【我孫子市】我孫子市がナイツ塙出演の広報動画チャンネルを打ち切り。本当の理由について数字を出しつつ推察してみる。

【我孫子市】我孫子市がナイツ塙出演の広報動画チャンネルを打ち切り。本当の理由について数字を出しつつ推察してみる。

「まちっと柏」をご覧の皆様、東葛地域アンバサダーのグリフォンです。
こんにちは。

今回は、少し前にニュースを賑わせた、ナイツ塙さんが我孫子市ふるさと大使を務める我孫子市のYouTubeチャンネルが終了する件で私なりに書いてみようと思います。
この塙さんの記事については以前にも書いておりますね。

ちなみに今回の記事を作成するにあたって我孫子市にも取材を試みましたが、内容的に・・・ということで下記は全て我孫子市の非公式見解となります。
なお、数字は本物です。

1. はじめに

知らない方のためにどういったことだったかをご紹介します。

千葉県我孫子市は、漫才コンビ「ナイツ」の塙(はなわ)宣之さん(46)が市ふるさと大使として出演する広報動画チャンネルについて、新年度予算案には制作費を盛り込まず、今年度で打ち切る方針を固めた。市幹部が明らかにした。市の財政状況が厳しいなか、再生回数が伸び悩んでいた。
ナイツ塙さん出演の広報動画打ち切り 「財政厳しい」 千葉・我孫子 [千葉県]:朝日新聞

ということで、我孫子市が市のふるさと大使の塙さんに出演していただいていたYouTubeチャンネル「我孫子市広報動画チャンネル」を今年度で打ち切るとのこと。
ナイツ塙さんが毎月発信していたこのチャンネルは、我孫子市の魅力を広めるために開設されたもので、市の観光名所や文化、グルメなどを紹介する内容が中心でした。
お笑い芸人・ナイツ塙さんならではの軽妙なトークが人気を博し、自治体の公式チャンネルとしては異例の注目を集めていました。

再生数がとにかく伸びなかった・・・・・。
2025年3月7日時点で公開されている番組とその再生数をグラフにしてみました。
画像枠

動画ソース:https://www.youtube.com/watch?v=0lo-HLJi9qE をもとに再生回数を算出

一番再生回数が多い回でも、4000回にも満たないとは・・・。
確かにこの再生回数ではほとんど広報動画として役に立ってないですね。
我孫子市は今年度、塙さんの出演料を含む制作費として184万円を投じていたそうですが、開始してからのトータルでも500万円もかかっていないのではないでしょうか。

2.地方公共団体の広報動画は不人気?

YouTuberがたくさん増え、人気配信者は数百万、数千万回再生もコンスタントに出る中、不人気のチャンネルは数万回どころか数千回もおぼつかない事が多いです。
コンテンツに魅力があったり、配信者に魅力があったりするチャンネルとは違い、地方公共団体の公式チャンネルは目的が「地元の魅力を紹介する」という、いわゆる「お堅い」ものが多く、バラエティー系のチャンネルに比べて不利なことは否めません。
ただし、そんな地方公共団体でも高い人気を誇るチャンネルはあります。
地方でも人気が高いYouTubeチャンネルの代表的なところを2つあげましょう。

まずは広島県の安芸高田市公式チャンネル。
自治体としてはそれまでトップだった神戸市を抜いて最多となる20万超えを2024年の1月に記録しています。
公式チャンネルは2020年7月に開設。記者会見や市のプロモーション情報などを配信しており、2024年9月からは市の歳入確保のため収益化も開始。
その結果、2024年12月の収益額は手数料、税金など除き、約185万円。9月~12月の収益額は約612万円に上るとのこと。
登録者数増加の契機になったとされるのが、昨年7月の定例記者会見。動画は300万回再生を超えていますね。
広島県安芸高田市公式チャンネル
3月7日時点のチャンネル登録者数は19万3000人。

もう一つが茨城県の「いばキラTV – IBAKIRA TV -」。
このチャンネルの歴史は古く、開設が2012年。
自治体にしてはエンタメ要素が強く、
・茨城県のご当地キャラクター「ハッスル黄門」が出演する動画
・バラエティ風の企画(例:「茨城グルメ食べ尽くし」など)
・茨城弁を活かしたユーモラスな動画
といった人気コンテンツが、広報の枠を超えて純粋に「楽しめる」ものになっており、県外の人にも見られやすくなっています。
英語字幕をつけた動画もあり、海外にもリーチしやすいですね。
比較的頻繁に動画をアップしており、他YouTuberとのコラボもしているので、アクセス経路が複数見込まれ人気が高いのも頷けます。
いばキラTV – IBAKIRA TV –
3月7日時点でのチャンネル登録者数は17万8000人。

打ち切り理由は財政状況ではなく、予算不足と努力不足では?

ここからは完全に勝手な推理。打ち切りの原因として、市の財政状況の厳しさが挙げられていますが本当ですか?
先ほど人気が高いYouTubeチャンネルとして挙げた安芸高田市は、人口が26,000人弱。
我孫子市が13万人ほどなので6倍以上の差があります。
その安芸高田市でも人気の高いYouTubeチャンネルが維持できているわけですから、我孫子市が財政状況を理由に打ち切るのは納得しづらいですね。

ナイツ塙さんはご自身も公式YouTubeチャンネルを持っており、チャンネル登録者数は26万人少々。再生回数は万単位をコンスタントに維持しており、
彼のファンを視聴者として引っ張り込めるコンテンツであれば、もっと再生回数は伸びていたはずです。

ナイツ塙会長の自由時間

我孫子市は打ち切りを決定する前に、なぜ再生数が伸びないのか、どうすればいいのか、外部識者に分析を求めたり、自分たちで分析したりしたのでしょうか?
再生回数の少なさを根拠にしているようですが、たとえば「我孫子市民が動画の存在を知ってるけど見なかったのか」それとも動画の存在を知らなかったので見れなかったのか」これだけでも大きいです。
我孫子市は動画の存在を知らしめる活動をしたのでしょうか?
例えば、我孫子市を地元とするYouTuberや芸人(フリーザ君とかね)に、塙さんとのコラボをお願いしたほうが品質も認知も向上して再生回数が増えたのでは?
あとは、NECKグリーンロケッツ東葛の力を借りるのも一つですよね?

そういった努力の跡が我孫子市のウェブサイトからは全く見られないのですが、熟議を重ねたうえでの判断なのでしょうか?
我孫子市の星野市長

我孫子市は実際にナイツが土曜日にTBSラジオでやっている番組の1コーナーのスポンサーとしてラジオCMも流していましたが、2024年でスポンサーを降板しています。
実はこの時点で打ち切りが決定していたのでは?

我孫子市の関係者は「破格の安さで出演してくれた。今後も関係を維持したい」と感謝し、経費のかからない大使は続けてもらうとしている。
などと言っていますが、せっかくいい素材があってもうまく使われなければ宝の持ち腐れになります。

今後、人口減少が更に進むと思われる我孫子市のPR活動がどのような形で進んでいくのか、ちょっと注目していきたいと思います。

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