【柏】先端のテクノロジーと遺跡や豊かな自然が共存。ワクワク! 快適! 柏の葉サイクリング!

柏の葉エリアは最新のテクノロジーが集まる“未来都市”のイメージが強いですが、実は、史跡もところどころに残されていて、自然も豊か。観光スポットとしても、とっても面白いんです。

昨年末、「ちゃーりんぐ柏」では、月に一度の定例サイクリングで柏の葉を訪れました。
その時の様子を写真とともに振り返りながら、ご紹介しましょう。
(一部、後日追加した写真もあります。)

つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」西口。

つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」西口。

柏の葉は元々、馬の放牧地、軍事施設、ゴルフ場!

柏を含む下総の国は、平安時代にはすでに朝廷直属の馬牧場。
江戸時代には、柏市内の西側は「小金牧」の一部として徳川幕府の軍馬供給地でした。

その広大な土地は、第二次世界大戦中は陸軍飛行場、戦後は米軍通信所として利用され、1979年の返還後、柏の葉公園、国立がん研究センター、東京大学、千葉大学などが立ち並ぶエリアとなりました。

一方、2005年には、三井不動産所有の「柏ゴルフ倶楽部」のほぼ中心部に、つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」が開業します。

現在「柏の葉スマートシティ」と呼ばれているこのエリア。歴史や自然とともに楽しめるサイクリングコースをご紹介しましょう。

柏の葉スマートシティのエリアをぐるっと気軽に回れるコースです。

柏の葉スマートシティのエリアをぐるっと気軽に回れるコースです。

まずは駅前の写真映えスポットへ!

自転車をレンタルする前に、柏の葉キャンパス駅西口に出てみましょう。
駅前にあるシンボルオブジェは、知る人ぞ知る、写真映えスポット!

表から見ると「Kashiwa-no-ha(柏の葉)」、裏から見ると「SMARTCITY(スマートシティ)」と書かれています。
さらによく見ると、大学の街をイメージして、この文字は椅子やテーブルの形をしているのがわかります!

風が吹いて寒い日でしたが…笑顔で、いつもの「ちゃーりんぐ」のポーズ!

風が吹いて寒い日でしたが…笑顔で、いつもの「ちゃーりんぐ」のポーズ!

柏の葉のまちづくりの拠点「UDCK」&象徴的な施設「KOIL」

駅西口すぐ右手の「東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライト」1階には、UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)があります。
2006年に設立されたUDCKは、全国のUDC発足の先駆けとなった組織。公・民・学が連携して、未来志向で柏の葉のまちづくりを推進しています。

UDCK入口。2008年に策定された「柏の葉国際キャンパスタウン構想」に基づき、街全体が大学のように緑豊かで質の高い空間になり、また、知的交流の場となることを目指します。

UDCK入口。2008年に策定された「柏の葉国際キャンパスタウン構想」に基づき、街全体が大学のように緑豊かで質の高い空間になり、また、知的交流の場となることを目指します。

UDCKと「ららぽーと」の間に入っていくと、左側に「KOIL」の文字が見えます。充実したコワーキングスペース、個室オフィス、イベントスペース、カフェなどを備え、起業家など様々なアイディアや技術をもった人々の交流拠点になっています。

UDCKと「ららぽーと」の間に入っていくと、左側に「KOIL」の文字が見えます。充実したコワーキングスペース、個室オフィス、イベントスペース、カフェなどを備え、起業家など様々なアイディアや技術をもった人々の交流拠点になっています。

両側をビルに囲まれたこの通りは「緑園の道」とよばれ、「こんぶくろの森」につながっています。

両側をビルに囲まれたこの通りは「緑園の道」とよばれ、「こんぶくろの森」につながっています。

自転車レンタルも駅チカで安心!

それでは、駅の近くにある第一駐輪場で自転車をレンタルしに行きましょう。
「柏の葉かけだし横丁」を右手に見ながら通っていくのがオススメです!

柏の葉かけだし横丁は、2018年に開業した飲食街で、「もっとふらっと気楽に立ち寄れる赤ちょうちんの居酒屋が欲しい」という住民の声にこたえて開業されました!

その名のとおり、業界に参入したばかりの飲食店事業者さんたちが出店しています。

その名のとおり、業界に参入したばかりの飲食店事業者さんたちが出店しています。

柏の葉かけだし横丁と隣接しているこの通りには、歩幅の1メートル間隔で丸いシールが設置され、葉っぱのマークには健康づくりに関するヒントなどが書かれています。サイクリングの前に楽しく歩いてみましょう!

柏の葉かけだし横丁と隣接しているこの通りには、歩幅の1メートル間隔で丸いシールが設置され、葉っぱのマークには健康づくりに関するヒントなどが書かれています。サイクリングの前に楽しく歩いてみましょう!

第一駐輪場。昨年10月に、市場寄りの交差点脇に移転したばかり。朝6時半から夜8時まで、一般300円、学生150円で自転車を借りられます。

第一駐輪場。昨年10月に、市場寄りの交差点脇に移転したばかり。朝6時半から夜8時まで、一般300円、学生150円で自転車を借りられます。

KOIL TERRACE ~ KOIL LINK GARAGE ~ アクアテラス

自転車の準備ができたら、調和を意識して計画的にデザインされた街の景観を楽しみながら、正連寺の香取神社まで走ってみましょう。

「KOIL」シリーズの2棟目となる「KOIL TERRACE」。2021年1月にオープンした6階建てのオフィスビルです。様々な交流によりイノベーションがおこるようにと、平日、1階のオープンスペースは一般の方々にも開放されています。

「KOIL」シリーズの2棟目となる「KOIL TERRACE」。2021年1月にオープンした6階建てのオフィスビルです。様々な交流によりイノベーションがおこるようにと、平日、1階のオープンスペースは一般の方々にも開放されています。

2021年12月にオープンした「KOIL LINK GARAGE」。エコロジー&エシカル志向の個性豊かなお店で、食事やお買い物をお楽しみください!(最後に再び登場します!)

2021年12月にオープンした「KOIL LINK GARAGE」。エコロジー&エシカル志向の個性豊かなお店で、食事やお買い物をお楽しみください!(最後に再び登場します!)

アクアテラス。元々治水のために造られた調整池です。T-SITEと調和したデザインを楽しみながら走行!

アクアテラス。元々治水のために造られた調整池です。T-SITEと調和したデザインを楽しみながら走行!

正連寺の野馬土手

T-SITE手前の歩道橋をわたると、香取神社に続く「正連寺緑道」の入口にたどりつきます。
ここはかつて野馬土手があったところです。

↓↓野馬土手についてはこちらの記事もご覧ください↓↓
【柏】駅周辺の歴史を深堀り!(続き)馬がいた痕跡「野馬土手」へ!

野馬土手だった「正連寺緑道」の左側が馬のエリア、右側が人が住むエリアだということがわかります。

野馬土手だった「正連寺緑道」の左側が馬のエリア、右側が人が住むエリアだということがわかります。

緑道の入口には、弘化3年(1846年)の馬頭観音がひっそりたたずんでいます。馬の供養などのために建てられた馬頭観音。この石像の上部に彫られているのは馬の頭です。

緑道の入口には、弘化3年(1846年)の馬頭観音がひっそりたたずんでいます。馬の供養などのために建てられた馬頭観音。この石像の上部に彫られているのは馬の頭です。

正連寺香取神社

永正11年(1514年)創建といわれる正連寺の香取神社。
香取市の香取神宮を総本社とする香取神社は、関東を中心に全国約400社。
柏市内にもおよそ15社の香取神社あります。

ご祭神は「経津主命(ふつぬしのみこと)」という武神。試験や試合など、勝負ごとの願掛けにはぜひお近くの香取神社にお参りください!

ご祭神は「経津主命(ふつぬしのみこと)」という武神。試験や試合など、勝負ごとの願掛けにはぜひお近くの香取神社にお参りください!

状態がよく大きめの庚申塔に、ちゃーりんぐメンバー、テンションがあがります!

状態がよく大きめの庚申塔に、ちゃーりんぐメンバー、テンションがあがります!

香取神社から国道16号に出ると、三叉路の角に立地する「KOIL 16 Gate」の敷地に、巨大なリボンのオブジェが見えます。これは、公民学の強い連携と結束を表現したものです。

香取神社から国道16号に出ると、三叉路の角に立地する「KOIL 16 Gate」の敷地に、巨大なリボンのオブジェが見えます。これは、公民学の強い連携と結束を表現したものです。

こんぶくろ池自然博物公園

小金牧のうち、高田台牧に位置する「こんぶくろ池」。この湧水は大堀川を経て、手賀沼に注いでいて、馬の飲み水や灌漑用水として利用されてきました。
敷地内には野馬土手がところどころに残され、またロケット戦闘機「秋水」の燃料庫や掩体壕といった戦争遺跡も残されているので、ぜひその豊富な自然とともにご覧になってみてください。

↓↓公園の整備や管理をおこなっている「NPO法人こんぶくろ池自然の森」さんのWEBはこちら↓↓
「NPO法人こんぶくろ池自然の森」WEB

↓↓柏市観光協会さんの「柏のむかしばなし」にも、こんぶくろ池にまつわる3つのお話が掲載されています↓↓
「柏のむかしばなし」

少し冷ややかな空気も、歩くたびにカサカサとなる落ち葉の音も心地いい! 冬のこんぶくろ池もステキです。(ちゃーりんぐ柏メンバーの石川美穂子氏撮影)

少し冷ややかな空気も、歩くたびにカサカサとなる落ち葉の音も心地いい! 冬のこんぶくろ池もステキです。(ちゃーりんぐ柏メンバーの石川美穂子氏撮影)

写真映えスポットでもある「こんぶくろ池」。来るたびに違った表情を見せてくれます! 文政6年(1823年)には、野馬が池に落ちて死んだことを正連寺の名主が届け出たという記録も残っています。

写真映えスポットでもある「こんぶくろ池」。来るたびに違った表情を見せてくれます! 文政6年(1823年)には、野馬が池に落ちて死んだことを正連寺の名主が届け出たという記録も残っています。

戦時中に戦闘機を隠していた「掩体壕」。貴重な戦争遺跡のひとつです。公園内のガイドについては、NPO法人こんぶくろ池自然の森のスタッフの方々にぜひお声をかけてみてください。

戦時中に戦闘機を隠していた「掩体壕」。貴重な戦争遺跡のひとつです。公園内のガイドについては、NPO法人こんぶくろ池自然の森のスタッフの方々にぜひお声をかけてみてください。

国立がん研究センター~東京大学柏キャンパス~柏の葉公園

ここからは陸軍柏飛行場跡地に入っていきます。
戦後、柏飛行場には引揚者や復員軍人が入植しましたが、1950年の朝鮮戦争によって、アメリカ軍に摂収され、通信所「キャンプ・トムリンソン」が設けられました。

1992年に設立された国立がん研究センター東病院。

1992年に設立された国立がん研究センター東病院。

最先端の研究がおこなわれている東京大学柏キャンパス。ここの学食のお寿司屋さんは美味しいと評判!

最先端の研究がおこなわれている東京大学柏キャンパス。ここの学食のお寿司屋さんは美味しいと評判!

柏の葉公園の角にある看板をじっくり読み込むちゃーりんぐ柏メンバー。

柏の葉公園の角にある看板をじっくり読み込むちゃーりんぐ柏メンバー。

柏の葉公園でちょっとブレイク!

柏の葉公園を訪れた際はいったん自転車を停めて、日本庭園を散策してみてください。
美しい景色に癒されますよ!

写真映え間違いなし! 池の水も透き通っていて鯉もたくさん泳いでいました。

写真映え間違いなし! 池の水も透き通っていて鯉もたくさん泳いでいました。

園内の「松柏亭」ではお抹茶も楽しめます。私は季節の上生菓子がついた「式部の昔」のセットを注文。野田の「御菓子司 喜久屋」さんから購入しているというこの和菓子、上品な甘さで、私好みの美味しさでした!

園内の「松柏亭」ではお抹茶も楽しめます。私は季節の上生菓子がついた「式部の昔」のセットを注文。野田の「御菓子司 喜久屋」さんから購入しているというこの和菓子、上品な甘さで、私好みの美味しさでした!

コミュニティ体育館裏の「桜の広場」には、2016年に天皇皇后両陛下(当時は皇太子殿下・妃殿下)が自ら植樹された河津桜があります。開花もまもなくですね。

コミュニティ体育館裏の「桜の広場」には、2016年に天皇皇后両陛下(当時は皇太子殿下・妃殿下)が自ら植樹された河津桜があります。開花もまもなくですね。

ひかり隣保館~旧陸軍東部第105部隊営門跡~柏の葉キャンパス駅

引き続き柏飛行場跡地をめぐります。
統一的なルールで造られた柏の葉一丁目の景観を静かに楽しみながら通り抜け、この地にわずかに残された戦争の痕跡を見ていきましょう。

ひかり隣保館には、旧陸軍の建物を利用しながら事業を拡大していったという歴史があります。(事前の断りなく敷地内に立ち入ることはできません。)

ひかり隣保館には、旧陸軍の建物を利用しながら事業を拡大していったという歴史があります。(事前の断りなく敷地内に立ち入ることはできません。)

ひかり隣保館から少し進んだところに、柏飛行場「旧陸軍東部第105部隊営門」が、建設当時のまま残されています。先端の技術が集結しているこの土地の歴史が一気に蘇るような気がして、胸が熱くなりました。

ひかり隣保館から少し進んだところに、柏飛行場「旧陸軍東部第105部隊営門」が、建設当時のまま残されています。先端の技術が集結しているこの土地の歴史が一気に蘇るような気がして、胸が熱くなりました。

桜並木の「学園の道」を通って駅へ。ここは自転車道もあります。

桜並木の「学園の道」を通って駅へ。ここは自転車道もあります。

最後はランチ! ディナー!

柏の葉キャンパス駅まで戻ってきたら、自転車を返却して、ディナータイムなら、「柏の葉かけだし横丁」で軽く一杯!

ランチタイムなら、駐輪場から道路を挟んで反対側にある「KOIL LINK GARAGE」内の「Grün(グリューン)」さんで、ヘルシーランチはいかがですか?
ドイツ出身のブランドマネージャー/フードコーディネーターのマルテさんが、心を込めて栄養満点の美味しいスムージーやお料理を作ってくれますよ!

後日、私ひとりでGrünさんを訪ねた折、自家製メープルテンペ、キヌア、ほうれん草、ニンジン、黒インゲン豆が入った「テンペボウル」をいただきました!

↓↓Grün(グリューン)さんについてはこちらの記事もご覧ください↓↓
【柏の葉】スムージーと木と本と。オモイでつながる!「グリューン」OPEN!

テンペは大豆を発酵させたインドネシアの伝統的な発酵食品。メープルシロップやしょうゆなどに漬けてエアフライヤーで揚げたというこのテンペ、初体験の美味しさに感激!

テンペは大豆を発酵させたインドネシアの伝統的な発酵食品。メープルシロップやしょうゆなどに漬けてエアフライヤーで揚げたというこのテンペ、初体験の美味しさに感激!

柏の葉サイクリングはギャップ萌え!?

今回ご紹介した柏の葉サイクリングコースは、ランチやディナーを除けば所要時間は3~4時間。
最先端のものと古いものが共存し、過去と未来を行き来するようなギャップが魅力的なコースでした。

しかも、見どころがコンパクトにまとまっていて、起伏がないので走行も快適!
皆さんも柏の葉エリアのサイクリングをぜひお楽しみください!

ご案内はちゃーりんぐ柏まで、お問い合わせください!

こんぶくろ池自然博物公園

Grün(グリューン)

  • 【住所】千葉県柏市若柴中央146街区1 KOIL LINK GARAGE 101/201

    〈スムージー&ジュースバー〉
    【電話】04-7136-7863
    【営業時間】9:00~16:00
    【定休日】木曜定休

    〈ボタニカルガーデン〉
    【電話】04-7136-7861
    【営業時間】10:00~18:00
    【定休日】木曜定休

千葉県立柏の葉公園

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「ちゃーりんぐ柏」代表石井雅子

柏生まれ柏育ち。編集者・箏(こと)奏者。市民活動家の両親が2015年前後に他界したことをきっかけに、柏に興味を持つようになる。2021年、柏の歴史スポットを自転車で巡る「ちゃーりんぐ柏」プロジェクトを立ち上げ、2022年市民公益活動団体として登録。2023年5月、補助金申請や情報発信、連携などをサポートする中間支援団体「ジセダイ歴史文化継承研究所」を設立、事務局長を務める。

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