【柏】セリザワブルー。シックでオシャレな和の工芸品に癒されまくり!

【柏】セリザワブルー。シックでオシャレな和の工芸品に癒されまくり!

共感を覚えやすい色、反面、主張が少ない色ともいえる「藍色」。
藍色をセンスよく使いこなすのは、上級テクニックなのかもしれません。
染色工芸家・芹沢銈介は、この藍色を使ってどのようにシックでオシャレな工芸品を作り上げたのでしょうか…。
柏市郷土資料展示室で開催されている第28回芹沢銈介作品展「セリザワブルー」展に行ってきました!

※今回掲載した「セリザワブルー」展の写真は、柏市教育委員会 生涯学習部 文化課様に特別にご許可をいただき、撮影させていただきました。

沼南庁舎2階ある「柏市郷土資料展示室」。フロアの一部は常設展示となっていて、市内の遺跡から発掘された土器や近世の貴重な絵図や古文書などを紹介しています。1階はこども図書館。

沼南庁舎2階ある「柏市郷土資料展示室」。フロアの一部は常設展示となっていて、市内の遺跡から発掘された土器や近世の貴重な絵図や古文書などを紹介しています。1階はこども図書館。

柏市が所蔵するセリザワ作品は約600点!

柏市と芹沢銈介(1895~1984年)の関係は、「砂川工芸館」に遡ります。
故・砂川七郎氏が、染色工芸家で人間国宝の芹沢銈介の芸術に惹かれ、作品を収集。1981年には「砂川工芸館」を設立し、芹沢作品を公開しました。
柏市には1995年に約600点の作品が寄贈され、翌年、砂川氏の遺志を引き継ぎ「柏市砂川美術工芸館」として再開。2007年に同館が閉館したあとも、本展を含めて28回の企画展が開催されています。

昨年開催された第26回作品展「芹沢銈介の四季―ふわり、季節の風に癒されて―」。日本の美しい四季がテーマでした。

昨年開催された第26回作品展「芹沢銈介の四季―ふわり、季節の風に癒されて―」。日本の美しい四季がテーマでした。

見どころ〈その1〉「セリザワブルー」に癒されちゃう!

昨年放送されたNHK大河ドラマ「晴天を衝く」では、渋沢栄一の生家が藍染めの染料となる「藍玉」の製造販売を営む豪農であったことが描かれていましたが、「セリザワブルー」展は、これに先立つ企画展「柏と明治の開拓と渋沢栄一と。」からの流れをくむともいえる企画展。
セリザワブルーに囲まれて、シンプルな中にある美しい落ち着きを、ゆっくり感じてみてください。

「セリザワブルー」展会場。藍色の深さとデザインの美しさが、不思議な安らぎをもたらしてくれます。

「セリザワブルー」展会場。藍色の深さとデザインの美しさが、不思議な安らぎをもたらしてくれます。

見どころ〈その2〉オシャレなのれんの揺れにうっとり!

作品といえども、工芸品は実用的な機能を備えたもの。
今回の展示では、のれんをショーケースに展示するのではなく、天井から吊るして、本来の使い方に近い形で展示しています。
微量な空気の流れに優雅に揺蕩う(たゆたう)のれんの美しさをお楽しみください。

入口のドアが開くたびに、空調の流れが変わるたびに、様々な意匠ののれんが、ゆらりゆらり。

入口のドアが開くたびに、空調の流れが変わるたびに、様々な意匠ののれんが、ゆらりゆらり。

「一本松文」(1955年)。のれんが透ける感じもまた趣きがあります。

「一本松文」(1955年)。のれんが透ける感じもまた趣きがあります。

見どころ〈その3〉セリザワのすぐれたデザイン・センスを堪能!

植物、人物、風景や文字にいたるまで、芹沢銈介の手にかかると身の回りの様々な事物がオシャレなデザインに生まれ変わります。
デザイナーとしての芹沢のセンスが、シックな藍色の地の中にきらりと光り輝くのをご覧ください。

「机辺(藍)」(1969年)。芹沢が身近に置いて楽しんでいた品々を集めた図です。藍色の中の紅色がオシャレ!

「机辺(藍)」(1969年)。芹沢が身近に置いて楽しんでいた品々を集めた図です。藍色の中の紅色がオシャレ!

「丸紋伊呂者」六曲屏風(1963年)。諸事情により、サイズ感がわかりにくいと思いますが、空間に落ち着きと彩りを添えるステキな屏風です。

「丸紋伊呂者」六曲屏風(1963年)。諸事情により、サイズ感がわかりにくいと思いますが、空間に落ち着きと彩りを添えるステキな屏風です。

「セリザワブルー」展は7月10日まで開催中!

「セリザワブルー」の魅力、感じていただけましたでしょうか?
オシャレな和の芸術にふれたいとき、あるいは、沼南庁舎や「こども図書館」を訪れた際には、ぜひお立ち寄りください!

■第28回芹沢銈介作品展 「セリザワブルー」―人間国宝、芹沢銈介の“藍”に揺蕩う―■
【開催期間】2022年3月15日(火)~2022年7月10日(日)
【会場】柏市郷土資料展示室
【開館時間】9時30分~17時
【電話番号】04-7191-1450
【休館日】月曜日(祝日を除く)
※入館無料

鑑賞後は、美味しい創作料理のランチを!

沼南庁舎から歩いて6分ほどのところに、「あじだらけ」という料理店があります。
ランチでは美味しい創作料理をリーズナブルなお値段で食べられるので、オススメ!
アットホームな雰囲気なので、一人でもリラックスしてお料理を楽しめますよ!

「渡りガニのトマトクリームパスタ」。この見事なカニ尽くしをご覧ください! 脚の身をほぐして、カニみそ入りの濃厚ソースに混ぜて…たまりません!

「渡りガニのトマトクリームパスタ」。この見事なカニ尽くしをご覧ください! 脚の身をほぐして、カニみそ入りの濃厚ソースに混ぜて…たまりません!

季節限定「サクラアイス」。これは絶対食べてほしい! 塩漬けされたサクラの花と葉がアイスと絶妙に調和しているんです! 塩アイスを思い浮かべると、この美味しさをイメージしていただけるかもしれません。

季節限定「サクラアイス」。これは絶対食べてほしい! 塩漬けされたサクラの花と葉がアイスと絶妙に調和しているんです! 塩アイスを思い浮かべると、この美味しさをイメージしていただけるかもしれません。

次は、夜メニューの「あじだらけコース」(前菜、お造り、魚料理、肉料理、デザート)にもトライしたい!(コース料理は前日までに要予約。)お酒の種類も豊富ですよ~❤

次は、夜メニューの「あじだらけコース」(前菜、お造り、魚料理、肉料理、デザート)にもトライしたい!(コース料理は前日までに要予約。)お酒の種類も豊富ですよ~❤

評判は聞いていたものの、「あじだらけ」さんを訪れたのは今回が初めて。全くの偶然でしたが、藍色ののれんがかかっていて、テンションあがりました!

評判は聞いていたものの、「あじだらけ」さんを訪れたのは今回が初めて。全くの偶然でしたが、藍色ののれんがかかっていて、テンションあがりました!

お料理「あじだらけ」

  • 【住所】千葉県柏市大井1849-6
    【電話番号】04-7192-1812
    【営業時間】〈ランチ〉火曜・水曜・金曜・土曜日の11:30~14:00(L.O.13:30)、〈夜〉18:00~23:00(L.O.22:00)
    【定休日】日曜日、第1・第3月曜日

柏市郷土資料展示室

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  • ジモトミンりっか

    2022年04月26日 13時30分

    ジモトミンりっかと申します。 石井さんの記事を読み、芹沢啓介作品展伺いました。 のれんが風をはらむ様や光を通すと変わる表情を観ることが出来て嬉しかったです。今回の様な展示方法素敵ですね!! 芹沢啓介さんが沖縄の風土を描いた作品や紅型に影響を受けた作品を作っていることを今回の作品展を通して知りました。来年の展示会も楽しみです♫

    • 「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子

      2022年08月02日 02時17分

      りっかさん、コメントありがとうございます。 気づくのが遅くなって申し訳ありません。 りっかさんの記事、興味深く拝見しておりますので、りっかさんが芹沢作品をお好きだと知って、ますます親近感がわいております。 今後ともよろしくお願いいたします。

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「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子

柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」プロジェクトを立ち上げ、2022年市民公益活動団体として登録。2023年5月、補助金申請や情報発信、連携などをサポートする中間支援団体「ジセダイ歴史文化継承研究所」を設立、事務局長を務める。

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