秋の柏の街をアートで彩る「アートラインかしわ」が、今年もいよいよ10月10日から始まります。
2006年からスタートしたこのアートイベントも今年で20年目。
「栢花繚乱(ひゃっかりょうらん)」をテーマに、今年はさらに盛りだくさんな内容で開催します。
まちっと柏でも、アートラインかしわ2025の見どころをシリーズで掲載。
今回は、メインアーティストお二人の展示と、コーヒーでアートを楽しむワークショップについて、JOBANアートライン実行委員会のメンバーでもある筆者がご紹介いたします。
柏二番街に掲げられた「アートラインかしわ2025」のフラッグ。お立ち寄りの際は、ぜひ上部をご覧になってください。
「栢花繚乱」の「栢」の字をよく見ると…?
「アートラインかしわ」は、「JOBANアートラインプロジェクト柏実行委員会」および今年発足した「NPO法人アートラインかしわ」で運営され、毎月2回、定例会を開催して企画を練っていきます。
今年のテーマとして挙がったのが、20周年を記念するのにふさわしい「花」。
「百花繚乱」の「百」を、「柏」の異体字「栢」に置き換え、祝祭ムードとともに、さまざまな優れた才能や個性が集まる柏の街を表しています。
今年のアートラインかしわのチラシ。真ん中にいるのは…インコ!!
インコから再び! 川上和歌子氏の巨大タンポポ
アートラインかしわ歴代の展示のなかでも、柏市民に強烈なインパクトを残した展示のひとつといえるのが、2018年にモディ柏前に飾られた巨大インコではないでしょうか。
その伝説的な展示を手掛けた川上和歌子さんの作品が再び登場します。
今年は、テーマの「栢花繚乱」にちなんで、巨大タンポポが柏の街なかに出現!
タンポポは、花が咲き終わったあと、地面近くまで倒れて枯れてしまったような姿を見せますが、種の準備ができると、再び立ち上がり、茎を高く伸ばして綿毛を遠くに飛ばすという、力強さを持った花。
そんなタンポポを敬愛している作者の思いが作品となり、柏モディはじめ、二番街のあちこちで花を咲かせます。
アートラインかしわ2018での川上さんの作品「Smiling」(アートラインかしわホームページより)
「タンポポの首飾り」Galeria Punto KOBE(2024)(アートラインかしわホームページより)
池平徹平氏と参加者が“本気で描く”コラージュ作品「栢花共生」
もう一人のメインアーティストも再登場の池平徹平さん。
2022年のアートラインかしわでは、柏高島屋ステーションモールに池平さんがそっと仕掛けた「透明な小道」をたどると、ライオン、白クマ、クジラといった様々な動物たちに出会える――そのときのワクワク感が忘れられない筆者です。
※2022年の「透明な小道」については下記記事をご覧ください。
URL: 【柏】「アートラインかしわ2022」見どころ紹介①:ステモで宝さがし「透明な小道」
「栢花共生」は、池平さんとワークショップ参加者が“本気で”花を描いて、コラージュ作品を一緒に完成させ、その作品はアートラインかしわ期間中、ドン・キホーテ柏駅前店の横に飾られます。
このコラージュ作品は、江戸期に一本の木に100の花を咲かせたとも伝えられる、接木(つぎき)の技術に着想を得たもので、個々の美しさが調和し、共に在る姿を目指すもの。
ぜひ池平さんと一緒に“本気の花”を咲かせてみませんか?
《Part of the world ライオン》2022年 油彩、透明アクリル板、木枠、キャンバス(アートラインかしわホームページより)
“借景ワークショップ”も進化して登場!「新たな森へ」
アートラインかしわ2022では、池平さんの作品「透明な小道」を追体験するワークショップも開催されました。
参加者が、本気で描いた絵を透明アクリル板に張り、さまざまな景色と合わせ、日常を借景として鑑賞するというもの。
お子さんだけでなく、親御さんたちも、スマホを片手に、作品を屋外のさまざまな場所に置いて撮影を楽しんでいらっしゃいました。
その人気ワークショップが再び開催されますが、今回は、本気で描き、借景撮影をしたあと、さらに「栢花共生」のコラージュ作品として展示され、3度楽しめるという内容。
こちらもぜひご参加ください!
2022年のワークショップ冒頭で解説する池平さん。
パレット柏周辺で作品を撮影する参加者たち。作品として描かれた動物たちはさまざまな場所を旅します。
バリスタのコーヒーでアート制作を!
コーヒーを飲みながら、コーヒーを絵の具代わりにして絵を描いたら面白いだろうな…という筆者の思い付きから始まったこの企画。
誰にどうやって?と手探りしながら始まった企画ですが、SOLITO MAGO COFFEE LABOの焙煎士・松本克敏さんと襖絵師・島田由子さんの協力のもと、夢の企画が実現しました。
パレット柏のオープンスペースで、松本さんが選定した「グアテマラ産バレルエイジドコーヒー(ブランデー熟成樽使用ノンアルコール)」を味わいながら、島田さんの指導のもと、コーヒーの濃淡で、にじみ、ぼかし、かすれ等をいかして背景を作ったのち、花などの絵を描くワークショップを実施(要事前予約)。
多目的スペースAでは松本氏が5種類のコーヒーを販売し、オシャレなコーヒーの麻袋も展示。イベント終了後には、麻袋プレゼントの抽選会もおこなわれます(予約者優先)。
また、入口付近には柏市富里の洋菓子店「パティスリーアミューズ」も出店。
当日パレット柏にふらっといらした方も、オープンスペースの一角で、クッキーとコーヒーを食べながらミニコーヒーアートを制作することもでき(指導なし)、コーヒーをさまざまな面から楽しめるアートイベントとなっています。
この機会に、ぜひ、とびきり優雅で豪華なコーヒータイムはいかがですか?
襖絵師・島田さん。10月10日から開催される「共晶点」にも作品を出品しています。
2024年「豊潤富士カップ国際焙煎大会」日本大会準優勝、 国際大会8位入賞という、松本さんのコーヒー、ぜひじっくりお楽しみください。
予約者にはパティスリーアミューズのクッキーもついています。こちらはコーヒーに合わせたスペシャルセレクト!
「コーヒーでアートを楽しもう」のチラシ。各回先着10名様限定で、コーヒー・クッキー・制作用ポストカードがついた、お得な「ミニ体験セット」も販売します。
最後に
アートラインかしわ2025は10月10日(金)から11月9日(日)まで開催。
引き続き、この一か月のイベント情報をご紹介いたします。
次回は、アートラインかしわ連携事業についての取材記事。お楽しみに!
※アートラインかしわ2025については、下記の「アートラインかしわ」ホームページをご覧ください。
URL: アートラインかしわ
アートラインかしわ2025のパンフレット。柏駅東口パンフレットラック、柏市観光案内所まるっと柏、パレット柏などで入手できます。
川上和歌子「Blooming―毎日のように新しい花が咲く―」
- 展示期間:10月9日(木)〜11月9日(日)
場所:柏モディ店頭プラザおよび2Fテラス、The Floiist of KEIHOKU、SBI新生銀行 柏フィナンシャルセンター
池平徹平「栢花共生」(ワークショップ・展示)
- 〈ワークショップ〉
日時:10月12日(日)15:30~17:00
場所:パレット柏 多目的スペースA
料金:無料(事前申込)
お申し込み等の詳細は、アートラインかしわウェブサイトの「栢花共生」ページをご覧ください。
〈展示〉
展示期間:10月13日(月祝)〜11月9日(日)
場所:ドン・キホーテ柏駅前店・横(小柳町通り沿い)
池平徹平「新たな森へ」(ワークショップ)
- 日時:10月19日(日)9:30~11:00
場所:パレット柏 ミーティングルームA/柏二番街
料金:無料(事前申込)
お申し込み等の詳細は、アートラインかしわウェブサイトの「新たな森へ」ページをご覧ください。
コーヒーでアートを楽しもう!
- 日時:10月18日(土)
①13:00~14:30(受付12:45~)
②15:30~17:00(受付15:15~)
場所:パレット柏オープンスペースおよび多目的スペースA
参加者:各回16名、合計32名(事前予約)
料金:2,500円(コーヒー&クッキー付き)
※ミニコーヒーアート制作は300円、事前予約不要。ただし、島田氏の指導はつきません。
共催:パレット柏
お申し込み:下記の「パレット柏」ホームぺージから。
★この記事が気になったり、いいね!と思ったらハートマークやお気に入りのボタンを押してくださいね。
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけ、サービス利用の際はHP等で最新情報の確認をしてください
この記事を書いたのは…
「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子
柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」を立ち上げる(2022年市民公益活動団体登録)。2023年5月、補助金申請や情報発信、連携などをサポートする中間支援団体「ジセダイ歴史文化継承研究所」を設立、事務局長を務める。2024年8月柏に特化した観光会社「かしわグリーン観光社」を設立、代表を務める。