【柏市】8/9(日)朗読公演「柏・麦わらぼうしの会」〜平和の尊さ・命の大切さを語り継ぐ〜

【柏市】8/9(日)朗読公演「柏・麦わらぼうしの会」〜平和の尊さ・命の大切さを語り継ぐ〜

演劇の企画と合唱を長年続けているジモトミン、きゅっきゅです。

今回は、2025年に活動30周年を迎えた、「柏・麦わらぼうしの会」をご紹介します。
8/9(日)にラコルタ柏講堂での本番を控えた、代表の井野口さんにお話を伺いました。

2023年 公演時 画像は柏・麦わらぼうしの会より提供

2023年 公演時 画像は柏・麦わらぼうしの会より提供

はじまりは

市内小学校での公演や毎年の朗読公演で、平和の尊さ・命の大切さを多くの人たちに語り継ぐ活動を続けている、柏・麦わらぼうしの会。

初演は1995年でした。発足のきっかけは、その2年前に原爆をテーマにした朗読劇「この子たちの夏」の台本貸出の広告を見た見城さんが「柏子ども劇場(現NPOこどもすぺーす柏)」に呼びかけ実現。2002年に「柏子ども劇場」から独立して「柏・麦わらぼうしの会」(故 初代代表児玉さん)を設立しました。子どもの手記を読む際に麦わら帽子を被るという演出があったことが会の名前の由来だそうです。

その後、台本の使用が全国的に禁止されたことで、オリジナル台本を作り上げ、公演を行うようになります。

代表の井野口さん

代表の井野口さん

最愛の人への手紙

2004年の柏市平和展をきっかけに、柏市原爆被爆者の会「柏和会」との交流が始まります。
※柏和会は今年3月に活動に終止符を打たれたとのこと。

その柏和会のメンバーである松尾尚(ただし)さんの父、清(きよし)さんが、おつれあいのウメ子さんに宛てた軍事郵便の内容も、今回の公演の中で朗読されます。かつて日本の統治下にあったパラオより送られた手紙です。原本の展示もあるそうなので、併せて見てもらえたら嬉しいと井野口さん。

松尾清さんから、おつれあいのウメ子さんに送られた手紙

松尾清さんから、おつれあいのウメ子さんに送られた手紙

細かい文字でぎっしりとしたためてある

細かい文字でぎっしりとしたためてある

メンバーそれぞれが自分事と捉えて

公演を行うためには、役者はもちろん、お客様をお迎えする受付、公演を知らせる広報、内容を引き立てる音響、照明や映像、そして演技を引き出し、全体の方向性やバランスを整える演出など、様々な役割が必要です。

柏・麦わらぼうしの会では、演出班や展示班など8つの班に分かれ、実行委員会形式で自主公演を行っているとのこと。どの役割を担うかを希望制で、経験や年齢は関係なく、どんな形で活動に関わるかを自分で決めているそうです。メンバーと試行錯誤しながらその役割を果たすことで、公演を重ねるごとに自分ごとになっていくのではないかと筆者は感じました。

また、公演の開催に欠かせないボランティアにも公演を観てもらうことで、会の活動への理解を深めてもらうことを願っているそうです。

真剣なまなざしで音や映像を入れるメンバー

真剣なまなざしで音や映像を入れるメンバー

メリハリのある稽古場

この日は本番会場となるラコルタ柏での稽古。メンバーの皆さんが手分けしてテキパキと準備が進められていきます。落ち着いたところで、ラジオ体操や発声・滑舌の練習が始まりました。

また、演じる時に欠かせないもの一つが衣装です。せっかく内容が良くても、装いが合わなければ、受け取り手の感じ方も違ったものになってしまいます。

メンバーの皆さんは、空き時間に代るがわる、演出の正木さんに、持参した衣装についての色合いが良いかどうかを確認していました。

本番まであと2週間という緊張感漂う中ではありましたが、お互いの衣装について「それいいね!」と言い合い盛り上がる和気あいあいとした場面もみられました。

「伝える」ための準備

本番会場ということで、各機材のセッティング後、照明や映像を合わせたり、立ち位置の確認したりと丁寧な準備を行い、いよいよ読みの稽古に移っていきます。

朗読なので、台本を持っての演技なのですが、その持ち方(角度)から表情、台詞の間合いや声の大きさ、言葉の柔らかさまで、指導が入ります。「毎回本番だと思って!」という演技指導の村山さんの言葉が印象的でした。

また、演出の正木さんが、映像や出はけ、台本を開くタイミングといった、見せ方を整えつつ、はっきりと具体的なアドバイスで、そのメンバーならではの演技を引き出していました。

発声などの基礎練習をはじめ、その他、公演に関わる全てのことを、真剣に、時に楽しく話し合い考えながら創っていくことで、ただ読むだけではなく「伝える」「伝わる」朗読としての深みが増していくのだと筆者は感じました。

演技指導・舞台監督の村山さん(写真左)と演出の正木さん(写真右)

演技指導・舞台監督の村山さん(写真左)と演出の正木さん(写真右)

手渡されたバトンの重さ

柏和会から手渡されたバトンを落とすことなく、どうやって次の世代につなげていくかが課題とのこと。

「原爆と戦争のない世界」をという願いを永久に持続すべく、体験者から直接お話を聞く機会のない世代へ伝えていくことを、今後ますます大事にしたいそうです。

当時の体験を書き残してくださった方、語り継いでくださった方の思いを、自分の朗読を通して伝えること、それが大変なところだそうです。そして、公演を観てくださった方の感想などから「伝える」ことができたと感じられることが、やりがいであると教えてくださいました。  

朗読を生業にしているわけではないけれど、体験を話してくださった方や、手記の書き手の気持ちに寄り添い、家族や友人を大切に思う気持ちを重ねて、それを言葉と声に乗せていく。決して、ものすごく上手いわけではないけれど、それを超えた思いを伝えたいと、井野口さんは話します。

手記に込められた思いを伝えていく

手記に込められた思いを伝えていく

次の世代へ

公演には保育付きの回や手話通訳付きの回を設け、幅広い世代や状況の方に見てもらえるよう工夫されているとのこと。家族で平和について考えるきっかけになれたらとの思いからだそうです。

現在、メンバーは21名。ここ数年は、会のことを知ってもらうべく、ワークショップを行い、興味のある方が朗読に触れる機会を設けているそうです。今年も、その参加者の中から3名が公演に出演、うち2名が入会されたとのこと。特に経験がなくても、平和の大切さを伝えたいという人ならば大歓迎とのこと。ご興味ある方はぜひ問い合わせてみてください。

2023年 公演(手話通訳:写真左) 画像は柏・麦わらぼうしの会より提供

2023年 公演(手話通訳:写真左) 画像は柏・麦わらぼうしの会より提供

一人ひとりが考える未来のこと

「今を生きるあなたへ柏から世界へと伝えたい平和への願い」
これは、見せていただいた稽古の通し(全編)の最後の台詞です。

井野口さんから「過去に起きたことを、きちんと知ることで、今、何をしなければならないかを一人ひとりが考えてもらえたら」というメッセージをいただきました。

被害を受けた方の数は単なる数字ではなく、教科書の1ページでもなく、1/1のお一人おひとりに実際に起きたことであるということ。そして、この81年、二度と同じ事を繰り返すまいと、辛い体験を語り継いできた方の思いを絶やすことなく、次の世代に繋げていくことの大切さ。

夏、柏・麦わらぼうしの会の公演を通じて「平和」について改めて考えてみませんか。

ラストシーンの稽古

ラストシーンの稽古

公演チラシ 画像は柏・麦わらぼうしの会より提供

公演チラシ 画像は柏・麦わらぼうしの会より提供

柏・麦わらぼうしの会

  • 朗読劇
    この子たちを忘れない 2026
    –1945 ヒロシマ・ナガサキ 原爆の記憶–

    ●公演日時
    2026年8月9日(日)
    午前の部/開演:午前11時30分(開場:午前11時)【手話通訳付】
    午後の部/開演:午後3時(開場:午後2時30分)【保育付】
    (対象1歳〜・先着5名・申し込み締め切り2026年8月2日(日)迄)
    ※上演時間60分弱

    ●会場
    柏市 中央公民館(ラコルタ柏)5階 講堂

    ●チケット代/全席自由席 大人:500円 18歳以下:100円
    ※チケットは事前にお申込みください
    ※当日券については下記事務局までお問い合わせください
    ※未就学児は入場できません
    ※障がい者手帳をお持ちの方の介助者(1名)はチケット代無料

    ●チケットお申込み・お問合わせ
    【柏・麦わらぼうしの会事務局】
    TEL/090-9218-2927
    E-mail/mugiwaraboushinokai@gmail.com

メールでのチケットお申込み

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ジモトミンきゅっきゅ

∞偶然の出会いが必然という名の奇跡になる∞をあいことばに、柏市を中心に「きゅっきゅ8企画」を主宰し、心の動くままに演劇等の企画をしている。ここ数年は、その場で詩を紡ぐ∞うたつむぎ∞でマルシェにも出店。

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