【松戸】クリエイティブなフレンチを自然派ワインとともに、「Wine not ? by Kuu」

【松戸】クリエイティブなフレンチを自然派ワインとともに、「Wine not ? by Kuu」

前回シチリア料理の間借りレストラン「Quantobasta」の記事にてご紹介した、松戸駅東口の「tiny kitchen and counter」。

このたび、こちらで同様にシェア営業しているパンと自然派ワインのお店「Wine not ? by Kuu」にお邪魔してきましたのでご紹介します!

食と季節を五感で味わる、コンセプチュアルフレンチ

「Wine not ? by Kuu」という店名を見て、松戸のパン食いの中には「おや?」と思う人もいるのではないでしょうか。
こちら、以前まちっとでもご紹介した松戸のパン屋さん「Bakery Kuu」が、オープン一周年を機に新たな試みとして展開しているレストランなのです。
(「Bakery Kuu」のご紹介記事はこちら!)

パン屋さんを始める以前はフレンチの料理人をしていたというバックグラウンドのあるご店主によるこちらのお店では、毎回季節に合わせたテーマとコンセプトに沿ったコースと、各お料理にペアリングしたドリンク、そしてもちろん「Bakery Kuu」のパンもいただけます。
(ドリンクは自然派ワインを中心に、クラフトビールやノンアルコールカクテルも!)

コンセプチュアルなコースを構成するお料理は、名前も実にユニーク。
その名の通り、口に入れた途端やわらかくほどけて消えてしまう「刹那」や、ニョッキが白い泡のソースに包まれた「儚さ」。お肉ではなくあえて椎茸をメインに据えた「自由」。

どのお料理も既成の概念にとらわれない新しい方法で、その季節の旬の食材を最大限味わうことを提案してくれています。

Bakery Kuuの一周年を記念した今回のコースメニューは、まるで小説の目次のよう

Bakery Kuuの一周年を記念した今回のコースメニューは、まるで小説の目次のよう

一皿目からインパクト大! 口に入れるまで想像がつかないワクワク感も、料理の一部

一皿目からインパクト大! 口に入れるまで想像がつかないワクワク感も、料理の一部

ニョッキを包む泡のソースはまさに「儚さ」の象徴

ニョッキを包む泡のソースはまさに「儚さ」の象徴

本場仕込みのフレンチと新発想の融合

「Wine not ? by Kuu」のお料理がクリエイティブなのは、アートのような見た目だけではありません。

「ネトワイエ」というフランス語は、直訳すると「きれいにする、掃除する」という意味です。
フランス料理では、最後にお皿に残ったソースを付け合わせのパンで掬って食べるのもマナーの内。
この行為を「ネトワイエ」と呼ぶそう。

二皿目の「Why not "nettoyer"?」は、なんとこのネトワイエのためのお料理。
お皿の代わりに紙の上にその場で盛り付けてもらった色とりどりのソースを、「Bakery Kuu」のパンで贅沢に掬っていただきます。
料理の最後のご褒美のような時間を最初から楽しもうという、なんて画期的な発想なんでしょう。
(インスタレーション作品みたいに美しいソースは混ぜてしまうのがもったいない…!)

他にも、焼き茄子のソルベの上にまるでお花畑のように鮮やかなハーブを散らした「晩夏」や、「Bakery Kuu」のパンをご店主の大好きなオープンサンド形式で楽しめる、その名も「空宇(くう)」など。

まずは目で見て、そして香りと味を楽しむと同時にそこに込められたストーリーをも味わうお料理は、本場フランスで修行されたご店主ならではの完成度の高さを感じさせます。
本格的なフレンチという古典が新たな解釈で極めてエポック的に昇華されている様子は、まさに食のエンターテインメントですね。

キャンバスのような白い紙に描かれたソースの曲線は、世にも贅沢なネトワイエのためのお料理

キャンバスのような白い紙に描かれたソースの曲線は、世にも贅沢なネトワイエのためのお料理

はっとするほど鮮やかな「晩夏」は、ルドンの秘密の花園を連想させる幻想的な一皿

はっとするほど鮮やかな「晩夏」は、ルドンの秘密の花園を連想させる幻想的な一皿

合わせるドリンクも料理の一部、妥協なきペアリング

それ自体が一編の小説のようなコース料理に合うのは、一皿ごとにペアリングされたドリンク。
「何を飲むか」も、物語を構成する大事な要素です。

素材や風味ががらりと変わるお料理は、当然それぞれに合う飲み物も変わります。
そこで、最後までその一皿にベストマッチなお酒を楽しめるよう、ペアリングのワインを少なめで提供していただけるのも嬉しいポイントです。
べろべろになってデザートの味はよく覚えてない、なんて悲しいですもんね。

ここ数年で市民権を得てきた自然派ワインは、カジュアルに飲める一方で、同じ生産者、同じブドウ品種でも、毎年味が微妙に異なるのが難しいところ。
「こういう料理にはこの銘柄」という定説ではなく、ご店主自身の鼻と舌で吟味されたワインは、抜栓のタイミングや実際にお料理に合わせたときの味の広がりや余韻まで計算され尽くされた妥協のない一杯。

途中、お料理によってはワインではなくクラフトビールが挟まれるのも面白いですね。
それまでの流れを断ち切るのではなく、あくまで「起承転結」の「転」。
意表を突くペアリングもコースの世界観を盛り上げます。

ワインは少なめの量でいただけるので、酩酊せずにデザートまで楽しめます!

ワインは少なめの量でいただけるので、酩酊せずにデザートまで楽しめます!

オープンサンドはクラフトビールとともに

オープンサンドはクラフトビールとともに

今後の営業予定はInstagramにて!

ご店主の営む「Bakery Kuu」は去る9月10日でめでたくオープンから一周年!
(「まちっと柏」よりちょっとだけ先輩ですね(笑))

松戸の街でいろいろな方とお話したり、SNSで街の情報を収集していると、Kuuのパン人気がこの一年でどんどん広がっていくのを肌身で感じておりました。
ご自身の作るものへの真摯で、それでいて挑戦的なご店主の姿勢と思いが、それを味わう人たちにもきちんと届いているからなんでしょう。

そんなKuuワールド全開の「Wine not ? by Kuu」は、不定期開催。
今後の予定は是非公式のInstagramをフォローしてチェックしてみてください!

■間借りレストラン「Wine not ? by Kuu」Instagramアカウントはこちら

■松戸のパン屋さん「Bakery Kuu」Instagramアカウントはこちら

私自身も通い続けるつもりなので、いつか読者の方とお店でバッタリお会いできることを楽しみにしています♪

Wine not ? by Kuu

  • 現在「tiny kitchen and counter」で不定期営業中
    所在地:松戸市松戸1344-16

    営業予定のご確認・ご予約は公式Instagramまで!

tiny kitchen and counter

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まちっと編集部ナタリー・ティエン

「まちっと」コンテンツプロデューサー。三度の飯と酒をこよなく愛する、ソロ活の求道者。宝くじが当たったらラム酒の風呂に入りたい。三千世界の酒場を巡り、いつか運命の一杯と相まみえる日が来ることを願ってやまない夢見がちな三十路です。よろしくお願いします。

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