こんにちは。「まちっと柏」をご覧の皆様、東葛地域アンバサダーのグリフォンです。
不定期開催のBeARIKAのイベント「KASHIWA NEIGHBORS」。
柏の街に新しく生まれた交流イベントです。
毎回ゲストスピーカーを読んでトークを楽しむ「ふむふむセッション」と、参加者みんなとつながる「わいわいセッション」で新たな発見や出会いを生み出しています。
今回はその第3回目の模様をご紹介します。
ゲストスピーカーは中島貴洋さん。
柏生まれの柏育ち。現在、柏市観光協会事務局長、かしわ民話保存会会長として、柏の魅力発信や柏の歴史・文化を守り伝える活動をしています。
中島さんは、柏市観光協会の事務局長であり、2023年には「かしわ民話保存会」を立ち上げ、柏に伝わる昔話の保存と語り部の育成に尽力されています。
法被姿が印象的な中島さんですが、着ている法被は実は現代素材でできた涼しい化繊製とのこと。
伝統を大切にしつつも、現代の工夫を取り入れる姿勢に感銘を受けました。
ちなみに、イベントのコーディネーターである吉原さんとは小・中・高と同じ学校の先輩後輩関係だそうで、親しみあふれるやりとりも印象的でした。
オリンピックをきっかけに──インバウンドから「柏の昔話」へ
柏市観光協会では、東京2020大会に向けて、外国人観光客向けのホームページを整備し、
相撲体験
座禅体験
己書(筆ペンアート体験)
手賀沼サイクリング
などの体験型観光メニューも準備されていました。
予約から通訳手配までワンストップで完結できる仕組みも整えていたとのことですが、残念ながら新型コロナウイルスの影響でインバウンドは実現せず……。
「どうしようか」と考えた中島さんが思い出したのが、「柏のむかしばなし」だったそうです。
なお、民俗学では、むかしばなしをはじめ、伝説、世間話、笑い話、神話といったものを総称して民話と呼ぶのが通説となりつつあるのだとか。
そのため、民話といっているものはイコール昔話と置き換えてもいいのだそうです。
柏のむかしばなしを掘り返すと面白いことが!
柏市では昭和58〜59年に、柏市教育委員会が市内の小中学校の先生方の協力のもと、地域の古老から聞き取り調査を実施。
昭和60年に『柏のむかしばなし』を出版しました。
ただし、このときは旧湘南町との合併前だったため、掲載されているのは旧柏市の物語のみ。
その後、柏市観光協会が独自に調査を重ねたことで、現在は50話以上のむかしばなしが確認されており、今も少しずつ増えているとのこと。
テレビ番組『まんが日本昔ばなし』で放送された話も複数あるそうです。
たとえば「手賀沼にもぐった牛」「丑の刻まいり」「鷲山のむじな」などがそうです。
私もだいだらぼっち(でいだらぼっち)はなんとなく聞き覚えがあるなぁと。
柏市内には、各地域ごとにむかしばなしが伝わっていますが、そうしたお話を知る高齢者が次々と亡くなっており、今まさに“秒読み”状態なのだとか。
物語を聞き取り、記録することは時間との戦いですね・・・。
柏のむかしばなしの3つの特徴
中島さんは、柏の昔話には次のような特徴があると話します。
1.舞台が特定されている
古地図などの史料をもとに、話の舞台を特定しているのが大きな特徴。
2.痕跡が今も残っている
たとえば、
「水戸屋稲荷物語」…マツモトキヨシの裏通りにある稲荷神社
「雉子とにわとり」…市役所前の諏訪神社
といったように、今もその名残が残っているのだそう。
3.柏の歴史が学べる
むかしばなしの中には、地域の歴史を背景にした物語も多く含まれています。
平将門の伝説「城の越し」
相馬氏の時代を描いた「まれいど・藤姫の恋」
地獄から戻った姫君の話
などなど。
語り部の存在が、物語を未来へつなぐ
イベントの後半では、「かしわ民話保存会」の語り部の皆さんによる実演もありました。
この保存会は、中島さんが2023年に設立した組織で、昔話を後世に語り継ぐために、語り部の育成にも力を入れています。
まとめ:柏の“宝”を未来へ
中島さんの活動からは、地元を愛し、その魅力を未来に残そうという強い想いが感じられました。
柏のむかしばなしは、ただの“おとぎ話”ではありません。
そこには地域の記憶と誇りが詰まっています。
あなたの身近な場所にも、知られざる物語があるかもしれません。
一度、「柏のむかしばなし」に触れてみてはいかがでしょうか?
柏市観光協会HP内にある「柏のむかしばなし」のサイトでは、今回ご紹介した柏のむかしばなしが場所とともに全部掲載されています。ご興味ある方はぜひ御覧ください!
関連リンク
BeARIKA
- 〒277-8550 千葉県柏市末広町1丁目1 新館 10F・11F 柏高島屋ステーションモール 専門店
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この記事を書いたのは…
東葛地域アンバサダーグリフォン
「#柏を盛り上げよう運動」で、柏市民に柏の街をもっと好きになってもらうための活動をしています。カメラを通した柏の息吹を、みなさんにお伝えできるよう日々撮影中。自分たちの住んでいる街をもっと好きになりたいと思いませんか? そのお手伝いをいたします!