【流山市】流山市立おおたかの森小学校での締め縄づくり授業

こんにちは!
生まれも育ちも流山、スペシャリストのスガコウタロウです。
流山市立おおたかの森小学校で、3年生約250名を対象に正月の締め縄づくりの授業を行ったお話です。

そこには一部の保護者も参加し、子どもと大人が一緒に初めての作業に挑むという、通常の授業では生まれない学習環境が生まれた。

今回の体験が示したのは、「伝統を手で学ぶこと」と「大人と子どもの学び合い」が重なることで、人間の学びの本質が露わになるということだった。

 

大人が“できない姿”を子どもに見せる価値

締め縄づくりは、大人にとってもほぼ全員が初めての経験だった。
普段は「力も知恵もある存在」として子どもから見られる大人が、今回は子どもと対等に「初めての挑戦者」になった。
ここで生まれたのは、非常に教育的な構造である。

  • 大人が子どもと一緒に悩む
  • 子どもが先にコツをつかむ場面もある
  • 大人は経験値でサポートし、子どもは感覚で突破する

この相互作用が、教室を「上下関係の学び」から“学び合う共同体”へと変えた。

 

スマホで“知った気になる”学びと、手で学ぶ学びの差

現代の大人も子どもも、ついスマホの説明書や動画で“わかった気”になりやすい。
しかし締め縄づくりは、それを瞬時に打ち砕く。

情報だけでは前提条件が読み取れない

わらの固さ・湿度・ねじれ方は触らないと理解できない

失敗して初めて“本質的な原因”に気づく

つまり、説明書的な知識は入口にすぎず、本質は“手で考える”プロセスに宿る。

これは、情報に依存しがちな大人の脳にも強く響いた。
やってみないと気づけないことの多さを、全員が身体で理解した。

 

頭だけじゃない学び方

わらを濡らし、揉み、ほぐし、縄に変形させる工程は、説明書では表現しきれない“身体知”の領域だ。

  • 冷たい水に手を入れる
  • 握力を総動員する
  • 足で踏んでほぐす
  • 体幹の力を微妙に調整しながらねじる

こうした動作を繰り返すうちに、頭で理解していたはずの手順が、徐々に身体で理解された技術へと転換していく。

大人も子どもも、例外なくこのプロセスを通過した。

 

 一人ではできない仕事が、自然と協働を生む

締め縄づくりは、最大4人の協力を必要とする。
誰かが押さえ、別の誰かがねじり、さらに別の人が編む。

協働は指導によって発生したのではなく、
作業の本質が協働を要求した結果として自然に生まれた。

ここに「共同で成し遂げる経験の教育的価値」がある。

 

 

子どもは“触れば伸びる”。大人よりも速く。

後半になれば、子どもたちは明らかに大人より早く上達していく。

子どもは、触れながら考え、考えたことをすぐ次の動きに反映する。
“大人より速い学習回路”が発動するのだ。

大人は理屈から入り、子どもは体験から入る。
この学習プロセスの違いが、共同作業の中で鮮明に浮かび上がった。

 

体験が脳に刻まれる──情報では到達できない学びの深さ

今回の授業は、単なる工芸体験ではない。

・失敗の感覚
・わらの匂い
・手の冷たさ
・協力できた瞬間の喜び
・自分の手で形が変わる手応え

これらはすべて身体感覚を通じて脳に刻み込まれる。
テキストや動画の100倍の速度で学びが定着する。

「理解した気になる学び」ではなく、
「理解せざるを得ない学び」がここには存在した。

 

地域の資源が教育を豊かにする

稲刈り後のわらを提供してくださったえかオーガニック農場さんの存在は、地域が教育の一部として機能しうることを示した。

自然物を使う体験は、地域のサイクルと学びを接続し、子どもたちの体験を本物にする。

締めくくり今回の授業が残した核心

今回の締め縄づくり授業は、

★伝統への理解
★身体知の獲得
★協働の必然性
★大人と子どもの相互学習
★情報依存からの脱却
★地域との接続

これらが一体となった、極めて密度の高い学びであった。

そして何より、
“やってみることでしか到達できない学びがある”
という真実を、子どもと大人が同じ場所で共有したことが最大の収穫である。

 

 

流山市立おおたかの森小学校

おおたかの森ファーム株式会社

株式会社えかオーガニック農場

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おおたかの森ファームスガコウタロウ

東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。

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