「まちっと柏」をご覧の皆様、グリフォンです。
こんにちは。
今回はまず、この動画を見ていただきたいと思います。
今回の記事を書くにあたって、前フリとして私の方で2月、3月と高齢者、フレイルに関する記事を3本ほど掲載させていただきました。
そして、いよいよ今回「フレイル」について取り上げます。
まずは皆さん、「フレイル」ってどんな意味かご存知ですか?こういった意味です。
フレイルとは
要介護状態に至る前段階として位置づけられ、
身体的脆弱性のみならず精神・心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、
自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味します。
「フレイル診療ガイド2018年版」(日本老年医学会/国立長寿医療研究センター、2018)
つまり「年をとって心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態。
健康な状態と日常生活でサポートが必要な要介護状態の中間」だと考えられます。
いくら長生きできても、健康不安をいつも抱えている、または思い通りに身体を動かせないで余生を過ごすのは本人も家族も精神的に・経済的に辛いもの。
このフレイルの予防について、日本の超高齢社会の現状を踏まえつつ、柏市の取り組みをご紹介させていただきます。
また、その取組の中で「かしわフレイル予防ポイント」についてもお伝えしましょう。
★今回の記事作成にあたって、柏市地域包括支援課、柏市インフォメーション協会のご協力をいただきました。
感謝いたします。
まずは日本の現状から
■高齢者の人口と割合
毎年、敬老の日に発表される日本の高齢者の人口、皆さんもニュースで聞いたことがあるでしょう?
総務省統計局のデータを参照すると、日本の65歳以上の高齢者人口は3640万人(前年比+22万人)と過去最多を更新。
総人口に占める割合は29.1%(前年比+0.3%)でこちらも過去最高です。
男女別では男性が1583万人(男性人口の26.0%)、女性は2057万人(女性人口の32.0%)と女性が男性より474万人多くなっています。
人口10万人以上の200の国及び地域の中で、高齢者人口の割合も日本がトップで約30%、国民の3人に1人が65歳以上です。2位のイタリアに5%もの差をつけてブッチギリ。
そんな高齢者人口が多い日本、その理由の一つが日本が世界に類を見ないほど平均寿命が高い国だというのは皆さんご存知でしょう?
厚生労働省が発表している令和2年版厚生労働白書から参照すると、日本の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳。
男女とも約20年前から3歳近く増えています。(青い線)
そして、この平均寿命の下にあるのが健康寿命。
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」の事を言います。
健康寿命が長いほど、老後を豊かに送れると思っていいでしょう。
この健康寿命も平均寿命と同じように右肩上がりで2、3歳ほど増えていますが、2016年時点で男性の平均寿命と健康寿命の差は8.84歳、女性に至っては12.35歳と干支一回りをしてしまうほどの差が開いてしまっています。
つまり、男女とも少なくとも9年以上は自分の身体が思うように動かせない期間が生まれてしまうのです。
いかに日本の高齢化が深刻な事態に陥っているか、日本の生産年齢比率と社会保障負担率なども加味して見る必要がありますが、本題とは逸れますのでここまで。
興味のある方は一番下に引用元を全部リンク貼っておきますのでどうぞ。
柏市の取り組み
さて、翻って我が柏市ですが、令和元(2019)年10月時点では65歳以上の老年人口が25.8%、右肩上がりに微増という状況です。
柏市は来るべき超高齢社会に備えて、2010年から東京大学高齢社会総合研究機構・UR都市機構との三者協定により、長寿社会のまちづくりを進めています。
ちなみに東京大学高齢社会総合研究機構は、この「フレイル」の研究のため、千葉県柏市在住高齢者(自立・要支援問わず)約2,000名を対象とした大規模な追跡調査を行い、健康状態や身体機能、社会参加や心理などをデータ収集したとのこと。
研究結果は「柏スタディー」という一つの成果になり、現在では全国のフレイル予防戦略の基本的な基礎理論になっています。
柏スタディーの成果の一部は公開されています。こちらからどうぞ。
『柏スタディ』から見えてきたもの 第1~4次調査を踏まえ、より早期からの包括的フレイル予防戦略にどう反映させるのか
『柏スタディ』からのエビデンス~特に「栄養」の視点から~ | <<柏フレイル予防プロジェクト2025>>
このフレイルの予防として、健康増進から介護予防をオール柏で行い、『総合知』によるまちづくりを目指して発足したのが「柏フレイル予防プロジェクト2025」。
栄養面、運動面、社会参加面の三位一体の包括的アプローチで、いつまでも健康で充実した生活を営める健康長寿の街を目指すとのこと。
また、このプロジェクトは、柏市の組織を横断した推進体制で民間事業者との連携も含め、団塊の世代(1947年~49年生まれ)が75歳を迎える2025年に向けて、いつまでも健康で充実した生活を営める健康長寿のまちを目指すものだそうです。
このフレイル予防推進事業の一つとして、冒頭の動画に出演しているイメージキャラクターのカシワニくんを用いた「かしわフレイル予防ポイント制度」というのがあります。
みんな大好き「ポイ活」です。
かしわフレイル予防ポイント制度とは?
この「かしわフレイル予防ポイントカード」は、WAONカードが組み込まれており、市の指定する健康づくりやフレイル予防などの活動への参加、ボランティア活動をすることでポイントが貯まります。
Q.どこでポイントカードを取得できるの?
このカード、40歳以上の柏市民なら以下のいずれかの方法でカードを手に入れられます。
・柏市教育福祉会館の地域包括支援課で申し込む
・各近隣センター(北部・柏ビレッジ・根戸を除く)等の窓口で申し込む
・郵送で申し込む
Q.どうやってポイントを貯められるの?
健康づくり活動に参加すると1回20ポイントがもらえます。(1日40ポイントまで)
ボランティア活動を行うと1回(1時間以上2時間未満)100ポイントがもらえます。(1日200ポイントまで)
年度内にもらえるポイントの上限は5,000ポイントで、1ポイント=1円相当の電子マネーにチャージができます。
フレイル対象事業者はこちらで検索できます。
Q.貯めたポイントはどうやって使えるの?
貯まった「かしわフレイル予防ポイント」は「WAONポイント」に自動的に変換されます。
が、WAONのポイントのままではお買い物などで使うことが出来ないので、翌月20日以降にWAONチャージ専用端末から電子マネーにチャージをしてくださいね。
ということで、フレイルについて調べてみると結構規模の大きく壮大なプロジェクトが動いている事が分かりました。
皆さんもこの「かしわフレイル予防ポイントカード」を発行して、自分にできるところからフレイル予防活動をしてみてはいかがでしょうか?
さて、次回のまちっと柏は?
次回は、柏神社で行われる、ある奉納イベントの情報になります。
見ると魂震える、あのニュージーランド伝統の「ハカ」を生で見られるチャンスです!
お楽しみに( ´ ▽ ` )ノ
参考資料
平均寿命と健康寿命 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
統計局ホームページ/令和3年/統計トピックスNo.129 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-/1.高齢者の人口
柏市人口ビジョン(改訂版)| 柏市
大規模高齢者コホート研究:柏スタディ – 飯島研究室
『柏スタディ』から見えてきたもの | <<柏フレイル予防プロジェクト2025>>
フレイル予防事業 | 柏市役所
かしわフレイル予防ポイント | 柏市役所
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※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけ、サービス利用の際はHP等で最新情報の確認をしてください
この記事を書いたのは…
東葛地域アンバサダーグリフォン
「#柏を盛り上げよう運動」で、柏市民に柏の街をもっと好きになってもらうための活動をしています。カメラを通した柏の息吹を、みなさんにお伝えできるよう日々撮影中。自分たちの住んでいる街をもっと好きになりたいと思いませんか? そのお手伝いをいたします!