【柏】はまる!手賀地域!(その1)今年のクリスマスは旧手賀教会堂で!?

【柏】はまる!手賀地域!(その1)今年のクリスマスは旧手賀教会堂で!?

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今回は手賀地域の歴史スポットについてお話しします。
この地域の見どころは、何とっても茅葺屋根の教会「旧手賀教会堂」です。
現存する日本で唯一の転用教会堂であり、首都圏で現存する最古の教会堂。
この貴重な史跡が美しく保存されている……柏市民の方々、近隣の方々にはぜひご覧になっていただきたいです!

しかし、旧手賀教会堂以外の見どころがあまり知られていないので、せっかくの名所も行きにくいでという噂も……。
そこで、2回にわたって、旧手賀教会堂と周辺の見どころをご紹介していきましょう。

現存する日本で唯一の転用教会堂――旧手賀教会堂

手賀教会は、湯浅長左衛門(ちょうざえもん)をはじめとする手賀や布瀬などの有力者たちによって、明治12年(1879年)に設立され、明治14年(1881年)には茅葺屋根の民家を移築して教会として使用されるようになりました。
お茶の水のニコライ堂の竣工が明治24年(1891年)ですから、旧手賀教会堂の方が歴史が古いんです!

令和2年に、保存修理工事をおこなった際には、一部の費用をクラウドファンディングでまかない、令和3年4月10日にリニューアルオープンしました。

一見、教会に見えませんが、窓の十字がキリスト教を表していると考えられます。

一見、教会に見えませんが、窓の十字がキリスト教を表していると考えられます。

ニコライ神父は明治25年(1892年)に旧手賀教会堂を訪れています。ここから手賀沼が見える景色が気に入って、ずっと眺めていたそうです。当時は、干拓前なので、手賀沼が間近に見えていたことでしょう。

ニコライ神父は明治25年(1892年)に旧手賀教会堂を訪れています。ここから手賀沼が見える景色が気に入って、ずっと眺めていたそうです。当時は、干拓前なので、手賀沼が間近に見えていたことでしょう。

教会堂を神秘的に彩る、山下りんのイコン

手賀教会には3点の山下りんの作品があり、千葉県の指定文化財になっています。(旧手賀教会堂に展示されているのはレプリカ。)

山下りん(1857年~1939年)は、茨城県笠間出身の日本で最初のイコン画家です。
本格的な洋画教育を受け、ニコライの勧めでイコンを勉強するために、23歳のときにロシアに留学しました。
帰国後は、駿河台の女子神学校内に住んで、確認されているだけでもおよそ300点のイコンを描いています。

山下りんのイコンは、模写によりイコンの伝統的な構図を継承しつつ、日本人に親しみやすい顔立ち、やわらかい表情に描かれているのが特徴です。

「聖所」(信者が祈りをささげる部屋)と「至聖所(しせいじょ)」(神父しか入室できない部屋)とを隔てる壁(イコノスタス)に掲げられるのが、キリストや聖母などの像を描いたイコンです。

「聖所」(信者が祈りをささげる部屋)と「至聖所(しせいじょ)」(神父しか入室できない部屋)とを隔てる壁(イコノスタス)に掲げられるのが、キリストや聖母などの像を描いたイコンです。

《至聖生神女(しせいしょうしんじょ)(聖母マリア)》。一般的に「受胎告知」として知られている題材です。3枚の山下りんのイコンのなかで、私はこの作品が一番好きです。

《至聖生神女(しせいしょうしんじょ)(聖母マリア)》。一般的に「受胎告知」として知られている題材です。3枚の山下りんのイコンのなかで、私はこの作品が一番好きです。

「王門」にも注目!

イコノスタス中央にある門を「王門」といいます。この王門の作者はわかっていませんが、山下りんのイコンに描かれた人物と、表情の違いをぜひ見比べてみてください。
この4つのイコンは、イエス・キリストの生涯を記録した『新約聖書』の4つの「福音書」(『マタイによる福音書』『マルコによる福音書』『ルカによる福音書』『ヨハネによる福音書』)を主題にしています。

現在は劣化を防ぐためレプリカが展示されていますが、2月27日(日)まで、沼南庁舎2階の郷土資料展示室で、王門の本物が展示されているので、「柏と明治の開拓と渋沢栄一と。」展に行かれた際には、ぜひご覧になってください。

↓↓「柏と明治の開拓と渋沢栄一と。」展をご紹介した、第3回記事はコチラ↓↓

リニューアルオープン直後に展示されていた王門(本物)。右上のイヲアン(ヨハネ)が手にしている本には、漢字が書かれているところにも注目してみてください。

リニューアルオープン直後に展示されていた王門(本物)。右上のイヲアン(ヨハネ)が手にしている本には、漢字が書かれているところにも注目してみてください。

新手賀教会堂――山下りんの作品を保存

教会堂の老朽化のため、昭和49年(1974年)には、600メートル離れたところに新しい教会堂が建てられました。
現在も信者の方が使っていらっしゃる教会なので、中には入れませんが、山下りんのイコンはここに保存されています。

屋根の上に掲げられているのは、ロシア正教会などで多く見られる「八端十字架」です。

屋根の上に掲げられているのは、ロシア正教会などで多く見られる「八端十字架」です。

旧手賀教会堂を訪れたときに立ち寄りたいお店――numa cafe(ヌマカフェ)

旧手賀教会堂から徒歩18分のところに、numa cafe(ヌマカフェ)というオシャレなカフェがあります。
和洋折衷の美しい教会堂を堪能した後には、手賀沼を眺めながら、美味しいランチやスイーツでまったり過ごしてみてはいかがですか?

numa cafeさんは、フィッシングセンター内にあり、細長い手賀沼と手賀川の境にある「手賀曙橋」を渡ったところにあります。

手賀沼はかつては「つ」の字の形をしていましたが、昭和20年(1945年)から昭和43年(1968年)の干拓によって、東半分(「つ」の字の湾曲している部分)は手賀川となりました。
この干拓は、第2次世界大戦後、食糧を確保するために米の増産が必要になったこと、また、雇用を促進する必要があったことなどから、進められました。
しかし、皮肉なことに、干拓工事が終わった頃には食料自給率は回復していて、国の減反政策が始まるのです。

曙橋を渡る際には、そんな歴史も思い出してみてくださいね。

手賀曙橋を渡ったたもとに、フィッシングセンターがあります。(看板の後ろに隠れていますが…。)

手賀曙橋を渡ったたもとに、フィッシングセンターがあります。(看板の後ろに隠れていますが…。)

numa cafeさんは「手賀沼水産会館」の2階をDIYで改装して、2016年に営業を始めました。
柏や我孫子で採れた農産物を使ったお料理やスイーツを、たっぷり楽しめます!

人気ナンバーワンメニュー「旬野菜グリルのカレー」。彩り豊かなジューシーなお野菜がたくさんあって幸せです!

人気ナンバーワンメニュー「旬野菜グリルのカレー」。彩り豊かなジューシーなお野菜がたくさんあって幸せです!

季節ごとに旬の地元のフルーツを楽しめる農家パフェ。写真は11月・12月限定の「成島蜜柑と落花生のパフェ」で、布施の「成島みかん園」のみかんがふんだんに使われています。パンナコッタとピーナッツの相性の良さにもびっくり!

季節ごとに旬の地元のフルーツを楽しめる農家パフェ。写真は11月・12月限定の「成島蜜柑と落花生のパフェ」で、布施の「成島みかん園」のみかんがふんだんに使われています。パンナコッタとピーナッツの相性の良さにもびっくり!

窓から見える美しい手賀沼と美味しい料理に癒されます。

窓から見える美しい手賀沼と美味しい料理に癒されます。

今年のクリスマスは旧手賀教会堂で!?

今回は、手賀地域のオシャレな歴史的(?)スポットを2つご紹介しました。
今年のクリスマスは旧手賀教会堂とnuma cafeさんで、厳かにノスタルジックにゆったりと…??

さて、次回は旧手賀教会堂周辺の歴史スポットをご紹介します。
キリスト教との関係、手賀城城主・原氏のことがわかってくると、手賀地域がどんな土地なのかがわかってきて、どんどん好きになっていきますよ!

手賀地域の歴史スポットについては、「ちゃーりんぐ柏」の最新の動画でもご紹介しているので、よろしかったらご覧になってみてください。

↓↓ちゃーりんぐ柏「手賀コース編」ダイジェスト版(23分)はコチラ↓↓

numa cafe

  • 【住所】千葉県柏市曙橋1 手賀沼フィッシングセンター2F
    【電話】04-7157-0831
    【営業時間】平日11:00~16:00、土日祝11:00~17:30
    【定休日】月・火曜日 ※祝日の場合は翌日

旧手賀教会堂

新手賀教会堂

  • 【住所】柏市手賀422
    ※非公開

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※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際はHP等で最新情報の確認をしてください

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この記事を書いたのは…

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「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子

柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」プロジェクトを立ち上げる。

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