【流山市】NAGAREYAMA F.C.代表・安芸銀治の人間力

こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。

今回は「NAGAREYAMA F.C.」代表・安芸銀治さんのお話です!

1|何もないところから、街のクラブを立ち上げる

千葉・流山に、突如としてサッカークラブが生まれた。

それは、「NAGAREYAMA F.C.」
設立からわずか数年で千葉県1部リーグ優勝を果たし、Jリーグ参入を本気で目指す存在となったクラブの背後には、ひとりの青年の情熱と行動力がある。代表・安芸銀治

彼が歩んできた道は平坦ではない。だが、ただの努力家や夢追い人では語り尽くせない独特の人間力が、ゼロからクラブを創り、地域を動かし、スポンサーやファンを巻き込んできた。その根源を探ると、「壮大な目標を掲げ、合理的に課題を一つひとつ解決していく喜び」にたどり着く。

2|“究極の人たらし”として育った末っ子魂

安芸は、大人になっても「涙もろく、愛されやすいキャラクター」で知られている。根っこには、姉と年の離れた末っ子として育った環境がある。家族や周囲からかわいがられ、自然と「人に甘える」「人に助けてもらう」感覚を身につけた。

だが彼の凄みは、それを単なる甘えで終わらせなかったことにある。大人になり、経営者という立場になっても、人に頼り、人に愛される特質を“自分軸の中に組み込み”、自覚的に活用している。だからこそ、スポンサーや選手、地域の人々が「放っておけない」と感じ、結果として彼の挑戦に巻き込まれていく。

3|父との対立と、そこから生まれた理解

若い頃、安芸は父と激しく対立した。
経営者である父は「数字」「実績」「合理性」を徹底的に重んじるタイプ。
対して当時の安芸は「夢を追う」「サッカーに熱中する」ことに価値を置き、父の言葉に強く反発していた。

しかしクラブを立ち上げ、資金繰りに奔走し、出資をお願いし、借入を背負い、スポンサーに頭を下げて回るようになって気づいた。「夢を実現するには、数字と実績を積むしかない」
その瞬間、父の言葉がただの説教ではなく、「同じ苦労を歩んだ先輩の声」だったことに気づいたのである。

今、彼と父は経営者同士として互いに敬意を抱き合い、仲はかつてないほど良好だという。かつては激しくぶつかった親子が、同じ土俵の上で苦労を分かち合える関係になったことは、安芸の人間的成熟を象徴している。

4|おばあちゃんの死がもたらした“転換”

そしてもう一つ、彼の人生観を形づくった大きな出来事がある。
それは、大切にしていたおばあちゃんの死だ。誰よりも無条件に彼を応援してくれた存在を失った経験は、「今度は自分が誰かを応援する番だ」という強烈な想いを刻んだ。

だからこそ彼は、クラブの選手や地域の子どもたちにとって、応援者であり、同時に道標でありたいと語る。その感情は単なる優しさではなく、人生の有限性を突きつけられた経験から生まれた責任感でもある。
大切な人の死はしばしば、人を「時間の有限性」「継承の責任」へと目覚めさせる。安芸にとってそれは、おばあちゃんを失ったことがきっかけだった。

5|目標を積み重ね、合理的にこなす

安芸にとって「みんなで喜びを分かち合う瞬間」はゴールであり、最大の動機ではない。

彼の本質的な喜びは、自分に課した壮大な課題を、合理的にこなしていくプロセスそのものにある。

幼少期から「常に一番でなければ」と自分を追い込み、怪我を繰り返しても挑み続けた完璧主義。大学時代には毎日の課題を紙に書き出し、壁に貼り、読み上げてから練習に臨んだ。プロになってからも、そして経営者になった今も、その姿勢は変わらない。
課題を見つけ、積み重ね、解きほぐし、ひとつずつ達成する。その先にしか、彼の喜びはないのだ。

6|共感のあり方と、必要な“守備陣”

涙もろさや人懐こさから、安芸は「共感力が高い人」と思われがちだ。だが実際には、彼の共感は「人と一緒に歩く」というより、「自分が走る背中を見せ、人を巻き込む」タイプだ。
これは強烈なリーダーシップの形だが、同時に弱点もある。すなわち、後方から支え、守備を固める仲間が不可欠なのだ。

実際にクラブ運営でも、地域活動や細かい調整はスタッフが担い、制度や仕組みは他のメンバーが補う。経営的なサポートやネットワーク拡大もまた、彼を支える人たちの役割だ。
「点取り屋」安芸の背後には、確実にゴールを守るディフェンス陣がいる。これがチーム経営の実像である。

7|お金を超えた価値

安芸は経営者として「お金の価値」に敏感であり続ける。だが私は、彼の成し遂げてきたことの中で、お金に換算できない価値をもっと誇ってほしいと思う。
ゼロからチームを立ち上げ、スポンサーを獲得し、選手を迎え、ファンを作り、地域に「サッカークラブがある」という新しい景色を根づかせた。この功績は単なる収益や決算を超えて、街に「誇り」という資産を残している。

 

 

8|結びに——“初のナンバーワン”を目指して

安芸のビジョンは「日本一」。その言葉に誇張はない。
2023年決算で日本一の浦和レッズは年商100億円を超えるが、彼はそこを本気で見据えている。

流山市は人口増加や利便性こそあるが、「全国的にNo.1」と呼ばれる分野が少ない街だ。

だからこそ、流山発“ 日本一 ” を掲げる挑戦は、街にとっても初めての試みである。

 

この挑戦を実現するためには、彼の背中を追うだけでなく、後ろから支える人々がさらに増えていく必要がある。支援者、スポンサー、地域の仲間、外から加わる人材の一人ひとりが守備陣となり、安芸を走らせる。

そしてその「支えの厚み」こそが、彼の挑戦心をさらにかき立てるのだ。
だからこそ私は思う。

「安芸銀治という挑戦者は、流山の枠を超えて、もっと広い意味で応援されるべき存在だと。

NAGAREYAMA F.C.

NAGAREYAMA F.C. 代表 安芸銀治さん

NAGAREYAMA F.C. 代表 安芸銀治さんinstagram

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おおたかの森ファームスガコウタロウ

東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。

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