは、
「眼前の恐怖も想像力の生みなす恐怖ほど恐ろしいものはない」
とのこと。
…肝に銘じます。
こんな感じで、それぞれに異なる歴史上の偉人のイラストが貼られており、一番下には、
「ここに立つと他の人が読めません」
との文言が。
な、なんて画期的なアイデアなんでしょう…!
おのずと目が行き、気になってしまうイラストと明言の数々。
しかし、そこに留まっていては、他の人の邪魔になってします。すると、自然とその場所の前は空くことになり、ソーシャルディスタンスが保たれるという仕組みです!
斬新。且つ、ユニークで知性の高尚さを感じます。
お見事!
こちらのイラスト、県立松戸高校演劇部の方々による制作だそう。
森のホールでは年に一度、春先に県内の高校を中心に高校演劇の発表会を開催しており、そういったご縁から、今回の取り組みに至ったとのことです。
生で上演する演劇は、このコロナ禍によるもっとも大きな打撃を受けたジャンルの一つです。
同じ空間、時間の中で、役者の呼吸や気迫を感じ取れることこそが、映画やドラマとは違う舞台の醍醐味の最たるものです。
生身の接触や空間の共有が制限され、今まで通りの活動がままならない中でも、若い彼らの柔軟な発想が困難を打破しようとしている。
なんと素晴らしいことでしょう。
まだまだ落ち着かない状況が続き、二年前とまるで同じ環境に戻ることはそう容易ではないでしょう。
それでも現場では、文化活動の灯を消さぬよう、渾身の工夫を凝らしている方々がいます。
そんな場を訪れた際、ぜひとも、そのエンタメ魂のこもったアイデアに触れ、丸ごと楽しんでいってください。
2021年、最後の現場からは以上です!
皆様良いお年を~!
森のホール21
- 新京成線「八柱駅」・JR武蔵野線「新八柱駅」南口下車後、徒歩約15分またはバス(新京成バス 小金原団地循環・バス案内所行、または新松戸駅行約5分、「森のホール21・公園中央口」下車、徒歩約2分)
※ご不明な点は、森のホール21(松戸市文化会館)TEL 047-384-5050 までお問い合わせください
※森のホール21駐車場は大変混雑いたしますので、なるべく電車・バスをご利用ください
※自転車及び二輪車でお越しのお客様は駐輪場を御利用ください
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この記事を書いたのは…
まちっと編集部ナタリー・ティエン
「まちっと」コンテンツプロデューサー。三度の飯と酒をこよなく愛する、ソロ活の求道者。宝くじが当たったらラム酒の風呂に入りたい。三千世界の酒場を巡り、いつか運命の一杯と相まみえる日が来ることを願ってやまない夢見がちな三十路です。よろしくお願いします。